今回はIPO企業の中から、3月29日に東証グロースに上場したマテリアルグループ(156A)をご紹介します。(同日は「グリーンモンスター」が上場予定です)
マテリアルグループは、マーケティングコミュニケーション領域において、様々なビジネスのブランド成長を支援する企業です。
想定時価総額は102.7億円で、サービス業のIPOとなっています。
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マテリアルグループのIPO基本情報
ここでは上場日や、いろはにマネー独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 3月29日(金) |
いろはにマネー独自の初値予想 | D(1.0倍未満) ※想定価格1,040円から、1,040円未満 |
企業Webサイト | https://materialgroup.jp/ |
取り扱い証券 | SMBC日興証券、SBI証券、楽天証券 、岩井コスモ証券 など |
IPO取り扱い数No.1のSBI証券が取り扱っているね!
マテリアルグループのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,040円 |
仮条件 | 1,100円~1,180円 |
ブックビルディング期間 | 3月13日(水)~3月18日(月) |
当選発表日 | 3月19日(火) |
公開価格 | 1,180円 |
申込期間 | 3月21日(木)~3月26日(火) |
上場日 | 3月29日(金) |
初値 | 1,085円 |
予想通り、公開価格割れだったよ…
マテリアルグループのIPO初値予想
オファリングレシオが約50%と比較的高く公募比率が1%と非常に低いことは、マイナスに働くでしょう。
また、VC比率が87%と非常に高いことも、十分に考慮する必要がありそうです。
そして、上場日がグリーンモンスターと重なっていること、直前の2日間にも5社が上場予定であることはマイナス要因として挙げられます。
これらの点から、IPO評価: D(予想レンジ1.0倍未満=1,040円未満)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
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初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
マテリアルグループの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
野村證券(主幹事) | 95.31% | 5,356,400株 |
SMBC日興証券 | 1.30% | 73,300株 |
みずほ証券 | 1.30% | 73,300株 |
SBI証券 | 1.30% | 73,300株 |
楽天証券 | 0.26% | 14,600株 |
あかつき証券 | 0.26% | 14,600株 |
岩井コスモ証券 | 0.26% | 14,600株 |
当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
SBI証券 | 89 | 13 |
完全平等抽選: 60%
IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30%
取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%
|
必要 |
楽天証券 | 65 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 47 | 24 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 55 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 38 | 0 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 60 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
※取扱数、主幹事数は2022年のデータ
松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、戦略PR投資事業有限責任組合は売出人かつ貸株人となっています。
また、第2位の10X Investment Ltd.と第4位のRetweet and Share Ltd.も貸株人となっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
戦略PR投資事業有限責任組合 | 61.95% |
10X Investment Ltd. | 19.97% |
馬場 沙紀 | 5.35% |
Retweet and Share Ltd. | 5.20% |
青﨑 曹 | 2.01% |
関 航 | 1.46% |
吉田 和樹 | 1.39% |
竹中 久貴 | 0.34% |
伍 卯 | 0.24% |
馬場 亮平 | 0.22% |
主幹事証券である野村証券は、2024年4月25日を行使期限として貸株人から追加で株式を取得する権利があるよ!
マテリアルグループの業績情報
決算期 | 2019年8月 | 2020年8月 | 2021年8月 | 2022年8月 | 2023年8月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 287 | 206 | 276 | 4,177 | 4,655 |
成長率 | ー | -28.2% | +34.0% | +1,413% | +11.4% |
経常利益 | 57 | 166 | 53 | 397 | 695 |
成長率 | ー | +191.2% | -68.1% | +649.1% | +75.1% |
経常利益率 | 19.9% | 80.6% | 19.2% | 9.5% | 14.9% |
当期純利益 | 558 | 99 | 11 | 208 | 437 |
成長率 | ー | -82.3% | -88.9% | +1790.9% | +110.1% |
EPS | 67.3 | 12.0 | 1.3 | 24.1 | 44.5 |
BPS | 32.6 | 46.0 | 59.8 | 101.0 | 145.6 |
※2022年8月期から連結決算へ移行。
2023年8月期の決算では売上高が46億55百万円、経常利益は6億95百万円でした。
2022年8月期から連結決算へ移行しているため、記載される売上高が大幅に増えましたが、実際に2021年から2022年にかけて単体での売上高も大きく増加しています。
3つある事業セグメントのうちPRコンサルティング事業が売上高で最も多くの割合を占めており、2023年8月期は85.8%でした。
その他準コア事業としてデジタルマーケティング事業、育成事業としてPRプラットフォーム事業を運営しています。
2023年度は、デジタル領域を起点にしたコンサルティング業務の開始ともに、デジタル広告運用支援、クリエイティブ制作業務の提供を開始しました。
PRコンサルティング事業とデジタルマーケティング事業の連携に力を入れているよ!
なお同社は2024年8月期の業績予想を、売上高が前年比24.0%増の57億72百万円、当期純利益が前年比71.3%増の7億50百万円と出しており、今後も堅調に推移することが予想されます。
マテリアルグループの事業内容
マテリアルグループは様々なビジネスのブランド成長を支援しており、以下の3つの事業を展開しています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
PRコンサルティング事業
PRコンサルティング事業では、企業の認知度向上や認知の変容を起こすためのPR支援を行っています。
PRの手法は、情報番組やドラマへ露出を目指すテレビPR、新商品・サービス等の紹介・発信を行うイベントの実施、SNSを用いたキャンペーンと様々あるよ!
プロジェクト毎にPRプロデューサーを中心としたチームを組成し、戦略の設計から施策の実行までを一気通貫で支援しています。
同事業のビジネスモデルは以下の通りです。
デジタルマーケティング事業
デジタルマーケティング事業では、主に国内の中堅~大手企業に対して、デジタル領域におけるマーケティングコミュニケーションの戦略設計や実行の支援、広告クリエイティブ制作業務を行っています。
デジタルマーケティング事業は準コア事業と位置づけられているよ!
また、Web接客ツール「Flipdesk(フリップデスク)」の提供を通して、ウェブサイトを運営する事業者が、サイトへ訪問したステークホルダーに対して、1人ひとりに合わせた最適なコミュニケーションをサイト上で行いうための支援をしています。
個々で対応を柔軟に変えることで、より良い顧客体験につながるワン!
同事業のビジネスモデルは以下の通りです。
PRプラットフォーム事業
PRプラットフォーム事業では、企業とメディアがオンラインやオフライン上でつながるためのプラットフォームを提供しています。
中小スタートアップ企業のPR課題を、プロダクト・人材の力で解決しています。
PRプラットフォーム事業は育成事業と位置づけられているよ!
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近の2月にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
光フードサービス | 2/28 | S(1.7倍~) | 2.20倍 |
Cocolive | 2/28 | B(1.3~1.5倍) | 2.24倍 |
VRAIN Solution | 2/22 | B(1.3~1.5倍) | 1.74倍 |
Veritas In Silico | 2/8 | C(1.0~1.3倍) | 2.00倍 |
SOLIZE | 2/7 | B(1.3~1.5倍) | 1.30倍 |
日経平均の上昇の効果も加わったことから、上記すべてのIPO銘柄で初値が公開価格を上回りました。
初値が公開価格の2倍以上になったIPO銘柄もありました。
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資におすすめのネット証券3選
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2023年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
公式サイト:https://www.monex.co.jp/
IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/
主幹事になることが多いので、IPOの割当率が高い証券会社です。