ブリッジレポート:(6890)フェローテック vol.22
(6890:JASDAQ) フェローテック |
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企業名 |
株式会社フェローテック |
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社長 |
山村 章 |
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所在地 |
東京都中央区京橋 1-4-14 |
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決算期 |
3月 |
業種 |
電気機器(製造業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2009年3月 | 36,653 | 2,790 | 2,097 | 743 |
2008年3月 | 36,625 | 3,057 | 2,414 | 1,903 |
2007年3月 | 32,517 | 2,288 | 2,081 | 1,703 |
2006年3月 | 23,946 | 1,210 | 1,040 | 708 |
2005年3月 | 21,105 | 1,762 | 1,456 | 633 |
2004年3月 | 15,000 | 615 | -177 | -645 |
2003年3月 | 12,845 | 111 | -626 | -899 |
2002年3月 | 14,775 | 916 | 984 | -357 |
2001年3月 | 16,435 | 2,665 | 2,561 | 1,644 |
2000年3月 | 7,988 | 892 | 629 | 288 |
株式情報(6/5現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
もともとは磁力を持つ液体である磁性流体応用製品のメーカー。その代表例が、半導体やFPDの製造装置の部品となる真空シールであり、ハードディスクドライブ等で使われていたコンピュータシールである。磁性流体応用製品に次ぐ製品となったサーモモジュールもそうだが、Only Oneの製品であり、超精密部品であるため、金属加工や表面処理等で高い技術が要求される。この技術を中国に持ち込み、現地の安価な労働力と融合させたのが、事業セグメントの一つである受託生産(CMS)事業である。更に、近年、急速な伸びを示しているのが太陽電池関連事業である。太陽電池の材料となるシリコン単結晶の引上装置には、同社の製品である真空シールや石英製品等が主要部材として使われており、これまで蓄積してきた技術やノウハウが活かされている。 (カッコ内は09/3期売上構成比)。 装置関連事業(38.9%)
真空シール、石英製品、半導体用シリコン製品、セラミックス、EB-ガン等
太陽電池関連事業(30.1%)
シリコン(多・単)結晶製造装置、太陽電池用シリコン、石英坩堝等
電子デバイス事業(11.9%)
磁性流体動圧軸受、サーモモジュール、磁性流体等
受託生産(CMS)事業(19.3%)
シリコンウェーハ加工、装置部品洗浄、工作機械製造等
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2010年3月期第1四半期決算 |
シリコン製造装置・消耗品共に伸びた太陽電池関連事業の売上が増加したものの、半導体やFPD関連が中心の装置関連事業やCMS事業が大きく落ち込んだ他、自動車向けが多い電子デバイス事業の売上も減少した。 利益面では、子会社を含めた役員報酬の削減、製造拠点での一時帰休の継続、更には従業員賞与削減など人件費を中心に経費削減に取り組んだものの、連結子会社が増えた事や年金資産の時価下落に伴う退職給付費用の増加等もあり販管費が増加、237百万円の営業損失となった。 尚、営業外損益の改善は為替差損益の改善による(差損180百万円→差益200百万円)。 ※ 在外子会社等の収益及び費用の円貨への換算方法の変更
当第1四半期より、在外子会社等の収益及び費用の円貨への換算方法を四半期末日の直物為替相場から期中平均相場での換算に変更した。これにより従来の方法と比較した場合、売上高が109百万円減少し、営業損失が10百万円、経常損失が16百万円、それぞれ増加した。
①装置関連事業
半導体業界は設備投資の凍結と生産調整が続いており、真空シール等の装置部品に加え、石英製品等の製造プロセスに使用する消耗品も減少した。ただ、概ね計画通りの結果であり、第1四半期末にかけて底打ちの兆しが見えてきた。
②太陽電池関連事業
シリコン結晶製造装置の受注残の消化が順調に進んだ事に加え(為替の影響等で金額ベースでは微減だが)、単結晶製造装置に使用される石英坩堝も顧客からの認定取得を機に販売が大幅に増加。また、原材料の調達難が解消した太陽電池用シリコン製品も伸びた。ただ、シリコン結晶製造装置において新型及び顧客仕様に沿った製品の開発費用(約1億円)等が負担となった他、原材料となるポリシリコンの価格急落でシリコン製品の価格が弱含んだ事も響き営業利益が減少した。
③電子デバイス事業
世界的な自動車産業の低迷を受けて、自動車温調シート向けを主力とするサーモモジュールの売上が減少した。
④CMS事業
シリコンウェーハ加工、装置部品洗浄及び工作機械製造が、最終需要家の購入抑制及び生産調整の影響を受けて減少した。
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2010年3月期業績予想 |
(1)業績予想
上期及び通期の業績予想に変更はない。回復ペースの鈍い分野があるものの、全般に引き合いや受注が回復傾向にある。通期予想は、連結売上高30,500百万円(前期比16.8%減)、経常利益1,000百万円(同52.3%減)、当期純利益800百万円(同7.7%増)。配当は、1株当たり期末12円を予定している。
(2)セグメント別予想
装置関連事業
半導体関連も石英製品、セラミックス等、全般に回復基調にあるものの、回復ペースが想定よりも緩やかで、特に真空シールのペースが鈍い。いずれにしても、最悪期を脱した感がある。
太陽電池関連事業
第1四半期は受注の端境期となったが、セミコン上海及びSNEC(上海新エネルギー産業協会)PV POWER EXPOへの出展効果もあり、第2四半期(子会社は4-6月が第2四半期)に入り、引き合いが活発化し受注が入り始めた。発表の通り、既に多結晶製造装置40台を受注しているが、単結晶製造装置も含めて受注時期が年末頃となる案件が多いようだ。また、第1四半期は円高の影響で円ベースでの価格が低下しているが、現地通貨ベースでの販売価格が低下しているわけではない。既存顧客の増設に対しては、価格を引き下げるケースもあるが、足下の引き合いや受注は新規顧客からの案件が中心のため価格も堅調である。尚、新規顧客は新型や独自仕様等の要望が多いため、同社では新たに中国の開発設計部隊を分社化し新会社を設立した。こうした新会社設立も第1四半期に営業減益となった一因として挙げる事ができる。
電子デバイス事業
原油高の影響で大型車向けの生産調整が始まっていたため、米GM破綻の影響は想定より少ない見込み。自動車向け以外では、新型インフルエンザの判定装置やマイナスイオンのエアコン等の用途拡大が期待できる。
CMS事業
契約上の制約から詳細な説明は無いものの、新規のCMSが始まるため、第2四半期以降、尻上がりに売上が増加する見込み。
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