この記事の結論
・タピオカ人気の秘密は「映え・マーケティング・値段設定」
・実はタピオカビジネスは儲かる
・タピオカ店は意外と他の事業もやっている
突然ですが「タピる」という言葉をご存知ですか?
「タピる」というのはタピオカを買いに行くという意味で、若者を中心に「この後タピらない?(この後タピオカ飲みに行かない?)」というような文脈で使われます。(2018年のJC・JK流行語大賞1位にランクインしていました)
そこで今回は、今ブーム真っ最中のタピオカの経済的な側面についてお話していきたいと思います!
\人気No.1/
まだ証券口座を持っていない方は、当社のおすすめネット証券会社独自調査でも人気No.1だったSBI証券がおすすめです。
いろはにマネーからの口座開設限定でオリジナルレポート「10億円運用した『たけぞう』直伝!2024年の投資戦略」もプレゼント!
*オリジナルレポートプレゼントキャンペーンの詳細はこちら
なぜタピオカは人気なのか?
タピオカの値段の相場は大体500~700円で安価とはいえず、ドリンク自体もミルクティー等+タピオカ(キャッサバ)といたってシンプルです。
そして私(筆者)のタピオカデビューは二年前に韓国でゴンチャという、日本でも有名なタピオカチェーン店でしたが、初めて飲んだ時の感想は可もなく不可もなく、わざわざ並んでまで買いたいとは思いませんでした。
しかし現在、私は話題のタピオカドリンクを試すべく2時間の列に並ぶれっきとした「タピオカ女子」になっています。
ではなぜ、タピオカはここまで話題になっているのでしょうか?その謎を紐解いていきましょう!
SNSの効果を最大限に活用した「写真映え」感
Instagramで#タピオカと検索すると、カラフルな「インスタ映え」するお店の外装をバックにタピオカを片手で持った写真が100万枚近く出てきます。また、最近は投稿した写真が24時間だけ表示される”ストーリー”という機能を使って友達とタピオカを飲みに行った写真を手軽に載せることもできます。
その投稿をみて興味を持った人がまた同じような写真をInstagramで投稿し、その写真を見た人がお店に行ってまた写真を投稿する…というようなサイクルが出来上がり、結果として一般の顧客がインフルエンサーとなってタピオカという商品を宣伝しているのです。
このようなSNSを使った宣伝をするには、若者に受けそうな価値や話題性を生み出すことが重要ですが、人気のタピオカ店にはそのような要素が含まれているのです。しかも、ほぼ自動的に拡散されていくので、お店側としてはマーケティングのコストも低く抑えられますね。
人気が長く続くように練られた「マーケティング戦略」
タピオカの代表格の一つでもある「ゴンチャ」の取締役社長兼COOの葛目良輔氏は、ゴンチャをかき氷やポップコーンなどの一時的大ヒットを生み出すものではなく、スターバックスのような長く続くスタイルとして提供しようと計画していたようです。
スターバックスはコーヒーをメインにしたカフェですが、コーヒーのほかにフラペチーノや紅茶も売っていますし、何よりスターバックスの雰囲気や居心地を楽しむこと(サードプレイス)を目的に訪れている人も多いです。
このようなコンセプトを参考にし、葛目氏はゴンチャを「タピオカ専門のお店ではなく日常的にお茶を楽しむためのカフェ」として提供することをビジョンとして持っていました。そのためゴンチャは「日常的」にタピオカを楽しめるように、顧客が自分の好きなように氷の量や砂糖の量を調整することによってお茶をカスタムできるメニューを考案しました。
また、タピオカを購入するために1時間も並ぶ必要のないように、店舗数を増やす取り組みも進めています。実際にゴンチャは2015年9月27日のオープン以来順調に店舗数を伸ばし、人気も衰えていません。
このような一時的な流行で終わらせるのではなく、その商品を日常の一環として購入するような戦略を練っていることもタピオカが人気な理由の一つだと言えます。
「丁度いい」値段設定・小腹がすいたときにすぐ買える
タピオカが流行っている理由の一つに、タピオカ独特の値段設定があると言えるでしょう。
人気店のタピオカの相場は500~700円です。これは決して高額ではないですが、ランチを買える値段でもあり、毎日気軽に飲める金額でもありません。
また、ミルクティーとタピオカのみが入っているといえど一杯飲むとかなりお腹にたまります。味もほうじ茶や抹茶、アールグレイなど様々な種類があり、どのお茶も味が洗練されているので、タピオカなしでも十分おいしいほどです。立地も新宿駅や渋谷駅など大きな駅の近くにあるため、仕事や学校帰りにすぐに立ち寄ることも可能です。
このような点から仕事を頑張った時や友達と遊びに行くときに購入する「日常の中の小さな贅沢」としてタピオカを購入する人が多く、タピオカ人気が過熱した原因の一つでもあると言えます。
タピオカ事業は儲かる?
タピオカの原価
最近は高校や大学の文化祭でもよくタピオカを見かけますが、タピオカの原価はどれくらいなのでしょうか?
もちろん茶葉の品質やタピオカの種類にもよりますが、相場は一杯当たり57円から93円だそうです。
お店で売られているタピオカは500~800円のことが多いので、人件費や店舗料を考慮したとしても利益率が高そうですね。
タピオカ店舗だけではない!
ここではタピオカ事業を展開する企業はどのような経営をしているのかご紹介したいと思います。実は、タピオカ店だけを運営しているわけではないのです!
まず、表参道や渋谷などに店舗がある「THE ALLEY」を例にとってみましょう。
(出典:THE ALLEYのHP)
「THE ALLEY」は株式会社ポトマックが運営していますが、この会社は他にもカフェ・レストラン事業を主として45個の事業を展開しています。
その事業のうちの一つの「シロノニワ」というシーフードを中心に取り扱ったレストランでは全てのランチメニューに300円払うとタピオカとフルーツとドリンクの取り放題がついてくるそうです。
また、「パールレディ」や「茶BAR」を運営する有限会社ネットタワーはタピオカ事業の他にも、業務用のタピオカを販売していたり、スノーアイスという新食感のかき氷を作るマシーンを販売しています。
(出典:ネットタワーのHP)
台湾発祥の「春水堂(チュンスイタン)」の日本店舗の経営を担っている株式会社オアシスライフスタイルグループは、テイクアウト専用ティースタンド「TP TEA」の他、給水管工事に関する事業、ワークスーツウェアを取り扱う事業も展開しています。
このように、各企業のビジネスモデルはタピオカに関連している事業をしていたり、全く別の事業を展開していたりとそれぞれ様々な収益源を持っていることが分かります。
様々な工夫
今まで見てきた通り、タピオカ事業の他にも似たようなレストラン・カフェ事業であったり、全く異なる事業を展開していたりとビジネスモデルは様々です。
しかし人気のタピオカ店を経営している企業の多くがお店を各コンセプトにそってブランド化し、「そこのお店でタピオカを飲む」という体験を価値として提供していることが多いようです。
また、競合他社が多い事業であるため商品自体もオーロラの色をしたドリンクを提供していたり、認定テストに合格しなければドリンクを提供できない「お茶マイスター認定制度」を設けていたりと商品自体にもこだわって差別化を図っています。
タピオカ人気はまだまだ盛り上がっているので、これからさらに競争が激しくなりそうですね。
このように、世の中で流行っている商品・イベントに着目すると、実は奥が深いことが分かり、投資やビジネスに必要な分析力・先を読む力が身についてきます。生活の中で常に疑問を持つようにするとこのようなスキルが身につきますよ。
ここまで読んだあなたは、きっとタピオカを飲みたくなっているでしょう。
休憩タイムにしましょう☆彡
あなたにおすすめの記事