この記事の結論
- eスポーツ=「electronic sports」 オンライン上で行うゲームスポーツ
- 2023年には市場規模が15億9,820万ドルに成長するとされ、競技人口も増加する見込み
- eスポーツは国内産業の育成効果が期待されている
あなたは「eスポーツ」という言葉を聞いた事がありますか?
現在市場規模が急拡大しており、日本でも大会が開催されるなど広まりを見せています。
今回はeスポーツの定義から市場の成長性、どんな企業が関連しているかまで一挙にご紹介します!
そもそも、eスポーツとは?
eスポーツは「electronic sports」を省略した言葉です。
オンライン上で行うゲームスポーツを指しており、囲碁や将棋、格闘、レーシングといった様々なゲームが用いられます。
eスポーツの試合はオンライン上で行われる為、プレイヤーは主にPCやスマートフォンを使います。
eスポーツって体を使う事は少ないよね。本当にスポーツって言えるのかな?
スポーツという言葉の語源はラテン語の「deportre」(デポルターレ)と言われています。
これには「気晴らしをする」「楽しむ」「遊ぶ」という意味が含まれています。
つまり、体を動かす訳ではありませんが、eスポーツは広義としてのスポーツに含まれていると考えられるのです。
プレイヤーだけじゃなく見ている観客も楽しめるという点からも、スポーツと言えるんだワン!
世界・日本のeスポーツ市場と成長性
eスポーツの収益構造
eスポーツ選手は大会で優勝した賞金や、大会のライブ配信等で得た広告収入を受取ります。運営者は、視聴者からのチケット代や大会の放映権料、メディアは視聴者からの視聴料が収益源となります。
賞金や広告収入、放映権料は他のスポーツと同じ収益構造だね!
また、eスポーツ独自の収益として「パブリッシャー・フィー」と呼ばれるものがあります。
パブリッシャー・フィーとは、ゲームのパブリッシャー(開発者)とイベント運営者の間で発生する著作権の使用料の事です。
タイトルが有名でないゲームを考えてみましょう。
その場合、開発者はイベント運営者にパブリッシャー・フィーを支払い、イベントでゲームを宣伝してもらいます。
タイトルが有名なゲームには逆の事が起こります。
つまり、イベント運営者が開発者にパブリッシャー・フィーを支払いゲームを使った集客を行います。
世界の市場規模
Newzooの調査によると2020年における世界のeスポーツ市場規模は9億7,390万ドルで、2023年には15億9,820万ドルに成長するとされています。
現在でも高額賞金が提供される大型イベントが活況となっており、更なる競技人口の増加が予想されます。
競技人口や視聴者が増えるほど、選手・チームへの広告収入も増加していくワン!
市場規模、競技人口の2点において今後の発展が見込める事から、eスポーツ関連株にも大きな注目が集まっています。
日本のeスポーツの現状
海外では「フォートナイト」「クラッシュロワイヤル」等の有名ゲームの大会が、ニューヨークやロンドンで開催されています。
そういえば、日本ってゲームが有名なのにeスポーツ大会は開催されていないの?
実は、日本は景品表示法等の規制が厳しく、高額賞金を出す大会が開催できませんでした。
しかし、2018年度以降は賞金を「見ている人を楽しませた仕事の報酬」として再定義した事で規制を回避し、高額賞金の提供が可能となりました。
今後は日本でも高額賞金のeスポーツ大会が増え、参入する企業も一層増加する等、国内市場は更に盛り上がってくると考えられます。
今後は日本大会の開催や、日本人選手の活躍が期待されているワン!
では、eスポーツに関連する銘柄にはどんなものがあるのでしょうか。
次の章で詳しく見ていきましょう!
eスポーツに関連する企業(日本株)
①:サイバーエージェント(4751)
1998年創業のIT企業で、広告の会社として有名ですが、実はeスポーツにも力を入れていて、子会社のCygamesが開発したカードゲームアプリの大会を現在も開催しています。大会の賞金は、総額1億円規模となっており国内外から注目を集めています。
②:Gamewith(6552)
東証1部上場のゲーム攻略サイトなどを展開する企業です。
2018年にプロチームを初結成し、現在も「フォートナイト」といった世界的に有名なゲームのEスポーツチームを抱えるなど今後の活躍が期待されています。
Gamewithのより詳しい企業情報や業績について気になった方は「ブリッジレポート」をご覧ください!
③:イー・ガーディアン
東証1部上場の総合ネットセキュリティ企業です。
ゲームのユーザーサポートやアプリの脆弱性診断まで、インターネットを安全に利用できるサービスを提供しています。
ゲーム開発企業向けのカスタマーサポートやSNS運用サービスを多数導入しており、Eスポーツの発展を支える企業と言えるでしょう。
イー・ガーディアンのより詳しい企業情報や業績について気になった方は「ブリッジレポート」をご覧ください!
eスポーツの未来
ブロックチェーンゲーム
仮想通貨でも使われている技術「ブロックチェーン(分散台帳技術)」を活用した新しいゲームです。
最大の特徴として「オンラインゲームで得た資産(キャラクター等)を直接保有、場合によっては他プレイヤーとの取引が可能」というシステムを備えています。
現在のオンラインゲームでは、基本的に開発者がキャラクターを保有する事が多いです。
ですが、そのゲームがサービスを終了する場合はキャラクターも一緒に消えてしまいます。
しかし、ブロックチェーンゲームではキャラクターをプレイヤーの手元に残す事が出来、条件を満たせば手元のキャラクターを別なゲームに持ち込める可能性もあります。
国内産業の育成
一見するとeスポーツはITやゲーム開発だけに関連しているように見えますが、多様な国内産業の活性化という効果も期待されています。
ゲームを作る企業以外も何か関係があるのかな?
eスポーツは、例えば長時間座っても疲れにくい椅子、音を正確に聞き取れるヘッドセット等様々な物が必要となります。
ここから、ゲームやPCの周辺機器を製造する企業の競争激化と関連産業の活性化が期待されています。
また、eスポーツではPCやスマホを使うので、半導体や通信技術の性能向上が必要不可欠です。
つまり、eスポーツの発展に伴いIT技術の進化も期待されています。
次世代通信規格(5G)や拡張現実(AR)等の技術がeスポーツの発展に大きく関わるとされているワン!
投資家の目線
いかがでしたか?
eスポーツには多くの企業が関わっていて、世界規模での発展が予想されています。
日本はまだ規制の問題もありますが、良質なゲームソフトも多く、日本人選手の活躍も期待されています。
また、ゲーム開発以外にもセキュリティやPC周辺機器といった幅広い業界がEスポーツには関わっており、今後の発展に期待がかかっています。
ただの「ゲーム大会」ではなく、ゲーム開発以外の企業へも波及効果があるという点から考える事で、まだ見ぬ有望企業を見つけられるかもしれません。
この記事を読んで投資に興味を持った方は、ぜひいろはに投資の他の記事もご覧下さいね♪