投資初心者向け企業分析では、投資初心者でも読みやすい「ブリッジレポート」を基に様々な企業をご紹介しています。
今回は19年12月に東証マザーズに上場し、コロナ禍でも増収増益を達成した(株)BuySell Technologiesの事業内容やビジネスモデル、注目トピックスについて読んでいきましょう!
BuySell Technologiesの事業内容・ビジネスモデルは?
BuySell Technologiesってどんな会社なの?
同社は、「インターネット」と「リアル」のそれぞれの強みを活かしたリユース事業を、以下3つのフローで展開しています。
- 集客
└高いマーケティングスキルを発揮! - 買取
└幅広い顧客ニーズに対応した「出張訪問買取」を展開! - 販売
└toB販売とtoC販売、それぞれの強みを活かしている!
同社の競合優位性は…
リユース事業:3つのフロー
「集客」
同社はSEO(検索エンジン最適化)、リスティング広告、SNSなどの「インターネット」と、TVCMを中心とした「マスメディア」を駆使したクロスメディアマーケティングを展開しています。
その結果、問い合わせ件数および集客数は年々拡大しています。
また、約100名を抱える自社内製のコールセンターが問い合わせ対応をしているため、顧客の要望を直接聞き、その要望を査定員と連携することができます。
これにより、顧客ニーズに沿ったサービスの提供が可能になっています。
「買取」
買取においては、問い合わせのあった顧客の自宅へ出向き、査定・買取を実施する「出張訪問買取」が中心となっています。
同社のビジネスでは買取が重要になるため、「出張訪問数」×「出張訪問あたり変動利益」を主要KPIとしています。
買取希望者はシニア富裕層が多く、50代以上の顧客が全顧客の約75%を占めています。
シニア富裕層は、自宅整理、遺品整理及び生前整理に伴い同社の買取サービスを利用するケースが多いです。
「販売」
販売方法はtoB販売とtoC販売の2つに分かれます。
- toB販売
商材ごとに対面形式・対面オークション形式を使い分け、より高い利益率を出せる販売先を選定しています。 - toC販売
EC販売や百貨店催事による販売を行うとともに、2つの自社ECサイトを展開しています。
toB販売により在庫リスクを低減しながら、toC販売の拡大により収益の最大化を図っているんだワン!
ビジネスモデル
同社及び子会社の(株)タイムレスにより、「インターネット」と「リアル」それぞれの強みを活かしたリユース事業を展開しています。
リユース事業では、マーケティングによる集客から買取査定、在庫管理、販売までの一連の流れを全て自社で一貫して管理実行する体制を構築しています。
また主力のリユース事業を拡大すると同時に、新規事業の立ち上げ・育成にも注力しています。
実際に決算概要を見てみると、20年12月期は売上高が147億64百万円と前期比約15%増、営業利益は9億74百万円と約15%増となっていて、順調に業績を伸ばしていることが分かります。
コロナ禍でも増収増益ってすごいね!
レポートでは決算を詳しく解説!
注目トピックス2選
株式会社タイムレスの完全子会社化
なんで株式会社タイムレスを完全子会社化したのかな?
株式会社タイムレスは、ブランドバッグを中心に年間約200,000点を取り扱う古物オークション「TIMELESS AUCTION」、百貨店の常設店舗や催事で買取を行う総合買取サロン「TIMELESS」、ヴィンテージアイテムの販売事業「TIMELESS TOKYO」の運営を中心としたリユース事業を展開しています。
子会社化することでBuySellとは異なる顧客層の取り込み、新たな販路の獲得に加え、株式会社タイムレスの持つ最新の市場価格を反映した商品取引データのデータベース化等を推進することで大幅なシナジー効果を生み出し、両社の企業価値向上が期待されます。
株式分割と立会外分売の実施
- 株式分割の実施
2021年1月1日を効力発生日とし、投資単位あたりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めるとともに投資家層の拡大を図ることを目的として、1:2の株式分割を実施しました。 - 立会外分売を実施
2021年3月3日、株式分布状況の改善及び流動性の向上を図ることを目的として立会外分売を実施しました。
立会外分売とは、取引時間外に株式のまとまった売り注文を小口に分けて不特定多数の投資家に売り出す売買方法のことだワン!
株式分割や立会外分売の実施をすることで流動性を高めようとしている姿勢が伝わりますね。
注目トピックスの続きは…