中期経営計画「Compass 5 Ⅳ」
石塚社長は毎年、年度テーマを年初に設定します。今年のテーマは「守成」。 これは、「創業は易し、守成は難し」という故事から来ているそうです。つまり、創業22年を迎えた同社にとって創業期は終わり、第2の発展期がスタートしたというメッセージです。その難しい守成をいかにして達成し、新たな成長路線を築くかという戦略が「Compass 5 Ⅳ」(2002年3月期~2006年3月期の5カ年計画)です。
「Compass 5 Ⅳ」は、グループの事業分野を、「ライフ・ソリューション」と位置付け、食と住を中心としたノウハウとネットワークにより、人々のライフステージ上の様々なニーズ・問題を解決し、快適な生活をサポートすることであることを再確認するというところからスタートします。
そして具体的には、以下の5点をあげています。
- 寮事業の拡大と収益力の強化:競争力があり、市場拡大余地も大きく、メインエンジンとして中期的な中核事業と位置付け。
- 寮周辺事業の積極拡大:収益モデルがほぼ確立した受託事業、賃貸マンション事業について、サブエンジンとして中期的に寮事業に次ぐ収益の柱とする。
- ホテル・外食事業のビジネスモデル確立と収益力強化:巨大市場において、寮事業のケアと食のノウハウを活かした特色を確立し、寮事業、周辺事業に次ぐ収益化を早期に実現。
- シニアライフ事業のビジネスモデルの確立(有望事業):将来の並列中核事業候補として研究開発投資を継続してビジネスモデルの確立を急ぐ。
- 総合ビルマネジメント事業基盤作り:住の領域で培ったノウハウと、ビルネットのノウハウの融合でプロパティマネジメントにおいて特色と技術力で確固たる事業基盤を確立。
中でも寮事業に関しては、同社のメインターゲットである専門学校生の深耕拡大とともに、大学・短大の指定寮を狙い、積極的な提携アプローチを行っていきます。
また、社員寮においては、企業の寮、社宅売却の流れと単身赴任者の増加(社員寮契約の約40%を占め、伸び率10%)の中で、アウトソーシング受託のための様々なプランを提案していきます。
他の事業分野においても、現在の課題をしっかりと認識した上で、きめ細かな対策、戦術を進めていきます。
そして、以上のような多角化を進めながら、
- 本体は、最も競争力がありまた成長が見込める「寮事業」、「受託事業」、「シニア事業」へ寮関連事業を集約
- 「外食事業」、「ビジネスホテル事業」、「リゾート事業」は独立採算を強化し、分社化による活性化を目指す。
というように、最終的な姿としては事業持株会社化へと進む方針です。
こうした戦略の下、最終年度である2006年3月期には、
連結売上高 |
750億円
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連結経常利益 |
60億円
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連結EPS |
280円
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連結ROE |
10.5%
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を目指します。
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