・CPIってよく聞くけど、なんだろう?
・市場にはどんな影響があるの?
このような悩みを解決します。
この記事の結論
- CPI(消費者物価指数)とは、家計が購入する消費やサービスの価格動向を示す指数のこと
- コアCPIでは、総合指数から変動の激しい項目を取り除いている
- インフレの度合いを測るための一般的な指標で、市場や経済動向に影響を及ぼす
連日、ニュースで様々な商品の値上げが話題になっています。
そこで、我々消費者が購入するもののインフレ度合いを測る指標として、「CPI」が重要になってきます。
この記事では、CPIの概要や種類、日本と米国の数値などを徹底解説していきます。
昨今、一番注目されている指標だワン!
CPIとは?【経済基礎】
CPIとは、”Consumer Price Index”の略称で、日本では「消費者物価指数」と呼ばれます。
家計が購入する商品やサービスの価格動向を示す指数で、インフレの度合いを測るための景気動向指数の一部です。
景気動向指数ってなんだろう?
景気動向指数とは?
生産や雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、景気の現状把握と将来予測を行うために作成される総合指標のこと。
景気動向指数には、2種類あります。
- コンポジット・インデックス(CI)
景気変動の大きさやテンポを測るための指数。景気拡大や景気後退の速度や程度を表します。 - ディフュージョン・インデックス(DI)
景気拡張の動きによる各経済部門への波及度合いを測るための指数。経済指標のうち、景気拡大を示している指標の割合を表します。
CIとDIに使われる指標のひとつが、CPI(消費者物価指数)というわけです。
中でも、CPIは遅行指数に分類されます。
またわからない言葉が出てきたよ…
CIとDIには、3つの指数があります。
- 先行指数
実際の景気より数か月先行して動く指数で、景気の動きを予測する目的で利用される - 一致指数
景気にほぼ一致して動く指数で、景気の現状把握に利用される - 遅行指数
景気より数か月から半年程度遅行する指数で、事後的な確認に利用される
それぞれの指数一覧はこちら!
先行指数 | 一致指数 | 遅行指数 |
---|---|---|
最終需要財在庫率指数 | 生産指数 | 第3次産業活動指数 |
鉱工業用生産財在庫率指数 | 鉱工業用生産財出荷指数 | 常用雇用指数 |
新規求人数 | 耐久消費財出荷指数 | 実質法人企業設備投資 |
実質機械受注 | 労働投入量指数 | 家計消費支出 |
新設住宅着工床面積 | 投資財出荷指数 | 法人税収入 |
消費者態度指数 | 商業販売額(小売業) | 完全失業率 |
日経商品指数 | 商業販売額(卸売業) | きまって支給する給与 |
マネーストック | 営業利益 | 消費者物価指数 |
東証株価指数 | 有効求人倍率 | 最終需要財在庫指数 |
投資環境指数 | 輸出数量指数 | |
中小企業売上げ見通しDI |
CPI(消費者物価指数)では、景気の良し悪しが物価に反映されるのに時間がかかるため、遅行指数に分類されています。
また、CPIは算出に当たって、直接税や社会保険料などの非消費支出、土地や住宅などのストック(資産)価格は含まれていません。
PPIとは?
CPI(消費者物価指数)と似た指標で、PPIという指標があります。
PPIとは、”Producer Price Index”の略称で、日本では「生産者物価指数」と呼ばれています。
生産者が出荷した製品や原材料を対象に企業間で取引される価格の変化を調査・算出した指数で、CPIと同様にインフレ動向を測る重要な経済指標としてマーケットで注目されています。
でも、日本にPPIはないよね?
日本では、日本経済新聞社が算出する「日経商品指数」や、日銀が公表する「企業物価指数(CGPI)」が近いとされています。
「日経商品指数」は、景気動向に敏感な値動きを示す主要商品の卸価格をもとに算出されており、先行指数の1つにもなっています。
PPIは先行指数で、CPIは遅行指数なんだね!
生産者の価格は景気に敏感なため景気より先に反映され、消費者の価格に反映される頃には景気はすでに始まっているということだワン!
なぜCPIは重要視されるのか?【理由】
でも、なんでCPIってそんなに重要視されているの?
それは、金利の動向を大きく左右し、株式市場などに影響してくるためです。
経済活動が活発になって需要が増え、供給がひっ迫してくると物価は上昇します。
反対に経済活動が停滞し需要が縮小して、供給に余裕ができると物価は低下する傾向があります。
物価は「経済の体温計」とも呼ばれているワン!
CPIが上昇するということは、インフレ(物価の上昇)が発生して家計を圧迫し、通貨といった資産の価値を下げていることを意味します。
インフレを抑えるために、中央銀行は金利を上げてくるんだよね!
金利を上げてからインフレが収まるまでの流れは、次の通りです。
- 金利が上がり、お金が借りづらくなる
- 企業・個人の借り入れが減る
- 投資・買い物に使えるお金が減り、経済(企業)成長が鈍化する
- 人件費削減などによって雇用が減り、労働者の給与水準が上がりにくくなる
- 個人・家計の消費(需要)が抑制される
- モノやサービスが売れ残り、値下げが始まる
- 物価が下がり、インフレの進行が抑えられる
インフレを抑えるための金利引き上げは、企業の業績悪化や景気後退などを誘発します。
よって、経済や金利動向、企業業績を予測するためにインフレの度合いを測るCPIは注目されるのです。
【毎月更新】アメリカCPI速報
2024年3月14日(木)更新
ここでは、毎月13日前後に発表されるCPIを受け、市場の動向についてご紹介していきます。
日本時間12日深夜、2月の米国消費者物価指数(CPI)が発表されました。
結果は総合指数が前年同期比3.2%上昇(市場予想3.1%)、コア指数が前年同月比3.8%上昇(市場予想3.7%)と市場予想をやや上回る結果となりました。
これを受けて、NYの債券市場では10年物国債が前日比0.05%高い4.15%に上昇、また米金利が上昇し円安が進行、ドル円は一時147円に達したよ!
市場参加者の反応を見ると、「FRBが利下げに踏み切るには、まだまだ時間を要する」という声が数多く見られました。
今後の政策金利予想を算出する「Fedウォッチ」では5月に利下げをする予想確率が、発表日前日の2割から1割ほどまで低下しています。
インフレターゲットである物価上昇率2%はいまだ遠く、インフレ率の低下速度が鈍化している中、FRBが緩和に切り替えるのは、まだまだ先となりそうです。
また、今後FRBがソフトランディングを実現できるか考える上で、雇用状況がいつ悪化するのか、インフレ圧力がいつ収まるかという2つの視点が重要になってくるでしょう。
景気のソフトランディングに向けて、米経済は難しい状況に立っているね!
日本のCPI
日本のCPIはどうやって見るの?
日本では、総務省統計局が消費者物価指数を作成し、毎月19日を含む週の金曜日の午前8時30分に公表しています。
公表されている日本の消費者物価指数には、3種類あります。
- 総合指数
調査対象の全品目を含んだ指数 - 生鮮食品を除く総合指数(コア指数)
総合指数から、天候によって左右されやすい生鮮食品などを除いた指数 - 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコア指数)
コア指数から、海外要因で変動しやすいエネルギー価格を除いた指数
他にも、アメリカなど諸外国で重視されている指標と同じ「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」指数もあり、こちらがコアコア指数と呼ばれることがあるワン!
日本の消費者物価指数は、基準となる年の物価を100として、その時々の物価を比較計算した数値となっています。
2020年を基準年(100)としたここ1年間の推移は、次のようになっています。
これは、2023年1月は去年の1月と比べて(前年同月比で)、総合で4.3%、コア指数で4.2%のインフレということです。
これは歴史的にみても高い水準だと言えるでしょう。
インフレ率が3%を超えたのは2014年以来なんだね⁉
今年に入ってから、ガソリンや電気代、食料品などの値上げが相次いでいます。
給料が上がりにくい日本では、何かしら対策をする必要があるよね!
あわせて読みたい
米国(アメリカ)のCPI
インフレは、アメリカの方がすごいって聞くよね?
アメリカでは、米労働省労働統計局(Bureau of Labor Statistics)がCPIを作成し、毎月13日前後に公表しています。
衣料や食料品など約200項目の品目の価格の変化を調査して指数化しており、米国国民の生活水準を示しています。
公表される数値は日本とは異なり、CPIとコアCPIの2種類です。
- CPI(All items)
調査対象の全品目を含んだ指数 - コアCPI(All items less food and energy)
食品及び海外要因で変動しやすいエネルギー価格を除いた指数
コアCPIの方が重視される傾向にあるワン!
米国CPIは、1982年の物価水準をベースに算出されており、下図のように発表しています。
一番右の数値は「前年同期比」の値です。
つまり、2023年2月末時点のCPIは前年同期比6.0%、コアCPIは前年同期比5.5%上昇していることを意味しています。
日本の1月消費者物価指数(総合指数)は、前年同期比4.3%だったよね⁉
つまりこの時点での米国のインフレは日本より深刻であることがわかります。
CPIの最新の動向については【毎月更新】アメリカCPI速報でご紹介しています、ぜひ確認してみてください。
また、CPIを見る上で重要なのは、”Shelter”という項目です。
シェルターとは、「家賃」のことを表しています。
CPIの項目別ウェイトをみてみると、CPIの1/3、コアCPIの1/2を占める重要な項目でCPIの数値に大きな影響を及ぼすことがわかります。
家賃を見る上で似たような指標として、ケース・シラー指数というものがあります。
ケース・シラー指数とは?
正式名称は、S&P CoreLogic Case-Shiller Home Price Indices(S&Pコア・ロジック・ケース・シラー住宅価格指数)。
米国の住宅価格の水準を示す指数で、個人消費行動に大きな影響を与える指数として注目されている。
全米の主要都市圏の一戸建て再販価格を集計し、2000年1月を100として指数を算出している。
家賃の動きを見る上で大事な住宅価格の推移をグラフで見てみましょう。
2022年6月で頭打ちして、デフレになっているね!
このまま住宅価格が落ち着いてくるのであれば、家賃もおいおい下がってきます。
でも、ケース・シラー住宅価格指数が下落を始めてからCPIの家賃が下がり始めるまでは平均14ヵ月の遅れがあることに注意するワン!
2023年2月のCPI・コアCPIが示しているのは、インフレの減速(ディスインフレーション)であって、デフレではありません。
物価は依然として高い水準で推移しているものの、家賃がディスインフレ・デフレに転じれば、一段とCPIは減速するでしょう。
CPIから考える投資対策【投資方法】
CPIで物価動向がわかっても、どう投資すればいいかわからないよ…
CPIでインフレの度合いがわかるようになったら、次のような投資方法がおすすめです。
それぞれ解説していきます。
証券投資【SBI証券】
証券投資は、株式や債券への投資を意味しています。
証券投資の特徴
- 積立投資は、一時的な値動きに対して敏感になる必要がないので初心者向き
- 個別株・ETFは、CPIなどの経済指標を判断基準にして売買
- 証券投資をするなら、ネット証券最大手のSBI証券がおすすめ
①積立投資
でも、証券投資にも種類はたくさんあるよ…
初心者におすすめなのは、長期保有が前提の積立投資です。
そもそも積立投資において、CPIなどの経済指標に逐一注目するのはあまり重要ではありません。
例えば、つみたてNISAを活用する場合は毎月定額を積み立てるのが一般的で、設定を毎月変更するのは手間がかかります。
確かに、CPIの数値によって積み立てる額はコロコロ変えたりしないよね!
ほったらかしで初心者でもできるのが積立投資のメリットです。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)や楽天・全米株式インデックス・ファンドなど優良インデックス・ファンドを積み立てるのが、投資初心者の最適解でしょう。
弱気相場では一時的に損失を抱えることになるけど、長期投資前提ならひたすら待つことが大事だワン!
②個別株・ETF
でも、それならCPIに注目する意味がないよね?
CPIを判断基準にして、個別株やETFを短期~中期で売買するのもひとつの手です。
今の相場は、(一時的に)次のような傾向があります。
- CPIが上昇(予想より上振れ)
➪金利上昇
➪株安
➪債券価格下落 - CPIが低下(予想より下振れ)
➪金利低下
➪株高
➪債券価格上昇
あくまで傾向であり、必ずこの通りに動くとは限らないので注意だワン!
今年に入ってからの急激な利上げで株式市場は軟調に推移しており、割安な水準の銘柄も増えてきていると思います。
それが判断できるのであれば、絶好の買い場とも言えるでしょう。
③証券投資ならSBI証券
つみたてNISAや短期~中期で売買を行う上でおすすめなのが、SBI証券です。
SBI証券は個別株や投資信託、FXなど豊富な商品を取り扱っており、売買手数料も格安であるため個人投資家に人気です。
実際、「ネット証券15社おすすめ比較ランキング!」でも1位にランクインしています。
これなら初心者も安心して利用できそう!
投資信託の積立投資も簡単で、つみたてNISA対象商品も豊富に取り揃えています。
取り扱っている商品も多いため、投資初心者から上級者まで幅広い層に支持されています。
手数料が業界最安水準なのも嬉しいね!
しかも三井住友カードで投資信託を積み立てると、ポイントがもらえる特典もあるので、SBI証券でお得に投資を始めましょう。
\つみたて投資がお得/
ロボアドバイザー【SUSTEN】
ロボアドバイザーの特徴
- ロボアドバイザーとは、あなたの代わりに資産運用のアドバイスや自動運用をしてくれるサービス
- 忙しくて時間はないけど、しっかり分散投資をしたい人におススメ
- ロボアド投資をするなら、優れたNISAサービスが魅力のサステン(SUSTEN)がおすすめ
①ロボアド投資
CPIの影響を気にせずに投資する手段は他にもあります。
そもそも一番良いのは、「景気が良い時でも、悪い時でも安定したリターンを得る」ことです。
でも、そんなこと可能なのかな…?
確かに、「100%いつでもリターンを得る」ということはほぼ不可能ですが、景気の影響をなるべく抑えることは可能です。
例えば、株式投資では「買う」だけでなく「売り(空売り)」も組み合わせれば、株価の下落局面でも利益を狙うことができるのです。
うーん、初心者の僕には難しそうだ…
そんな方におすすめなのは、プロにお任せできる「ロボアド投資」です。
資産状況やリスク許容度などから、あなたに適した投資スタイルを提案してくれます。
手数料が業界最安水準なのも嬉しいね!
②ロボアドならサステン(SUSTEN)
ロボアド投資の「サステン(SUSTEN)」では、以下のように「株式分散」「債券分散」の組み合わせで国際分散投資を実践した上で、「景気独立型戦略」も任せることができます。
好景気の時もリセッションの時も対応できる投資を、ロボアドにお任せできるんだワン!
しかも「サステン(SUSTEN)」は優れたNISAサービスが魅力で初心者の方にも使いやすいのでおすすめです。
サステンの評判を知りたい方は、「サステン(SUSTEN)の評判は?メリット・デメリットも分かりやすくご紹介」の記事もご覧ください。
\無料で投資タイプを診断/
不動産投資型クラウドファンディング【CREAL】
不動産投資型クラウドファンディングの特徴
- 不動産投資型クラウドファンディングとは、投資家から集めた資金をもとに物件を購入・運営
- 不動産管理の手間や費用も掛からず、少額からスタートできる
- 不動産クラファンを検討するなら、CREAL(クリアル)がおすすめ
①不動産投資型クラウドファンディング
インフレになるとお金の価値は下がりますが、現物資産には有利にはたらきます。
お金や債券と違って、現物資産はそのものに価値があるためだね!
現物の中でも、不動産は価値が下がりにくいのが特徴です。
また、入居者から得る家賃はCPI(消費者物価指数)とともに緩やかに上昇していきます。
これが「不動産がインフレに強い」って言われる理由なんだワン!
でも、不動産投資を買うにはかなりの元手が必要だよね?
そこで、小額からスタートでき、安定した利回りを得られる不動産投資型クラウドファンディングがおすすめになってきます。
②不動産クラファンならCREAL
「CREAL」では、厳選された不動産へ1万円から投資が可能です。
CREALではマンションや保育園など多種多様な不動産投資商品があり、運営会社の「クリアル」は東証グロースの上場企業なので安心です。
想定利回りは3~8%と、ローリスクでミドルリターンを実現している点にも注目です。
銀行預金に預けておくよりもお得だね!
また、不動産投資型クラウドファンディングでは、元本割れやファンドの破綻などが心配されます。
しかしCREALでは、累計調達額150億円突破に対し、元本割れは0件と信頼できる実績を持っています。
投資家保護のための優先劣後出資やマスターリース契約など、安心できるポイントが豊富です。
リスクを抑えながら投資が出来るんだね!
\Amazonギフト券プレゼント/
上場企業が運営・元本割れ0件の不動産投資クラウドファンディング!
初回限定特典でAmazonギフト券最大5万円分プレゼント。
※投資家登録は無料!登録だけでも1,000円分のAmazonギフト券がもらえる!
【まとめ】CPIとは?
CPIについて、よく理解できたよ!
この記事では、CPIの概要から種類、日本とアメリカの違いを解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
- CPI(消費者物価指数)とは、家計が購入する消費やサービスの価格動向を示す指数のこと
- コアCPIでは、総合指数から変動の激しい項目を取り除いている
- インフレの度合いを測るための一般的な指標で、市場や経済動向に影響を及ぼす
CPIは、金利動向や株価に大きく影響します。
しかし、それを予測して投資するのはとても困難です。
初心者の方は景気動向に敏感にならず、まずは手数料の安いネット証券で積立投資を始めるのがおすすめです。
\限定キャンペーン実施中/
まだ証券口座を持っていない方は、NISAで人気の「SBI証券」がおススメ!
いろはにマネーからの口座開設限定でオリジナルレポート「10億円運用した『たけぞう』直伝!2024年の投資戦略」もプレゼント!
*オリジナルレポートプレゼントキャンペーンの詳細はこちら