2004年2月期決算概要
(単位:100万円)
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実績
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対前期比
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加盟店を含む売上高 |
24,486
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+7.8%
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営業総収入 |
17,236
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+22.9%
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営業利益 |
946
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+7.5%
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経常利益 |
1,048
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+19.4%
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当期純利益 |
499
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+27.9%
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厳しい経済環境ではありましたが、増収・増益を達成することができました。
既存店は、客数・客単価ともに減少し売上高前年比は計画の-3%を下回る、-4.5%と大変厳しい状況でした。
ただ、新店の平均日販は628千円(計画 500千円)と好調で、既存店の落ち込みをカバーしました。 平成14年9月から拡大した出店可能地域のうち、前回のレポートで紹介したように、成田空港内の作業員向け店舗やお台場の路面店など、新たな立地への出店が寄与しました。
新規事業の中では、クリーニングの簡易受付システム「SRクリーニング」を他社チェーンにも拡大させました。
・ 新規出店 15店、閉店 7店で期末の店舗数は114店となりました。
・ 期末配当を4円増配の10円とし、年間配当は16円。配当性向は26.9%となります。
2005年2月期予想
(単位:100万円)
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予想
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対前期比
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加盟店を含む売上高 |
26,192
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+7.0%
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営業総収入 |
20,261
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+17.6%
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営業利益 |
1,032
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+9.1%
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経常利益 |
1,092
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+4.2%
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当期純利益 |
558
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+11.8%
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引き続き厳しい環境を予想していますが、営業地域の拡大で高日販の新店を出店するとともに、新規サービス事業を拡大していきます。
出店 16店、閉店 5店、期末店舗数 125店を計画しています。
平均日販は既存店 650千円、新店 500千円で全体では610千円を計画しています。
また、配当は中間を4円増配し、年間20円とする予定です。配当性向は約30%となります。
2005年2月期第1四半期概況
(単位:100万円)
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第1四半期実績
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対計画比
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対前年同期比
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営業総収入 |
5,042
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+3.6%
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+25.2%
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営業利益 |
270
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+5.5%
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+0.7%
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経常利益 |
328
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+21.3%
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+16.4%
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不採算の2店舗を閉鎖、新規に2店舗を開店しました。
既存店売上は前期の-4.5%から-1.3%まで回復しました。
株式分割を実施
投資単位の引き下げ、流動性の向上および株主数の増加を図ることを目的に株式分割を実施することを決議しました。(2004年6月21日)
・ 2004年10月20日(水)をもって、1株を3株へ分割
・ 分割により増加する株式数:普通株式 16,880,000株
・ 2004年8月31日(火)最終の株主名簿および実質株主名簿に記載された株主が対象
・ 配当起算日:2004年9月1日(水)
新規事業の取組状況 「携帯電話・スキャナー」の活用 以前のレポートで紹介した、高齢者が自宅にいながら、簡単に様々な商品やサービスを発注できる「携帯電話・スキャナー」の利用実験が5月から開始されます。
まずは、カラオケ店で来店者が、この携帯電話・スキャナーを利用して食べ物、飲み物をオーダーするというものです。
カラオケ店では部屋についている電話でのオーダーが普通ですが、これだと混み合っているときは注文を受けてもらえないなどのクレームが多く、その解決に効果が期待できます。
この他、居酒屋での実験も行う予定です。 これらの実験を経て、高齢者向けサービスの提供に着手していきます。
同社の物販以外の新規サービス事業は開始3年で売上高は6億円に達しています。(予想数字には入れていません)
クリーニング取次ぎ、ふとん丸洗い、1000円ヘアーカット、クイックマッサージなど既にあるサービスの導入店舗を増やすと同時に、「携帯電話・スキャナー」以外にも新たなサービスの導入も予定しており、新たな「便利さ」の提供を目指していきます。
コンビニエンス事業について
出店競争が激化する中で、従来型の「いい立地を探して出店する」のではなく、自ら「出店に適した立地を作る」ことに力点を置いています。
元々、倉庫街での店舗運営をいち早く手掛けてことなどからわかるように、こうした着眼点には優れたものがあり、既述の「お台場」、「成田空港」の店舗などはまさに同社ならでは出店で、今後もこうした「立地の創造」に注力していきます。
また、出店地域拡大に関して、某チェーンとの交渉も進めており、全国規模での展開のための準備はできているということです。
店で提供する商品に関しても、「都心の店舗を便利にしたい」という発想から、新たな実験を始めています。
競争が激しい完成品として売られている惣菜ではなく、既に切り分けられているとか、下ごしらえがしてるなど、若干手が加えられた生鮮食品を一人暮らし女性や、共働きの夫婦のために便利な形で提供するというものです。
取材を終えて
厳しい経営環境ながらも、同社ならではの出店戦略などが効を奏した決算となりました。
これまでのレポートでも紹介してきたように、泉澤社長は現在のコンビニエンス業界のあり方や将来性に疑問点を感じており、更なる成長を進めていくためには、新規サービス事業の展開が不可欠と考えています。
それはコンビに事業を疎かにするということではありません。
確実・着実に売上・利益を上げていくことができるコンビニエンス事業をベースに、携帯電話・スキャナーなどITを軸とした新規サービス事業を積極的に展開して同社を成長軌道に乗せ、投資家からの評価を得たいと考えています。
足元のコンビに事業の動向とともに、新規サービス事業の展開を引き続き取材していきたいと思います。
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