今回はIPO企業の中から、10月6日に東証グロースに上場予定のEarth Technology Group(9333)をご紹介します。
同社は9月21日に上場中止を決定しました。
理由は「最近の株式市場の動向等諸般の事情を総合的に勘案し」とのことです。
Earth Technology Groupは、バイリンガルエンジニアによるIT 総合サービス及びクラウドシステムのトータルソリューションサービスを行う事業会社の経営支援を行う純粋持株会社です。
想定時価総額は91億円で、サービス業のIPOとなっています。
Earth Technology GroupのIPO基本情報
ここでは上場日や、いろはに投資独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 10月6日(金) |
いろはに投資独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) ※想定価格1,960円から、1,960円~2,548円 |
企業Webサイト | https://www.tech-earth.co.jp/ |
取り扱い証券 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 、岩井コスモ証券 、SMBC日興証券、SBI証券、マネックス証券 など |
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Earth Technology GroupのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,960円 |
仮条件 | 9月20日(水)発表予定 |
ブックビルディング期間 | 9月21日(木)~9月26日(火) |
当選発表日 | 9月27日(水) |
公開価格 | 9月27日(水)発表予定 |
申込期間 | 9月28日(木)~10月3日(火) |
上場日 | 10月6日(金) |
初値 | 10月6日(金)発表予定 |
まずは仮条件がどうなるか注目だよ。
Earth Technology GroupのIPO初値予想
Earth Technology Groupが提供するITサービスやSaaS製品の導入コンサルといった事業内容は、トレンドであり人気化しやすいです。
会社発表の業績予想を見ても業績は良く、着実に成長しています。
一方で、オファリングレシオは75.2%と非常に高く株式が十分に消化できない可能性があります。
また、Sunrise Capitalの出口(EXIT)案件と想定され、EXIT系のIPOの初値は公募割れが続いています。
これらの点から、IPO評価: C(予想レンジ1.0倍~1.3倍=1,960円~2,548円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
Earth Technology Groupの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
野村證券(主) | % | 株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | % | 株 |
岩井コスモ証券 | % | 株 |
SMBC日興証券 | % | 株 |
SBI証券 | % | 株 |
楽天証券 | % | 株 |
マネックス証券 | % | 株 |
当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
SBI証券 | 89 | 13 |
完全平等抽選: 60%
IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30%
取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%
|
必要 |
楽天証券 | 65 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 47 | 24 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 55 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 38 | 0 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 60 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
※取扱数、主幹事数は2022年のデータ
松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
証券会社を詳しく比較
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主であるSunrise Capital(投資ファンド)が、95.2%保有しています。
また、第5位の能代 達也氏は代表取締役、第6位の松永 好司氏は取締役を務めています。
株主名 | 比率 |
---|---|
Sunrise Capital III, L.P. | 45.51% |
Sunrise Capital III (JPY), L.P. | 24.72% |
Sunrise Capital III (Non-US), L.P. | 20.16% |
谷川 昭雄 | 4.51% |
能代 達也 | 4.51% (4.51%) |
松永 好司 | 0.68% (0.68%) |
第4位の 谷川 昭雄氏は、2013年にEarth Technology株式会社を設立し2020年4月にバイアウトしているね!
Earth Technology Groupの業績情報
決算期 | 2021年12月 | 2022年12月 |
---|---|---|
売上高 | 2,776 | 3,330 |
成長率 | ー | +20.0% |
経常利益 | 615 | 764 |
成長率 | ー | +24.2% |
経常利益率 | 22.2% | 22.9% |
当期純利益 | 449 | 530 |
成長率 | ー | +18.0% |
EPS | 102.8 | 121.3 |
BPS | 312.5 | 434.6 |
※ 国際会計基準に基づいて連結財務諸表を作成。
※2023年7月12日付で普通株式1株につき35株の割合で株式分割。
2022年12月期は、 売上高3,330百万円(前年同期比19.9%増)、経常利益764百万円(前年同期比24.2%増)となりました。
売上高営業利益率23.2%、ROE(自己資本当期純利益率)43.6%という高い収益性を達成しています。
2023年12月期においても、売上高3,759百万円、営業利益867万円と増収増益を予想しています。
同社が展開するIT市場では、慢性的なIT人材不足や、リモートワークなど柔軟な働き方へシフトするためのITシステム導入などの背景から活発にIT投資が行われています。
また、ネットワーク機器の市場シェアは海外製品が過半数を占めるなど、ITに係る業務において英語対応が不可欠であるため、英語によるITサービスの需要は今後も高い状態が続くことが想定されています。
売上高の15%弱は楽天モバイルによるものなんだよ!
Earth Technology Groupの事業内容
Earth Technology Group は、バイリンガルエンジニアによるIT 総合サービス及びクラウドシステムのトータルソリューションサービスを行う事業会社の経営支援を行う純粋持株会社です。
SI事業(システムインテグレーション事業)
- KPI推移
- 採用力と早期戦力化
- バイリンガルエンジニアのニーズ
CI事業(クラウドインテグレーション事業)
- 自社保有プロダクトによる研究開発
- スペシャリスト人材による柔軟な開発方法
※同社の事業内容分析は近日中にアップデートいたします。
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近の7~8月にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
インバウンドプラットフォーム | 8/30 | A(1.5~1.7倍) | 1.38倍 |
JRC | 8/9 | C(1.0~1.3倍) | 0.92倍 |
Laboro.AI | 7/31 | S(1.7倍超) | 2.06倍 |
クオルテック | 7/28 | C(1.0~1.3倍) | 0.92倍 |
GENDA | 7/28 | A(1.5~1.7倍) | 0.92倍 |
日経平均は下落傾向にあり、以前ほどの勢いはなくなっています。
ただ、公募割れする企業も少々ありますが、直近のIPOは以前通りの伸び方をしています。
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資におすすめのネット証券3選
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2021年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
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IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/
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