仮想通貨における秘密鍵とは、自分が仮想通貨の所有者だと証明するための文字列のことです。
銀行の預金口座で例えると「暗証番号」のようなものであり、仮想通貨の管理において重要な役割を担っています。
今回は、秘密鍵と公開鍵の違いや、秘密鍵を管理する際の注意点・確認方法を分かりやすく解説します。
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仮想通貨の秘密鍵・公開鍵とは?違いを解説
秘密鍵・公開鍵とは、暗号化・復号化およびデジタル署名の生成・検証を行う鍵のペアのことです。
※復号化…暗号化されたデータを変換し、読める状態に戻すこと
秘密鍵と公開鍵は対になっており、秘密鍵で暗号化したものは対応する公開鍵でのみ解読できます。
ざっくり例えると、公開鍵は銀行の口座番号、秘密鍵は口座の暗証番号に近いイメージだよ。
秘密鍵の方は、絶対に他人に知られてはいけないんだ。
秘密鍵と公開鍵について、それぞれをもう少し詳しく解説するワン!
秘密鍵とは
秘密鍵(プライベートキー)とは、自分が仮想通貨の所有者だと証明するための文字列(暗号コード)のことです。
64文字の英数字で構成されています。
仮想通貨を送金する際、ウォレットで管理している秘密鍵を使って署名が行われます。
秘密鍵を他人に知られてしまうと、勝手に仮想通貨を送金されてしまうため注意が必要です。
なお、秘密鍵は再発行ができないよ。
仮想通貨には管理者がいないから、「銀行で問い合わせて再発行」というようなことはできないんだ。
公開鍵とは
公開鍵(パブリックキー)は仮想通貨を受け取る時に必要で、外部に公開しても問題ない情報です。
秘密鍵をもとに公開鍵が作られ、公開鍵からウォレットアドレスが作られます。
それぞれの過程で高度な暗号化が行われており、公開鍵からさかのぼって秘密鍵を盗み取ることはできない仕組みです。
仮想通貨を受け取る際は、公開鍵を使って生成したウォレットアドレスを送り主に伝えるワン!
リカバリーフレーズとは
秘密鍵と混合されやすい言葉として、仮想通貨ウォレットのリカバリーフレーズ(シードフレーズ)が挙げられます。
リカバリーフレーズは仮想通貨アドレスに関連する秘密鍵を復元するためのものです。
メタマスクの場合は12の英単語から成り立っており、英単語を正確な順序で入力すればどのデバイスでもウォレットを復元できます。
デバイスの破損によってウォレットアプリやハードウェアウォレットを失ったとしても、リカバリーフレーズがあれば元のウォレットのアドレスと秘密鍵を復元できます。
ただし、リカバリーフレーズを他人に知られてしまうと、別のデバイスで仮想通貨ウォレットを復元されてしまうよ。
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秘密鍵を管理する際の注意点
秘密鍵に関する注意点を知っておきたいな。
秘密鍵の管理に関わる、重要な事柄を解説するワン!
仮想通貨ウォレットは鍵を管理するツール
仮想通貨ウォレットは「仮想通貨が入ったお財布」というイメージを持たれがちですが、実際には「秘密鍵を管理するツール」と言えます。
仮想通貨ウォレットはブロックチェーン上に記録されるトランザクション(取引)データを作成し、電子署名に使われる秘密鍵の保管・管理を行っています。
ウォレットに保管されている鍵を他人に知られると、資産を勝手に移動させるトランザクションを作成・署名される恐れがあるため注意が必要です。
鍵を失うと、資産の所有権を証明できなくなってしまい、自分の仮想通貨にアクセスする手段を失ってしまうんだ。
秘密鍵やリカバリーフレーズを正しく管理する
保有する仮想通貨を守るためには、秘密鍵やリカバリーフレーズを正しく管理する必要があります。
大事な情報がオンライン上で流出する事態を避けるためにも、リカバリーフレーズは紙や鉄板などの物理的なアイテムに書き留め、ネット経由でハッキングされる場所には保管しないようにしましょう。
リカバリーフレーズや秘密鍵の管理(例)
- 物理的なアイテムに書き留める
- 盗難・災害に強い金庫などに保管する
- メール・ウェブサイト等のフィッシング攻撃に注意
オフライン管理ができるハードウェアウォレットを使うと、ネット経由の攻撃から資産を保護できるワン!
仮想通貨取引所では秘密鍵を管理できない
仮想通貨取引所の口座で仮想通貨を保管する場合、秘密鍵の管理は運営会社に委ねることになります。
大量の仮想通貨が保管された取引所はハッカーに狙われやすく、取引所がハッキングに遭えば自分の資産を失ってしまいます。
ハッキング被害を受けた資産を取引所が補填するケースもありますが、必ず補填が受けられるとは限りません。
大きな資産を保管する際は、1つの取引所の口座に全ての仮想通貨を保有するのではなく、自分で秘密鍵を管理できるウォレットを併用するとリスクを分散できます。
なお、2011年に日本のビットコイン交換所「マウントゴックス」がハッキングされた事件では、ビットコインの返金はまだ行われていないんだ。
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取引所が何らかの理由でアクセスを制限した場合、ユーザーは自分の資産にアクセスできなくなるワン。
仮想通貨を本当の意味で所有するには、自分で秘密鍵をコントロールできるウォレットを使う必要があるワン!
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仮想通貨の秘密鍵を自分で管理する方法
仮想通貨の秘密鍵を自分で管理する方法が知りたいな。
取引所で購入した仮想通貨を、仮想通貨ウォレットに出庫して管理する方法を紹介するワン!
国内取引所で仮想通貨を購入
まずは国内取引所のアカウントへの無料登録を行い、口座開設の申請をします。
取引口座が開設されたら日本円を入金し、仮想通貨を購入しましょう。
仮想通貨の購入におすすめの国内取引所
仮想通貨の始め方を詳しく知りたい人は「仮想通貨(ビットコイン)の始め方・やり方まとめ!稼ぐ方法を初心者向けにわかりやすく解説」を見ると良いワン!
仮想通貨ウォレットを準備する
次に、仮想通貨を管理するウォレットを用意します。
使用するウォレットの手順に沿ってウォレットをセットアップし、リカバリーフレーズを安全な場所に保管してください。
なお、仮想通貨ウォレットによって対応銘柄が異なるため、ウォレットを準備する前に必ず仕様を確認しましょう。
ウォレットアドレスに仮想通貨を送金
仮想通貨ウォレットの準備ができたら、仮想通貨取引所の入出金メニューより仮想通貨の出庫手続きを行います。
仮想通貨の出庫方法
- 仮想通貨取引所の入出金メニューから、出庫したい仮想通貨を選択する
- 仮想通貨を送付する宛先の情報を入力する
- 出庫先のウォレットアドレスをコピー&ペーストで貼り付け、宛先リストを登録
- 送付数量を入力し、二段階認証を行って仮想通貨を送付する
ウォレットアドレスを間違うと仮想通貨を失ってしまうから、宛先間違いには十分に注意しよう。
仮想通貨ウォレットについては「仮想通貨ウォレットおすすめ17選!ハードウォレット・メタマスクの作り方や種類・違いを紹介」を参考にするワン!
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秘密鍵を管理する仮想通貨ウォレット
秘密鍵を管理する仮想通貨ウォレットについて知りたいな。
仮想通貨ウォレットは、大きく分けてハードウェアウォレット・ソフトウェアウォレットに分類されるワン!
ハードウェアウォレット
ハードウェアウォレットとは、デバイスを用いて仮想通貨を管理するウォレットのことです。
オフラインで管理できるため、ハッキング・フィッシング攻撃などのリスクを回避できます。
ハードウェアウォレットの例
- Ledger (レッジャーナノ)
→USB型。ビットコイン・ERC-20トークン・リップルなどに対応 - Trezor(トレザー)
→USB型。ビットコイン・ERC-20トークン・モナコイン・ネムなどに対応 - COLDCARD(コールドカード)
→キーボード型。ビットコイン特化・セキュリティが高い
※ERC-20トークン…イーサリアムブロックチェーン上で動作し、互換性を持つトークンの仕様
ハードウェアウォレットはデバイス代が1万円弱~数万円かかるけど、セキュリティ面に優れているよ。
ハードウェアウォレットについては「ハードウェアウォレットとは?仕組みや使い方・デメリットをわかりやすく解説」を参考にするワン!
ソフトウェアウォレット
ソフトウェアウォレットとは、Webブラウザやスマホアプリを使って仮想通貨を保管するウォレットのことです。
基本的に無料でインストールできる他、機能性が高い特徴があります。
ソフトウェアウォレットの例
ソフトウェアウォレットはハードウェアウォレットに比べるとセキュリティは劣るけれども、始めやすく使いやすいメリットがあるんだ。
広く使われているメタマスクについては「メタマスク(MetaMask)とは?スマホ版・PC版の登録方法や使い方を解説」の記事をチェックするワン!
取引所で保管するのも選択肢の1つ
秘密鍵の管理は非常にハードルが高く、仮想通貨ユーザーの中にはハッキング被害を受けている方もいます。
仮想通貨の初心者であれば、取引所を使って仮想通貨を保管するのも1つの手です。
なお、国内取引所ではホットウォレット(常にネットに接続されたウォレット)がハッキング被害を受ける事件が起きています。
取引所を選ぶ際は、ネットから遮断されたコールドウォレットを導入しており、セキュリティ対策を徹底している取引所を選びましょう。
おすすめの国内取引所
仮想通貨のセキュリティについては「【安全】セキュリティの高い仮想通貨取引所4選!仕組みや自分でできるハッキング対策も紹介」を参考にするワン!
仮想通貨・秘密鍵の確認方法【どこにある?】
秘密鍵を確認できる場所はどこにあるのかな?
秘密鍵の確認方法をざっくり解説するワン!
メタマスクの秘密鍵の確認方法
メタマスク(PC版)の秘密鍵は、メニューの「アカウントの詳細」から確認できます。
メタマスク・秘密鍵の確認方法
- 上部のメニューボタンより「アカウントの詳細」に進む
- 公開鍵が表示される。下部の「Show private key」をクリック
- パスワードを入力
モバイル版の場合は、設定の「セキュリティとプライバシー」から確認できるよ。
メタマスクのリカバリーフレーズの確認方法
メタマスクのリカバリーフレーズは、メニューの「設定」から確認できます。
メタマスク・リカバリーフレーズの確認方法
- 上部のメニューボタンより「設定」→「セキュリティとプライバシー」に進む
- 「シークレットリカバリーフレーズを公開」をクリック
- 表示されたセキュリティの質問に答える
- パスワードを入力
リカバリーフレーズも秘密鍵も、他の人に教えてはダメだワン!
不審なサイトに入力するのも厳禁だワン!
仮想通貨取引所の秘密鍵は確認方法がない
コインチェックなどの一般的な仮想通貨取引所では、ユーザーが秘密鍵を直接確認することはできません。
取引所はユーザーの代わりに秘密鍵を管理しています。
ユーザーはマイページから資産の残高や取引履歴を確認できるものの、実際の秘密鍵にはアクセスできない点に注意が必要です。
自分の資産を完全に自分で管理したい場合は、自分で秘密鍵を管理できるウォレットに移動させる必要があるよ。
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仮想通貨の秘密鍵に関するQ&A
仮想通貨の秘密鍵について、よくある質問集をチェックしておきたいな。
Q&Aを確認して、秘密鍵への疑問を解消するワン!
仮想通貨の秘密鍵を紛失した場合は?
現在の技術では、秘密鍵を紛失した場合に取り戻す方法はありません。
秘密鍵・リカバリーフレーズ・パスワードをすべて同じ紙に書いて保存した場合、メモを紛失・焼失などで失うと復旧できなくなります。
また、スマホなどに秘密鍵やリカバリーフレーズを保存していた場合、スマホの故障や盗難によって秘密鍵を失う恐れがあります。
リスクを考慮した上で、秘密鍵やリカバリーフレーズは安全な場所で保管しよう。
秘密鍵とシードフレーズの違いは?
シードフレーズは仮想通貨ウォレットを作成する際に表示される、12~24個の英単語です。
パスフレーズ・シークレットリカバリーフレーズ・ニーモニックフレーズなど、ウォレットによって表記が異なります。
一方、秘密鍵は64文字の英数字でできています。
自分の資産を出金する際、秘密鍵での署名が行われることで出金できる仕組みです。
メタマスクで複数アカウントを作る場合、シードフレーズは全て共通、秘密鍵はアカウントごとに異なるものになるワン!
ハードウェアウォレットが故障した場合の復元方法は?
ハードウェアウォレットのデバイスが故障した場合、リカバリーフレーズと新しいデバイスがあればアカウントを復元できます。
Ledgerの場合、故障したLedgerのリカバリーフレーズを新しいデバイスに入力すれば復元可能です。
もしもの時に備え、ハードウェアウォレットの利用を始める際には復元作業を試しておくのがおすすめです。
ハードウェアウォレットの盗難に遭った場合は、早急に資産を別のウォレットに移動させよう。
筆者のポイントまとめ
仮想通貨には「Not your Keys, Not your Coins (秘密鍵を持たぬ者は、コインを持たず)」という格言があります。
中央集権型サービスのリスクを考慮し、自分で秘密鍵を管理するのも1つの手です。
秘密鍵を自分で管理する場合、取引所のハッキング・破綻リスクを回避できる上に、本当の意味で仮想通貨の「所有」が実現します。
一方、秘密鍵の管理は難易度が高く、仮想通貨ユーザーがハッキングに遭う事件がしばしば起きています。
取引所と仮想通貨ウォレットの長所と短所を踏まえた上で、どちらを利用するか・両方を併用するかを検討してください。
仮想通貨の秘密鍵・ポイントまとめ
- 仮想通貨の秘密鍵とは、自分が仮想通貨の所有者だと証明するための文字列のこと
- 秘密鍵やリカバリーフレーズを他人に知られると、仮想通貨を失う恐れがある
- 秘密鍵は紙や鉄板などの物理的なアイテムに記録し、紛失・焼失に強い場所に保管するのが望ましい
仮想通貨ウォレットに出庫する際は、送金手数料が無料のGMOコインを使うとコストを抑えられるよ。
ユーザーから預託を受けた仮想通貨をすべてコールドウォレットで保管するなど、セキュリティ対策も万全なんだ。
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