ブリッジレポート
(6890) 株式会社フェローテックホールディングス

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ブリッジレポート:(6890)フェローテック vol.17

(6890:JASDAQ) フェローテック 企業HP
山村 章 社長
山村 章 社長

【ブリッジレポート】フェローテック vol.17
(取材概要)2007年9月4日掲載
「順調な立ち上がりではありますが、今期は下期以降がポイント。為替レート(今期の前提は1ドル=115円)も気になります。このため、通期業績を云々するのは時期尚早・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社フェローテック
社長
山村 章
所在地
東京都中央区京橋 1-4-14
決算期
3月
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 32,517 2,288 2,081 1,703
2006年3月 23,946 1,210 1,040 708
2005年3月 21,105 1,762 1,456 633
2004年3月 15,000 615 -177 -645
2003年3月 12,845 111 -626 -899
2002年3月 14,775 916 984 -357
2001年3月 16,435 2,665 2,561 1,644
2000年3月 7,988 892 629 288
株式情報(8/24現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,019円 18,889,406株 19,248百万円 9.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10円 1.0% 71.50円 14.3倍 992.21円 1.0倍
※株価は8/24終値、ROEは前期実績
 
フェローテックの2008年3月期第1四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
半導体製造装置やフラットパネル・ディスプレイ(FPD)製造装置の部品、半導体材料、温度調節に使われるサーモモジュール等の製造・販売を行っています。部品や技術というカタチでサービスを提供しているため、目に触れる機会はありませんが、パソコンや携帯電話、液晶やプラズマ等の大型テレビをつくるときに、同社の技術が活かされています。
 
もともとは磁力を持つ液体である磁性流体応用製品のメーカーでした。その代表例が、真空シールであり、ハードディスクドライブ等で使われていたコンピュータシールです。いずれもOnly Oneの製品であることはもちろん、超精密部品であるため、金属加工や表面処理等で高い技術が要求されます。この技術を中国に持ち込み、現地の安価な労働力と融合させたのが、事業セグメントの一つである受託生産事業です。また、今後の市場拡大が期待できる太陽電池関連の事業に取り組んでいます。太陽電池の材料となるシリコン単結晶の引上装置は、真空シールや石英製品等が主要部材として使われ、これまで蓄積してきた技術やノウハウが活かせる分野です。
 
<事業内容>
 
 
事業は、装置関連事業、電子デバイス事業、CMS事業に分かれます。2007年3月期の売上構成比は、それぞれ、48.5%、16.3%、35.2%でした。
 
2008年3月期第1四半期業績
 
<連結>
 
 
増収・増益となりました。
売上構成比の良化やCMS事業の生産性の改善により売上総利益率が28.8%と1.7ポイント上昇、売上総利益は23億78百万円と前年同期比24.7%増加。販管費の増加を吸収して、営業利益は6億88百万円と同57.2%増加しました。
 
<セグメント別動向>
装置関連事業
韓国・台湾の液晶パネルメーカーが設備投資を延期しているため、FPD製造関連は調整局面が続いていますが、半導体メーカーの設備投資は概ね順調。真空シール、石英製品、シリコン製品等の主要製品が計画に沿った推移となりました。利益面では、原材料高を量産効果とコストダウン努力で吸収し、前年同期の実績を上回りました。
 
電子デバイス事業
主力のサーモモジュールが、自動車温調シート向けを中心に、電子機器、半導体向けに伸長。利益面では、FFB(磁性流体動圧軸受)のサンプル費用が減少した事で前年同期の実績を上回りました。
尚、FFBは、6月に開催されたディスコンショーにおいて、同製品を採用した検査装置メーカーより次世代検査装置の発表が行われました。
 
CMS事業
シリコンウェーハ加工、装置部品洗浄及び工作機械製造は概ね計画通りに推移し、太陽電池用シリコン単結晶引上装置も好調です。一方、前期に受託打切りとした製品があったため、売上高は前年同期の実績を下回りましたが、利益面では、生産効率の改善に伴い前年同期の実績を上回りました。
 
 
<財政状態>
 
 
 
総資産は前期末に比較し8億89百万円増の395億45百万円。現預金、たな卸資産の増加により流動資産が、投資その他の資産の増加により固定資産が、それぞれ増加しました。一方、負債合計は前期末比2億4百万円増の205 億90 百万円、有利子負債等が増加しました。純資産合計は前期末比6億84百万円増の189億55百万円。自己資本比率は47.4%と前期末に比べ07ポイント上昇しました。
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
 
業績予想に変更はありません。
下期以降の、半導体・FPD投資を慎重に見ているため、売上高・利益共に通期での伸びは小幅です。尚、当期純利益が減少するのは、前期は有価証券売却益等の特別利益を計上しているためです。
 
取材を終えて
順調な立ち上がりではありますが、今期は下期以降がポイント。為替レート(今期の前提は1ドル=115円)も気になります。このため、通期業績を云々するのは時期尚早と言えます。