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(4849) エン・ジャパン株式会社

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ブリッジレポート:(4849)エン・ジャパン vol.20

(4849:大証ヘラクレス) エン・ジャパン 企業HP
越智 通勝 会長
越智 通勝 会長
鈴木 孝二 社長
鈴木 孝二 社長
【ブリッジレポート vol.20】2009年12月期第1四半期業績レポート
取材概要「過度な金融不安の後退、大規模経済対策効果で浮揚のきっかけをつかみつつある中国経済、更には国内メーカーの在庫調整の進展等、明るい話題が・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年5月26日掲載
企業基本情報
企業名
エン・ジャパン株式会社
会長
越智 通勝
社長
鈴木 孝二
所在地
東京都新宿区西新宿 6-5-1
決算期
12月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年12月 21,329 5,943 5,906 3,090
2007年12月 22,686 7,564 7,573 4,168
2006年12月 16,919 5,605 5,607 3,105
2005年12月 11,491 3,791 3,826 2,203
2004年12月 6,980 2,245 2,254 1,253
2003年12月 4,372 1,749 1,754 1,038
2002年12月 3,107 1,305 1,283 663
2001年12月 1,876 933 898 464
2000年12月 620 254 249 132
株式情報(5/18現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
85,000円 233,038株 19, 808百万円 22.9% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
- - 1,201.52円 70.7倍 53,434.83円 1.6倍
※株価は5/18終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
エン・ジャパンの2009年12月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
インターネット上で、[en]ブランドの5つの転職・就職情報サイトを運営している。求人・求職をめぐっては、「実際の業務に就いてみたら、業務内容が事前の説明と違った」と言うトラブルが多いが、同社では、営業担当者が求人企業を取材し、求人企業やその業務内容について、客観的で公正かつ詳細な情報提供を念頭に原稿作成が行われている。こうした取材に基づく公正で詳細な企業情報が求職者から高い評価を受けている事はもちろんだが、求職者は企業や業務内容を十分理解して入社するため、「戦力化が早い一方、離職者が少ない」と求人企業からも高い評価を受けている。尚、売上高の大半を求人企業からの求人広告掲載料収入が占め、求職者に負担は生じない。
 
 
2009年12月期第1四半期決算
 
 
前年同期比46.7%の減収、同89.4%の経常減益。
新卒・中途共に採用意欲が低下しており、主力の[en]社会人の転職情報を中心に全てのサイトで売上が減少した。賞与引当金の減額及び人員減等による人件費の削減(3.0億円)、プロモーション戦略の見直しによる広宣・販促費の削減(7.5億円)等により、費用全体(売上原価+販管費)で約10億円を削減したものの、大幅な減収による影響をカバーできず営業利益は同88.9%減少した。
 
 
 
2009年12月期業績予想
 
 
5月8日に下方修正された通期予想は、前期比48.9%の減収、同82.2%の経常減益。
全サイトで通期の売上予想を下方修正しており、この影響で売上総利益が期初予想を36.8億円下回る。このため、人件費(期初予想比10.9億円減)、広宣・販促費(同13.0億円減)、地代家賃(同1.2億円減)等の更なる削減により、販管費を期初予想比26.8億円削減するものの、売上総利益の減少をカバーできず営業利益は10億円にとどまる見込み。
尚、1株当たり1,300円を予定していた期末配当を未定とした。同社は配当性向30%程度を目処に利益還元を実施してきたが、09/12期については通期実績等を総合的に勘案した上で改めて決定する意向。
 
 
(2)事業別予想
 
 
 
サイト別の第1四半期概況と第2四半期以降の方針
 
(1)[en]社会人の転職情報
第1四半期概況
3月末の会員数は244万人と前年同期比19.5%(39.9万人)増加したものの、企業の採用抑制傾向が強まり、売上高は1,086百万円と同64.3%減少。売上高を件数と単価にブレイクダウンすると、平均月間納品件数が同54.9%減少、08/12期第4四半期より低価格商品の販売を強化したため平均単価も同20.3%低下した。
第2四半期以降の方針
営業重点地域を設定し戦力を集中投下すると共に、価格競争力を高めた商品を継続投入する。また、携帯サイトの販売戦略を見直す。通期の予想売上高は前期比60.2%減の4,200百万円(期初予想5,737百万円、修正率 -26.7%)。
 
(2)[en]転職コンサルタント
第1四半期概況
3月末の会員数は51万人と前年同期比20.2%(8.5万人)増加したものの、企業の採用意欲減退による人材紹介会社の業績悪化で売上高は433百万円と同25.6%減少。価格競争の激化により、平均単価が同9.3%減少した。
第2四半期以降の方針
継続掲載に向けた営業活動を強化する共に、引き続き価格競争力を高めた商品を投入する。通期の予想売上高は前期比36.8%減の1,420百万円(期初予想1,800百万円、修正率 -21.1%)。
 
(3)[en]派遣のお仕事情報
第1四半期概況
3月末の会員数は57万人と前年同期比24.0%(11.0万人)増加したものの、派遣スタッフの契約切れや新規求人の減少により人材派遣会社の採用活動は縮小傾向にあり、売上高は773百万円と同期比12.8%減少。事業所の統廃合や自社のサイトのみで派遣スタッフを募集する人材派遣会社が増えたため、掲載事業所数が減少した。
第2四半期以降の方針
携帯サイトに採用意欲の高い業種・職種の特設ページを開設し応募効果の促進を図ると共に、既存顧客を対象にセミナーを開催し、顧客との関係を強化する。通期の予想売上高は前期比31.6%減の2,440百万円(期初予想3,300百万円、修正率 -26.1%)。
 
(4)[en]本気のアルバイト
第1四半期概況
3月末の会員数は34万人と前年同期比66.1%(13.5万人)増加したもののマーケット縮小により競争環境が激化、前期から苦戦していた正社員登用専門サイトに加え、一般アルバイトサイトも求人数が減少傾向にあり、売上高は201百万円と同31.6%減少した。
第2四半期以降の方針
採用ニーズが旺盛な地域・業種に戦力を集中投下する他、新人の育成を強化する。通期の予想売上高は前期比36.5%減の740百万円(期初予想1,155百万円、修正率 -35.9%)。
 
(5)[en]学生の就職情報
第1四半期概況
3月末の会員数は43万人と前年同期比16.8%(6.3万人)増加したものの、景気後退の影響で09年1月から3月の掲載開始企業数が同144社(46.6%)減少。売上高は366百万円と同39.8%減少した。
第2四半期以降の方針
縮小するマーケットでの競争力を高めるため、商品の独自性を高める。また、学生に対する就職活動支援を強化し、就業意識の醸成を促す事で企業と学生のマッチング率を高める。通期の予想売上高は前期比49.2%減の1,690百万円(期初予想2,370百万円、修正率 -28.7%)。
 
 
取材を終えて
過度な金融不安の後退、大規模経済対策効果で浮揚のきっかけをつかみつつある中国経済、更には国内メーカーの在庫調整の進展等、明るい話題が無いわけではないが、依然として景気の先行きは不透明で求人広告市場は視界不良だ。同社の業績についても、先ずは売上の底打ちを確認したい。