- 株式情報(8/3現在データ)-
株価 |
時価総額 |
発行済株式数 |
単元株数 |
決算年月 |
1株配当 |
445円 |
3,382百万円 |
7,600,000株 |
1,000株 |
2006年3月 |
7.00円 |
配当利回り |
PER(連) |
1株利益(連) |
PBR(連) |
1株株主資本(連) |
ROE(連) |
1.57% |
(連) 16.87倍 |
(連) 26.38円 |
(連) 1.56倍 |
(連) 284.68円 |
(連) 9.78% |
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日本コンピュータ・ダイナミクスの2007年3月期第1四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告いたします。
○ 会社概要
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニアです。コンサルティングからシステム構築までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とサービスデスクを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場対策として社会性も高いパーキング・システム事業を展開しています。
社名の“日本コンピュータ・ダイナミクス”には、“コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)”と言う創業時の思いが込められています。
(単位:100万円)
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04/3
|
05/3
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06/3
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構成比
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前期比
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システム開発事業 |
4,967
|
4,549
|
5,301
|
59.9%
|
16.5%
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サポート&サービス事業 |
1,096
|
1,248
|
1,262
|
14.3%
|
1.1%
|
パーキングシステム事業 |
1,257
|
1,618
|
2,176
|
24.6%
|
34.5%
|
その他事業 |
249
|
190
|
111
|
1.3%
|
-41.6%
|
合計 |
7,570
|
7,607
|
8,851
|
100.0%
|
16.4%
|
<沿革>
1967年3月、下條武男会長と小黒節子最高顧問(前副社長)がソフトウェア開発を目的に同社を設立しました。70年1月には中近東での総合システムの開発・導入(日本企業で初めて海外でのソフトウェア開発)に成功、76年9月には米国MBA社開発によるシステム開発の方法論「PRIDE」を導入、日本の第一号ユーザーとなりました。
95年10月に第2の収益の柱として、サポート&サービス事業を開始。97年10月にはファインテックシステム(株)、(株)シー・エイ・ピー、(株)ホロンの3社と合併すると共にパーキング・システム事業を開始しました。
99年4月、東京都品川区西五反田に本社を移転、2000年9月にJASDAQに株式を上場しました。
<経営理念:Dynamic
use of Computer>
同社はビジネスとITの最適化を追求するべく、顧客、社員、社会に対して次に示す経営理念を掲げています。
1.NCDは、顧客第一に徹し、最適なシステムとサービスの提供により、共存共栄をはかる。
2.NCDは、社員の個性を尊重し、その資質を発揮させることにより、あたたかな企業文化を確立する
3.NCDは、社会に対し、時代の変化を先取りすることにより、調和のある情報化に貢献する。
<経営戦略>
1.成長の加速
(1)パーキング・システム事業の全国展開
(2)IT事業でのワンストップサービス実現
2.収益構造の改善
(1)中国開発の拡充
(2)リスクマネジメントの強化
(3)パートナー戦略の強化
3.株主重視経営の推進
(1)株主還元
(2)IR活動の強化
1.成長の加速
(1)パーキング・システム事業の全国展開
パーキング・システム事業は、時間貸し駐車場の自転車版とも言える事業です。ただ、駐輪場の売上は、自転車1台を1日駐輪して100円程度。コンピューターを使うには安過ぎて採算が合わないと言われ、他に手掛ける企業はありませんでした。しかし、放置自転車問題が深刻化する中で駐輪場事業は社会性の高い事業です。“コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する”と言う経営理念の下、同社はシステム開発力を駆使して採算に目処をつけ参入しました。
市場規模は、推定約1,200億円(駐輪場整備265億円、管理運営865億円、放置自転車対策70億円)です。既にトップブランドとしてのステータスを確立している同社ですが、業務委託制度から指定管理者制度への移行に加え、法改正による路上駐輪場建設の容認や建築基準法での公開空地駐輪場設置合法化等により更なるビジネスチャンスの広がりが期待できます。
その一方で、今後の競争激化が予想されます。このため、先行メリットを活かし全国展開を図ると共に拠点拡充を進めることで事業基盤の強化を図る考えです。この一環として、これまでの子会社での展開から代理店方式による展開に切り替えます。代理店方式の採用に伴い、今2007年3月期は一時的に収益の落ち込みが予想されますが、中期的には事業の拡大余地が広がると共に事業展開のスピードを加速させることができます。
(2)IT事業でのワンストップサービス実現
システム開発等のIT事業では、コンサルティング、システム構築、運用管理を網羅する一貫したサービス(ワンストップサービス)の提供により満足度の向上を目指します。
また、古くから付き合いのある大手顧客の深耕を図ると共に、100~1,000億円規模の企業向けにオービックビジネスコンサルタント社の会計ソフト「勘定奉行」を用いたパッケージソリューションを展開します。
2.収益構造の改善
価格や納期等のユーザー要請に応えると共に一段の収益力強化を実現するため、コストダウンの拠点として中国拠点の強化・拡充を図ります。また、契約時の仕様確定、プロジェクトマネジメントの強化により採算管理を徹底することで、リスクマネジメントを強化します。更に、コスト要請に応えうる体力のある協力会社との関係強化にも努めます。
3.株主重視経営の推進
これまでは配当性向などを総合的に判断し安定的な配当を維持する事を基本方針としてきましたが、数値的によりわかりやすい形にしていく事の必要性を認識しています。このため改善に向けて取組みを強化していく方針ですが、現在の利益水準では利益が振れやすいこともあり、配当性向のみに基づく株主還元にも問題があると考えています。
IR活動については、更なる強化を図ります。
<創立40周年:2007年3月16日>
今期末の2007年3月16日に創立40周年を迎えます。これを一区切りとするべく創業者である下條社長が会長に、小黒福社長が最高顧問に就かれ、管理部門を担当されていた伊藤取締役執行役員が社長に就任されました。「夢をカタチに!Make into Shape」をスローガンとして掲げ、更なる飛躍を目指します。
ここ数年、80億円を前に足踏みしていた売上高が、2006年3月期は88億円とブレークスルー。ダイヤモンドエイジを迎え、今後、会長として同社の経営に携わる下條会長は、パーキング・システム事業を中心に、ここ1年くらいで同社が実力を付けてきた事を実感されているとの事でした。
○ 2007年第1四半期業績
<連結>
(単位:100万円)
|
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実績
|
前年同期比
|
売上高 |
1,867
|
+10.9%
|
営業利益 |
-19
|
-
|
経常利益 |
-7
|
-
|
四半期純利益 |
1
|
-
|
増収ながら、営業・経常損失となりました。
ただ、売上高の中間・通期予想に対する進捗率は前年同期を上回っています。
2006年3月期四半期業績の推移 |
(単位:100万円)
|
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第1四半期
実績
|
第2四半期
実績
|
第3四半期
実績
|
第4四半期
実績
|
通期実績
|
売上高 |
1,683
|
2,400
|
1,151
|
3,617
|
8,851
|
営業利益 |
-61
|
209
|
78
|
183
|
409
|
経常利益 |
-54
|
211
|
96
|
169
|
424
|
当期純利益 |
-48
|
93
|
73
|
81
|
199
|
売上高進捗率 |
中間実績
|
41.2%
|
通期実績
|
19.0%
|
|
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2007年3月期 |
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第1四半期
実績
|
第2四半期
予想
|
第3四半期
|
第4四半期
予想
|
通期予想
|
売上高 |
1,867
|
2,133
|
-
|
-
|
9,000
|
営業利益 |
-19
|
-
|
-
|
-
|
-
|
経常利益 |
-7
|
157
|
-
|
-
|
450
|
当期純利益 |
1
|
89
|
-
|
-
|
240
|
売上高進捗率 |
中間予想
|
46.7%
|
通期予想
|
20.7%
|
|
<セグメント別動向>
(単位:100万円)
|
|
2006年3月期第1四半期
|
2007年3月期第1四半期
|
|
売上高
|
営業利益
|
売上高
|
営業利益
|
システム開発事業 |
979
|
106
|
1,026
|
130
|
サポート&サービス事業 |
302
|
29
|
355
|
34
|
パーキングシステム事業 |
358
|
-5
|
462
|
9
|
その他事業 |
43
|
-0
|
21
|
-1
|
消去 |
-
|
-192
|
-
|
-191
|
合計 |
1,683
|
-62
|
1,867
|
-19
|
システム開発事業
前期からの営業強化が実り、売上高10億26 百万円(前年同期比47 百万円増)、売上総利益1億99 百万円(前年同期比36 百万円増)となりました。
サポート&サービス事業
既存顧客に対するサービス領域の拡大に注力した結果、売上高3億55 百万円(同53 百万円増)、売上総利益49 百万円(同8百万円増)となりました。
パーキング・システム事業
自治体の指定管理者制度に対する営業強化や民間企業に対する積極的な新規顧客開拓への取り組みにより受注が拡大した結果、売上高4億62 百万円(同1億04 百万円増)、売上総利益69百万円(同10 百万円増)となりました。
○ 2007年3月期業績予想
<連結>
(単位:100万円)
|
|
実績
|
前年同期比
|
売上高 |
9,000
|
+1.7%
|
経常利益 |
450
|
+5.9%
|
当期純利益 |
240
|
+20.2%
|
増収・増益の予想です。通期の予想に変更はありません。
売上高及び経常利益の伸びが小幅にとどまるのは、パーキング・システム事業の展開を従来の子会社から代理店方式への切り替える事や拠点の拡充などの先行投資負担が要因です。
当期純利益の伸びが大きいのは、減損損失がなくなるためです。
○ 取材を終えて
第1四半期は営業・経常損失となりましたが、同社の属する業界は9月末や3月末に売上が集中する傾向があり、ます。このため、事業規模によっては第1四半期に損失を計上する企業も珍しくありませんから、第1四半期の結果で通期を予想するのはリスクが大きいと言えます。
ただ、事業規模の拡大によりパーキング・システム事業が第1四半期から利益を計上する等、「ここ1年くらいで実力を付けてきた」とおっしゃられた下條会長の言葉を裏付ける内容となったのではないかと思われます。今期は、先行投資負担等で利益の伸びが小幅にとどまる見込みですが、中長期的な業績拡大を予感させる第1四半期の業績であったと思います。
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