ブリッジレポート:(4323)日本システム技術 vol.5
(4323:東証2部) 日本システム技術 |
|
||||||||
|
企業名 |
日本システム技術株式会社 |
||
代表取締役社長 |
平林 武昭 |
||
所在地 |
〒530-0005 大阪市北区中之島2-2-7 |
||
決算期 |
3月 末日 |
業種 |
情報・通信 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2008年3月 | 10,705 | 931 | 945 | 426 |
2007年3月 | 9,711 | 389 | 405 | 138 |
2006年3月 | 7,917 | 111 | 125 | 605 |
2005年3月 | 8,189 | 522 | 502 | 319 |
2004年3月 | 7,767 | 540 | 537 | 67 |
2003年3月 | 7,064 | 676 | 635 | 194 |
2002年3月 | 6,939 | 658 | 606 | 181 |
2001年3月 | 6,285 | 834 | 814 | 282 |
株式情報(7/8現在データ) |
|
|
今回のポイント |
|
会社概要 |
<沿革>
設立は、1973年3月。JAST(同社)の特徴である教育機関向け業務パッケージには、90年代前半から取り組んでおり、94年10月に学校事務支援統合システムパッケージソフト「GAKUENシリーズ」の販売を、98年8月に大規模大学向けERP「GAKUEN REVOLUTION(学務)」の販売を、2000年2月に学校関係者間の情報ネットワークを実現する統合型Webサービスシステム「UNIVERSAL PASSPORT」の販売を、それぞれ開始。01年11月のジャスダック上場を経て、03年2月に東証二部に株式を上場した。
<特徴>
(1)国内トップシェア誇る教育機関向け業務パッケージ
大学向け経営改革ソリューションとして提供している統合業務パッケージは、94年10月の発売以来、230余校への導入実績を有し、文教マーケットにおいて高い評価を受けている。特徴は、大規模な総合大学から小規模の短期大学に至るまで、主要業務を全方位でカバーしているため、パラメーターの設定だけで大学個々のニーズに柔軟に対応できる事。つまり、カスタマイズの必要がないため、ユーザーは導入時及びその後の運用・メンテナンスに関わるトータルコストを削減する事ができる。尚、1案件当たりの導入金額は数10万円~数億円と、導入規模により幅広い。少子化問題への取り組み戦略のひとつとして、大学各校は優秀な学生を確保するべく、学生向けサービスや経営品質の向上に取り組んでいる。しかし、全国に約1,200校あると言われる大学・短大の大半がメインフレーマー等による手作りのシステムやカスタマイズを前提としたパッケージを使っていると言う。品質・価格両面での優位性から競合は少なく、販売拡大の余地は大きいと。現在20%のシェアを、早期に30%に引き上げたい考え。 (2)大手優良企業群との長期取引
(3)グループ拠点展開
|
2008年3月期決算 |
新製品の販売好調でパッケージ事業の売上が伸びた他、システム販売事業が通期で寄与、売上高は同10.2%増の10,705百万円となり、会社設立以来、初めて100億円を超えた。利益面では研究開発費負担が一巡したパッケージ事業の損益が大幅に改善、繰延税金資産取り崩しの一時的変動要素が消滅したことも影響して、当期純利益は同3.1倍に拡大した。また、1株当たり配当金を5円増配の25円とした。 中間時予想との比較では、売上高が7%弱予想を下回ったものの、営業利益は2%弱予想を上回った。売上未達の要因は、ソフトウェア事業のエンジニアリングアプリケーション分野(通信・制御・技術系システム)において、携帯電話組込みシステムが期末に向けて縮小傾向となった事や、システム販売事業において一部案件のクロージングが翌期に持ち越しとなった事。一方、利益上振れの要因としては、開発工程管理が有効に機能し全事業にわたって不採算案件がほぼゼロに近い状況であった事や、パッケージ事業において新製品販売が好調だった事等が挙げられる。ただ、税効果等で当期純利益は9%強、予想を下回った。 <セグメント別売上高・営業利益>
パッケージ事業は、教育機関向けパッケージの新製品「UNIVERSAL PASSPORT EX」、「GAKUEN REVOLUTION EX」学務系 及び「GAKUEN EX」学務系の販売が軌道化。製品開発投資の収束に伴い研究開発費が約6億円(740百万円⇒144百万円)減少したことも加わって、営業損益が大幅に改善した。 また、今期より通期での寄与となった(前期は下期のみの寄与)システム販売事業は、引合い及び受注が堅調に推移したものの、期末に売上計上を見込んでいた一部案件の成約が翌期に期ズレした事、上半期に低採算案件があった事、及びのれんの償却負担(65百万円)もあり、営業損失となった。 (1)パッケージ事業品目別売上構成
(2)顧客主要グループ別売上及び最終顧客業種別売上の動向
また、最終顧客業種別では、流通・サービス業が20%以上の増収となった他、教育機関もシステム販売事業の通期寄与とパッケージ販売の好調で66%増収。一方、通信業は10%の減収。大手キャリアの社内情報系が堅調に推移したものの、携帯組込み系が30%以上減少した事が響いた。金融業は微減。メーカー経由の案件が減少したものの、地銀等との直接契約が増加した。この他、製造業も20%減少した。 |
2009年3月期業績予想 |
3セグメント全てで増収が見込まれる。システム販売事業の売上構成比の上昇等で利益率が若干低下するものの増収効果で吸収、営業利益以下の各利益段階で二桁の増益が見込まれる。 ソフトウェア事業は、分野毎にバラツキはあるものの、全般に堅調な推移が見込まれる。引き続きプロジェクトの原価・工程・品質管理に注力する事で不採算案件の防止に努めると共に、エンジニアリング分野からビジネス分野への技術者のシフト、新卒・キャリア採用の拡大、更には協力会社の新規開拓等を進め、受注体制を強化する。 パッケージ事業は、教育機関向け業務パッケージにおいて、人事、経理等の法人系製品の段階的なリリースを予定。製品ラインナップが揃い、本格的な回収期を迎える。 システム販売事業は、親会社からのSE(システムエンジニア)を移籍させ、これまで外注に頼っていたSE部門を強化し情報通信インフラ構築の案件拡大を図る他、パッケージ事業とのシナジーを追求。来10/3期の、のれん償却後の営業利益黒字化につなげていく考え。 |
|
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。 本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。 投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。 Copyright(C) 2024 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved. |