この記事の結論
- コンテックとは、建設業界の「設計」「人材」「道具」をサポートするテクノロジー
- コンテックによって、生産性の向上、人材の確保、道具の作成・管理が可能
- コンテックを活用するだけでなく、海外での事業拡大も期待できる企業に注目
あらゆるサービスやビジネスにデジタルテクノロジーを導入する「クロステック」が現在とても注目されています。
先日、いろはに投資では『クロステックで時代を読む』シリーズの第3弾である「エドテック」をご紹介しました。
今回は、 第4弾「コンテック」です。
コンテックの意味から具体例まで、とことん解説していきます!
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そもそも、コンテックとは?
コンテックとは、建設(Construction)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語です。
AIやIoT、3Dプリンターなどの技術を活かし、建設作業に取り組む「コンテック」。
これからの時代、主流になっていくことが予想されます。
また、i-Constructionという取組みが近年、話題になっています。
i-Constructionって何?
i-Construction(アイ・コンストラクション)とは、国土交通省により表明された、測量から設計、施工、検査、維持管理に至る全ての事業プロセスでテクノロジーを導入することです。
それにより建設生産システム全体の生産性向上を図ります。
特に、建設業界は需要に対して、職人の高齢化・若手不足などの人的課題が深刻です。
コンテックによって生産性を向上させることで解決していくのね!
ここからは、コンテックがサポートする「設計」、「人材」、「道具」に分けて解説していきます!
設計分野のコンテック~データを使った効率化~
以前は、建物の設計には多くの人と時間が投入されていました。
現在では、BIMやAIといった技術が発展していくにつれて、より短時間で高いパフォーマンスを追求できるようになりました。
BIMって何?
BIM (Building Information Modeling)とは、壁や階段などの各パーツの数量・価格などの情報を持ち、それらを組み合わせて建築モデルを作ることです。
現在は、AIとBIMを組み合わせることで、設計から施工、維持管理に至るまでの建築ライフサイクル全体で蓄積された情報を活用し、業務効率化や建築デザインのイノベーションを起こすことを可能にしています。
竹中工務店(構造設計AIシステム)
竹中工務店は1610年の創業以来、建築を専業とし、ランドマークとなる数多くの建築物を手掛けてきました。
竹中工務店の構造設計システム「BRAIN」と、HEROZのAI技術「HEROZ Kishinプラットフォーム」を掛け合わせることで、構造設計AIシステムの開発に取り組んでいます。
400年以上の建築技術とノウハウをデータベース化し、それにAIを掛け合わせることで、最適な設計を導き出すことを可能にしています。
鹿島建設(建物管理プラットフォーム)
鹿島建設は、2019年12月4日、日本マイクロソフトと連携し、建物管理プラットフォームである「鹿島スマートBM」を開発、サービスの提供を開始しました。
まず、IoTを利用して建物に関する空調や照明などの稼働データ、温度などの室内データをマイクロソフトのクラウドに蓄積します。
AIを用いて分析することで、設備の最適調整や省エネルギー支援によるランニングコストの削減、機器の異常や故障の早期把握などを実現できます。
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人材分野のコンテック~人材確保~
生産性を向上させるだけでなく、人材を確保することも同時並行させていかなければなりません。
表から分かるように、2023年には約21万人の人手が不足することが予測されています。
国は、こうした人材不足を補うために、特定技能外国人を受け入れる仕組みや教育制度の充実を積極的に推し進めています。
JAGフィールド株式会社(人材サービス)
施工管理、施工図、BIM設計、CAD 設計、ビル設備管理など建設業界に特化した総合人材サービスを提供しています。
「建築求人.jp」や「CAD求人.com」など多くの求人サイトを運営しており、求人・求職者双方に質の高いマッチングと満足を提供しています。
海外での求人にも力を入れており、ベトナムにおいてはハノイ建設大学、ホーチミン工科大学と提携しており、日本で就職を希望する学生の紹介をはじめ各種支援を行っています。
また、ホーチミン技術師範大学においては、独自に日本語学校を設け、建設系学部の学生および既卒者の育成を手がけています。
道具分野のコンテック~3Dプリンターと効率管理~
建設に必要な機械や道具を作る職人不足も課題になっています。
3Dプリンターを用いることで、職人が作る道具と同じパフォーマンスのものを短時間・低コストで作り出すことができます。
そして、IoTを利用することで、道具の管理を徹底・効率化し、安全な作業環境を構築することができます。
大林組(3Dプリンター)
大林組は、東京スカイツリーや東京湾アクアラインなどといった、東京のシンボルマークとも言える建物を続々と建築しています。
3Dプリンターの開発に力を入れており、2017年には特殊なセメント系材料を使った建造物の出力を可能にする3Dプリンタを開発し、汎用性の高い建造が可能になったとして、注目を集めました。
先日、セメント系材料を用いた3Dプリンターにより、鉄筋と型枠を使わずに、曲面だけで構成するシェル型ベンチ(幅7m、奥行き5m、高さ2.5m)を作りました。
これは、3Dプリンタの建造物としては国内最大級のスケールになっています。
まだ本格的な実戦段階に至っていませんが、これからの普及に注目です。
ヒルティ(工具・機材の管理システム)
ヒルティは、建設業のプロ向けに、ドリルやブレーカー、施工アンカーといった工具、材料、サービスを全世界で提供している会社です。
工具や機材の管理システム「ON!Track」という画期的なサービスを提供しています。
このサービスは、はじめにバーコードを工具や備品に貼り付け、クラウドベースのソフトウェアに情報を登録します。
あとは、作業者は手持ちのスマートフォンやタブレットでバーコードを読み取るだけで、アプリ上には工具の移動履歴や誰が使用しているかなどの情報が表示されます。
このシステムによって、効率的に道具を管理して紛失を防ぐことができ、建物の欠陥による事故などのリスクも減らすことができます。
投資家はどこに注目したら良いか?
国土交通省によると、2011年から2018年にかけての外国人増加率は、全産業が113%に対し、建設業は435%でした。
それだけ日本の人手不足が深刻ってことね。
コンテックの活用で日本の人手不足解消だけでなく、外国人労働者の出身国においても教育制度など日本企業が支援することで、海外での事業展開を有利に進めることができるようになります。
また、アジアを中心とした新興国は、経済発展のためインフラ整備のニーズが急速に高まっています。
そのため、鉄道や水処理装置、原子力など日本のインフラ設備・技術を海外に輸出する大型プロジェクトも進んでいます。
投資家としては、コンテックを積極的に活用して生産性向上を図る企業だけでなく、その技術を海外にも輸出でき、更なる売上拡大を目指すことができる企業にも注目してみてはいかがでしょうか。
デジタル化が進み、多くの新たな技術が生まれていることを知るだけでなく、その技術を活用(DX)できる企業を理解することは、投資をする上で「成長する企業・廃れる企業」を選ぶ際にとても重要です。
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