・カナダドルにはどんな特徴があるのかな?
・カナダドルを取引する際の注意点は?
このような疑問を解決します。
この記事の結論
- カナダは産油国の一面を持つ
- カナダドルは米長期金利に加えて原油価格の値動きに影響を受ける
- カナダドルを取引する際はCAD/JPYだけではなくUSD/CADを取引する選択肢もある
カナダはアメリカの隣国なので、「アメリカとの経済的な結び付きが強い」という点はイメージしやすいですよね。
ただ、「カナダは産油国としての一面を持つ」という点はあまり知られていないのではないでしょうか。
今回はカナダの法定通貨であるカナダドルの特徴や2023年の見通し、取引時の注意点などを初心者向けに解説します。
この記事を読めば、カナダドル取引を行うための知識が身に着くワン!
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カナダについて【基本情報】
まずはカナダの基本情報を確認しておこう!
国名 | カナダ |
通貨 | カナダドル(CAD) |
人口 | 約3,789万人(2020年1月) |
言語 | 英語、フランス語 |
面積 | 998.5万平方km(世界で2番目に大きい) |
主要産業 | 金融・保険・不動産などのサービス業、製造業、建設業、鉱業、農林業 |
主要輸出品 | エネルギー製品、自動車及び同部品、一般機械、金属及び非金属鉱物、電気機器 |
主な輸出相手先 | 米国、中国、英国、日本、ドイツ |
主要輸入品 | 一般機械、自動車及び同部品、電気機器、エネルギー製品、貴意思・貴金属、プラスチック製品等 |
主な輸入相手先 | 米国、中国、メキシコ、ドイツ、日本 |
カナダはアメリカの隣国であり、面積は世界に2番目に大きい国です。
ただし、人口は日本(1.2億人)や韓国(5,100万人)よりも少ない3,789万人に留まります。
なお、カナダの人口約3,800万人というのは、ポーランドと同等です。
主な輸出品は原油や自動車関連で、カナダは産油国となります。
カナダは産油国という点は、カナダドル取引をする時に非常に重要なポイントになるワン!
カナダドルの特徴
カナダの法定通貨であるカナダドルには以下の2つの特徴があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう!
米長期金利の影響を受ける
カナダは隣国アメリカと強い経済的な結び付きを持ちます。
そのため、カナダ経済はアメリカの経済状況に大きな影響を受け、カナダドルも米ドルに大きな影響を受けます。
米経済が堅調でドル高が続く時は、カナダドルも上昇する傾向にあるワン!
そして、米ドルは米長期金利の影響を大きく受ける通貨です。
カナダにも長期金利があるため、カナダドルはカナダの長期金利の影響も受けます。
ただ、カナダドルやカナダの長期金利は米長期金利の影響を大きく受けるため、カナダドルの値動きを探る際は米長期金利の確認が有効です。
カナダとアメリカは経済的には切っても切れない関係にあるんだよ。
原油価格との連動性
カナダの最大の輸出品は原油を含む鉱物性生産品であり、 原油などの鉱物性生産品はカナダの輸出の約1/4を占めています。
産油国って中東のイメージがあるけど、カナダも産油国なのか!
以下では、1日あたりの原油生産量の多い国ランキングを表にまとめました。
順位 | 国名 | 生産量(1,000バレル/日量) |
---|---|---|
1 | アメリカ | 17,045 |
2 | サウジアラビア | 11,832 |
3 | ロシア | 11,540 |
4 | カナダ | 5,651 |
5 | イラク | 4,779 |
なんと、カナダは1日あたりの原油生産量では世界第4位となります。
カナダは産油国としての性質が非常に強い国なので、カナダドルは豪ドルなどと同様に資源国通貨に位置付けられます。
そのため、カナダドルは原油価格に連動する傾向があります。
カナダドルと米ドルの値動きの連動性はイメージしやすいですが、カナダドルと原油価格の連動性は日本人にはイメージしにくい部分です。
しかし、為替市場ではカナダドルと原油価格の連動性は広く知られているため、あなたもしっかり理解しておきましょう。
カナダドル以外には豪ドル、NZドル、ノルウェークローネなどが資源国通貨に位置付けられているワン!
カナダドルの注目指標
カナダドルも他の通貨同様に、経済指標の発表を契機に値動きが生じます。
カナダドルに影響を与える経済指標って何だろう?
カナダドルの値動きに影響を与える、主な経済指標は以下の通りです。
- カナダ中央銀行政策金利発表
- 雇用統計
- 四半期GDP
- 消費者物価指数(CPI)
- EIA週間石油統計
カナダドルも政策金利の決定など、様々な経済指標の影響を受けます。
ただし、先述したように資源国通貨という特徴があるため、原油指標であるEIA週間石油統計の発表を契機に大きな値動きを見せることも少なくありません。
原油生産国の通貨ならではの値動きといえるでしょう。
EIA週間石油統計は毎週1回発表があるんだよ。
カナダドルを取引するメリット2つ
カナダドルを取引するメリットは何だろう?
カナダドルを取引するメリットとしては下記の2点が挙げられます。
値動きの要因を探りやすい
カナダドルは“米長期金利”と“原油価格”の値動きの影響を強く受ける通貨です。
よって、“米長期金利”もしくは“原油価格”が大きな値動きを見せる時は、カナダドルも大きな値動きを見せる傾向にあります。
「カナダドル」(通貨ペアとしてはCAD/JPYやUSD/CAD)「米長期金利」「原油価格」の3つのチャートを並べて見ることで、何の要因でカナダドルが動いているか分かる場面がしばしばあります。
米の経済指標発表で「米長期金利」が動いた結果として「カナダドル」が動くこともありますし、EIA週間石油統計の発表により「原油価格」が急騰した結果、「カナダドル」が急騰することもあります。
目前で大きな値動きを見せているカナダドルの値動きの背景が分かれば、急な値動きに慌てることもありません。
他の通貨に比べて値動きの背景を探りやすいという点は、カナダドルを取引する最大のメリットです。
カナダドルは米長期金利と原油価格の綱引きのような値動きを見せることが多いワン!
原油価格上昇による上昇傾向
ウクライナ危機の前から原油価格は100ドルを超えていました。
更にウクライナ危機の発生もあり、原油価格は100ドルを超える水準が維持されています。
カナダは産油国なので、原油高の恩恵を受ける国です。
ウクライナ危機の長期化や、脱炭素社会の実現に向けて化石燃料採掘への投資が絞られる中で、今後も原油価格は高止まりが予想されます。
原油価格の値動きの影響を受けるカナダドルは、原油価格とともに当面は底堅い値動きを見せる可能性が高い通貨といえます。
日本と違って、原油価格の上昇はカナダには追い風なんだね!
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カナダドルを取引するデメリット
カナダドル取引のデメリットも知りたいな…
カナダドルを取引するデメリットとして「日本の真夜中に動く傾向にある」という点があげられます。
日本の真夜中に動く傾向にある
為替市場において各国の通貨は、対象国の昼間の時間帯に大きな値動きが生じます。
特にロンドン時間以降はその傾向が強まります。
ユーロやポンドは、ロンドン時間(日本では夕方以降)に最も大きな値動きを見せます。
また、米ドルはニューヨーク時間に最も大きな値動きを見せます。
カナダドルも同様であり、カナダドルが最も値動きを見せるのはNY時間であり、これは日本の真夜中です。
そのため、日本時間の真夜中に大きく値動きした結果、朝起きると自分のポジションにビックリするケースは少なくありません。
カナダドルは日本の夜遅くに値動きが生じることが多いため、特に短期取引は日本人にとって難しい通貨といえます。
カナダドルの短期取引をやり過ぎると、寝不足になりかねないね…
カナダドルの見通し、CAD/JPYのケース
カナダドルはどんな状態なのかな?
カナダドルを取引する際、国内の多くの投資家はCAD/JPYで取引を行うため、CAD/JPYで現在のレートや今後の見通しを見てみましょう。
CAD/JPYは2022年の3月及び4月に円安の影響を受けて大きく上昇しました。
ただし、長期視点で見るとCAD/JPYは2009年以降は概ね70~105円の間でレンジを形成しています。
なお、2022年の3~4月の上昇で、当初90円を割れていたCAD/JPYは100円を回復するまで上昇しており、2009年以降の天井である105円前後の水準まであと一歩です。
CAD/JPYの105円前後の水準は2008年にも一旦値動きが停滞しており、多くの投資家が意識する水準です。
原油価格の高止まりが予想される中で今後更にCAD/JPYが上昇した後に、105円前後の水準でこれまで通り反落するのか、それとも天井を上方ブレイクして次の高値である2007年の125円台を目指すのか、いずれになるか注目されます。
また、105円前後の水準での反落や、今後このまま下落した場合、これまで通りにレンジの底の75円付近まで下落が進むのか、という点も注目されます。
2022年4月にCAD/JPYは2009年以降のレンジ上限に近付いていて、今後の値動きは注意が必要だワン!
CAD/JPYに加えてUSD/CADの取引もできる
FX取引は各国の通貨が2つ組み合わされた通貨ペアを取引するものです。
カナダドルを取引する際の選択肢としては、CAD/JPY(カナダドル/円)に加えてUSD/CAD(米ドル/カナダドル)もあります。
日本ではカナダドルの取引といえばCAD/JPYが一般的ですが、原油価格に加えて米長期金利に連動傾向にある特徴から、世界的に見るとカナダドル取引はUSD/CADが主流です。
ただし、国内FX会社でUSD/CADが取引できるFX会社は限られます。
カナダドルが米長期金利の影響で動く時はUSD/CAD中心に動くケースが多いため、CAD/JPYのみならずUSD/CADの取引も選択肢として持つことで、期待値の高い取引を行うことができますよ。
USD/CAD取引が出来るFX会社を、この後紹介するよ!
カナダドル取引におすすめのFX会社【3選】
カナダドル取引を行う際におすすめのFX会社は何だろう?
カナダドル取引におすすめのFX会社として、以下の3社を見ていきましょう。
①SBI FXトレード【1通貨単位でCAD/JPYとUSD/CADの取引可能】
SBI FXトレードは、ネット証券最大手のSBIグループのFX会社です。
1通貨単位での取引ができ、CAD/JPYに加えてUSD/CADの取引も可能です。
これまで手掛けたことのないカナダドル取引であっても、SBI FXトレードなら1通貨単位で少しずつ取引を行うことができます。
また、CAD/JPYとUSD/CADを臨機応変に使い分けての取引が可能です。
1通貨単位で取引できるから、カナダドル取引も少しずつ始めることができるワン!
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②みんなのFX【裁量トレードと自動売買でカナダドルを取引可能】
FX業界大手のみんなのFXでも、CAD/JPYに加えてUSD/CADの取引が可能です。
口座開設・取引がスムーズで、デモトレードもできるみんなのFXなら、CAD/JPYとUSD/CADの取引を早く始められます。
みんなのFXは自動売買も提供しているため、戦略に応じて裁量トレードと使い分けながらカナダドルを取引できるのです。
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LIGHT FXもみんなのFXと同じく、トレイダーズ証券の運営しているサービスで、CAD/JPYに加えてUSD/CADの取引が可能です。
知名度はみんなのFXに劣るものの、LIGHT FXは「LIGHTペア」というサービスを導入しており、スワップでより優位性のある通貨ペアを取り扱っています。
でも、カナダドルはLIGHTペアの導入があるの?
カナダドルはLIGHTペアを導入おらず、スワップポイントはみんなのFXとほぼ変わりません。
もし米ドル円やメキシコペソ円など、LIGHTペアを導入する主要通貨ペアも併せてスワップ投資を検討しているならLIGHT FXがおすすめです。
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【まとめ】カナダドルの取引について
カナダドル取引についてよく分かった!僕も口座を開設してトレードしてみるよ!
この記事ではカナダドルの特徴やカナダドル取引のメリット・デメリットなどを解説してきました。
最後に、この記事のまとめを3点ご紹介します。
- カナダは産油国の一面を持つ
- カナダドルは米長期金利に加えて原油価格の値動きに影響を受ける
- カナダドルを取引する際はCAD/JPYだけではなくUSD/CADを取引する選択肢もある
カナダは世界第4位の産油国であり、カナダ経済は原油価格に大きな影響を受けます。
また、米国経済との密接な結びつきも持っていて、通貨カナダドルは原油価格と米長期金利の影響を大きく受けるのも事実。
そしてカナダドルを取引する際はCAD/JPYに加えてUSD/CADの選択もでき、世界的にはUSD/CADの取引が主流です。
国内での注目度は低いカナダドル取引ですが、世界では主流の通貨です。
取引する際は米長期金利や原油価格のチャートを並べながら、少額から始めてみましょう。
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