ブリッジレポート:(2435)シダー vol.7
(2435:JASDAQ) シダー |
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企業名 |
株式会社シダー |
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社長 |
山崎 嘉忠 |
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所在地 |
北九州市小倉北区大畠 1-7-19 |
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決算期 |
3月 末日 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2008年3月 | 5,921 | 56 | 42 | 16 |
2007年3月 | 4,519 | -403 | -406 | -247 |
2006年3月 | 4,251 | 309 | 297 | 166 |
2005年3月 | 3,649 | 352 | 288 | 164 |
2004年3月 | 3,125 | 122 | 97 | 41 |
2003年3月 | 2,352 | 111 | 104 | 30 |
2002年3月 | 1,594 | 17 | 21 | 11 |
2001年3月 | 281 | -20 | -21 | -14 |
株式情報(6/20現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
<沿革>
2000年10月、デイサービス事業参入に向けて、株式会社福岡メディカル販売から株式会社シダーに商号を変更。01年1月に、下関デイサービスセンターを開設した。05年3月には、ジャスダック証券取引所に株式を上場、同年9月に有料老人ホーム事業に参入した。
<事業内容>
事業は、同社の施設の来場者にサービスを提供するデイサービス事業、施設の入居者を対象にサービスを提供する施設事業、及び利用者の自宅を訪問して介護サービスを提供する在宅サービス事業に分かれる。08/3期の売上構成比は、それぞれ46.6%、41.4%、12.0%。
デイサービス事業
介護保険法に基づく要介護・要支援認定者に対し、同社が運営するデイサービスセンター「あおぞらの里」において食事、入浴、その他日常生活の支援、機能訓練等のサービスを提供する。「あおぞらの里」は、60~80人が利用できる大規模施設を基本としており、リハビリのための十分なスペースと充実した設備が特徴。また、余生を静かに過ごす場所ではなく人生を楽しむためのステージであるとの考えから、障害者・高齢者向けの施設のイメージを一掃し、明るいデザインやインテリアを配置し、他社施設との差別化を図っている。
施設サービス事業
一般的な有料老人ホームは入居一時金が高額なため入居者の負担が大きいが、同社が運営する24時間体制の介護付き有料老人ホーム「ラ・ナシカ」は、敷金(10~50万円)のみで気軽に入居でき、月額利用料も13万円台~17万円台に設定されており負担が軽い。デイサービスセンター同様に、リハビリテーションや体力づくりに役立つトレーニングルーム、大画面で映画を鑑賞できるシアタールームなど、一人ひとりの趣味・嗜好に合わせて楽しめる設備が整備されている。08年3月現在、17施設(グループホーム等2施設を含む)・923室を展開している。
在宅サービス事業
看護士が利用者の自宅を訪問し、医師の指示のもと診療補助等のケアサービス等を行う訪問看護サービス、理学療法士及び作業療法士等のリハビリ専門スタッフが日常生活訓練や機能訓練等を行う訪問リハビリサービス、介護福祉士やヘルパー資格保持者が日常生活の支援を行なうホームヘルパーサービス、及び介護保険法に基づき、ケアマネージャーが利用者個々の要望と必要に応じたサービス計画を立て、介護サービスの選択、マネジメントを行うケアプランサービスを提供している。
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2008年3月期決算 |
介護報酬改定の影響を受けてデイサービス事業や在宅サービス事業の苦戦が続いたものの、前期にオープンした施設が通期で寄与した事と施設稼働率の上昇で施設サービス事業が大幅な増収となった。利益面では、施設稼働率の上昇により施設サービス事業の損益が大幅に改善した事で、売上総利益が472百万円増加。全国的な介護職員不足の影響等から人材の確保に伴う求人費用が増加した他、営業活動費や人件費も増加したものの、人員配置や業務手順の見直しなど効率運営に努め販管費の伸びを抑制、営業損益は459百万円改善した。 <セグメント別動向>
デイサービス事業
介護報酬の改定(利用者の予防給付への移行)の影響で利用単価が低下したものの、営業強化による登録者及び利用者の増加で吸収、ほぼ前期並の売上高を維持した。ただ、単価の低下が響き、売上総利益は前期比17.3%減少した。
施設サービス事業
前期に開設した有料老人ホームが通期で寄与した事と、施設稼働率の上昇により(08年3月末現在86.4%)、期末には単月ベースで黒字転換。売上高が前期比2.5倍に拡大し、損益が460百万円改善した。尚、08年3月に、「ラ・ナシカ ひたちなか」(茨城県ひたちなか市)を開設した。
在宅サービス事業
06年4月の介護報酬改定以後、訪問ヘルパーや訪問リハビリの利用者の減少が続いている。ただ、人員配置や業務手順の見直し等効率的な運営を進めた事で、訪問看護やホームヘルパーサービスの損益が改善した。
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2009年3月期業績予想 |
既存施設の稼働率上昇と5施設が新たに稼動する事で施設サービス事業の売上が拡大。営業強化の成果が現れつつあるデイサービス事業も増収に転じる見込み。利益面では、既存施設の稼働率の上昇で新施設の立ち上げ費用を吸収する施設サービス事業が通期で黒字化する見込み。デイサービス事業も全施設の黒字化を目指す。 <セグメント別予想>
デイサービス事業
前提は、施設稼働率が75.0%(前期は66.9%)、利用登録者数が4,080人(同3,749人)。リハビリができるデイサービスの価値が認識されつつあり、利用者の増加が見込まれる。小規模施設で稼働率の低い施設があり、これらの稼働率引上げがポイントとなる。稼働率が高い鎌ヶ谷(87.3%)や和白(85.7%)等を参考に運営モデル作りを進める他、利用者の健康チェックのための「体組成計体組成計Physion Physion XP」の導入や健康教室の実施、更には、認知症患者の利用が増えている事から、余裕のある施設では「認知症デー」を設置する等で、利用者増を図っている。
施設サービス事業
施設の総量規制に対応するため、前倒しで施設整備を進めてきたが、今期に5施設がオープンする事で施設整備が一巡する。今後は、総量規制の影響を受けない29床以下の施設の開設が中心となり、この他、既存施設の買収や他社が計画を中止した案件の引継ぎ等にも対応していく。この他、教育・研修の充実によりスタッフのスキルとモチベーションの向上を図る考え。09/3期末の部屋数は、1,126室となり239室増加する(前期末は887室)。稼働率は年々上昇しており、3月にオープンし「ラ・ナシカ ひたちなか」を除いた全施設が採算点を越えている。 09/3期オープン予定施設
稼働率(入居率)の推移
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