ブリッジレポート
(7839) 株式会社SHOEI

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ブリッジレポート:(7839)SHOEI vol.5

(7839:JASDAQ) SHOEI 企業HP
山田 勝 社長
山田 勝 社長

【ブリッジレポート】SHOEI vol.5
(取材概要)2007年8月7日掲載
「プレミアムヘルメットの市場は、評価の高まりと共にオイル・ガス景気に沸くロシア・東欧へと拡大を続けています。販売好調な欧州子会社の勢いは当面・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社SHOEI
社長
山田 勝
所在地
東京都台東区上野5-8-5
決算期
9月 末日
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2006年9月 11,796 2,310 2,117 1,248
2005年9月 10,661 1,581 1,510 890
2004年9月 9,725 1,364 1,282 732
2003年9月 9,575 757 703 381
2002年9月 8,700 379 190 85
2001年9月 9,088 694 592 359
株式情報(7/31現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
3,450円 7,261,200株 25,051百万円 27.9% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
66円 1.9% 220.34円 15.7倍 813.50円 4.2倍
※株価は7/31終値
 
SHOEIの2007年9月期第3四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
世界ナンバーワンのヘルメットメーカー。オートバイ用を中心にカート用などの4輪車用、航空機用や戦車用等の官需用のヘルメットを製造しています。販売網は日本のみならず、アメリカやヨーロッパをはじめ世界40カ国以上を網羅。「SHOEI」ブランドはその安全性と機能性、そして造形の美しさが世界各国で高い評価を受け、高級ヘルメットの代名詞となっています。

独自の技術とノウハウ、優れたデザイン力により、次の3つの世界一を実現する事を経営方針としています。
 
 
<沿革>
1954年、ポリエステル加工メーカーとして創業。59年3月に昭栄化工(株)として法人化、一般用ヘルメットの生産を開始しました。翌60年1月、二輪乗車用ヘルメットの生産に着手。68年7月、アメリカに子会社を設立し海外展開を開始、87年7月には子会社設立によりフランスへも進出しました。 92年5月、会社更生手続開始を申し立て、同年9月、更生手続きを開始。93年12月、更生計画が認可されました。更生手続き中の94年3月、子会社を設立し、ドイツに進出。98年3月に会社更生手続を終結しました。同年12月には社名を(株)SHOEIに変更。04年7月、JASDAQに株式を上場しました。
 
<三位一体の事業展開>
同社は「商品戦略」、「生産戦略」、「市場戦略」を融合させた三位一体の事業戦略の推進により、顧客満足度、株主及び役職員の満足度向上に努めています。
 
 
<事業内容>
オートバイ用のヘルメット(二輪乗車用ヘルメット)の売上高が約90%を占めています。なかでも、高品質で高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、茨城工場(茨城県稲敷市)、岩手工場(岩手県東磐井郡)の国内2工場で生産。国内生産により高い品質を維持すると同時に技術の流出防止を図る一方、業界では唯一となる「トヨタ生産方式」を導入し、高い限界利益率と在庫回転率、資産効率の高さにおいても特長があります。
 
2007年9月期第3四半期業績
 
 
増収・増益となりました。
プレミアムヘルメットの評価の高まりを背景に高付加価値なシステムヘルメットの販売が予想を上回って推移。特に欧州直販子会社の販売が拡大しました。
 
 
金額ベースでのシステムヘルメットの売上構成比が、前年同期の5.7%から15.9%に上昇しました。
 
 
世界的な好景気や円安等の影響もあり海外が伸長、特に欧州での販売が伸びました。
 
 
 
欧州を中心に海外販売が好調でしたが、為替リスクをヘッジするため為替予約を入れているため、円安メリットをフルに享受したわけではありません。為替の実行レートは、1US ドル=117.80 円(前年同期比5.72 円の円安)、1ユーロ=149.38 円(同 12.28 円の円安)でした。
 
 
好調な販売と足下の旺盛な需要を反映して、現預金、売上債権、在庫が、それぞれ増加しました。また、豊富な現預金の一部を長期定期性預金に預入。流動負債の増加は買掛金の増加によるもので、固定負債の大半は役員退職慰労引当金。同社は無借金経営です。
 
2007年9月期業績予想
 
 
増収・増益の予想です。
第3四半期の業績の発表と同時に通期の業績予想を上方修正しました。
 
引き続きシステムヘルメットが好調に推移している上、第4四半期は海外向けグラフィックモデルの受注が予想以上に増加しています。加えて、為替相場がさらに円安に振れているため、第4四半期の想定レートを1US ドル=120.00 円(前回公表比3.00 円の円安)、1ユーロ=160.00 円(同9.00 円の円安)に、それぞれ修正しました。
また、6月決算のため既に決算を締めている海外子会社は、第4四半期の業績が順調であった事に加え、期末為替レ-トが大幅な円安(1US ドル=123.29 円/前回公表比6.29 円の円安、1ユーロ=165.68 円/同14.68 円の円安)となりました。特にドイツ及びフランスの欧州直販子会社2社の売上高合計は予想を749百万円も上回ったほどです。
 
尚、従来、1株当たり58円を予定していた期末配当も、66円に引き上げる予定です。
 
 
取材を終えて
プレミアムヘルメットの市場は、評価の高まりと共にオイル・ガス景気に沸くロシア・東欧へと拡大を続けています。販売好調な欧州子会社の勢いは当面弱まりそうになく、来期の業績にも期待が高まります。
同社においては、利益の増加は「連結配当性向30%」を目処に速やかに株主還元されます。しかも、40億円以上の現預金(含む長期性定期預金)の蓄積ができ、且つ通常以上の大きな資金需要が生じない場合は、連結配当性向を50%に迄引き上げる考えです。40億円あれば、天災等で操業停止に追い込まれたとしても、2年間は資金繰りに困る事はなく、2年あれば、従来通りのオペレーションを回復する事ができるとの事です。