今回はIPO企業の中から、3月23日に東証グロースに上場予定のアイビス(9343)をご紹介します。(同日は「ハルメクホールディングス」「日本ナレッジ」が上場予定です)
アイビスは、モバイルペイントアプリ「ibisPaint」のサービス展開や日本企業向けのIT技術者派遣・受託開発を行う企業です。
想定時価総額は22.7億円で、サービス業のIPOとなっています。
※上場後、企業様へインタビューを実施できた際に、企業からのメッセージを掲載致します。
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IPO概要・初値予想
まず、アイビスの初値予想やIPO概要など、次の4つについて解説していきます。
同社を購入検討している方は、ご確認ください。
IPO評価・初値予想
モバイルで絵を描くという時代の流れに沿った事業を展開しており、業績も非常に良好です。
想定時価総額が22.7億円の小型案件となっています。
公募比率が71.6%と高いのも好材料です。
また、吸収金額が6.4億円と小さいので、需給は引き締まっています。
オファリングレシオが30.5%と高いのが気になりますが、人気が出やすいモバイルアプリ事業がテーマであるため、初値はそれなりに上昇すると予想できます。
これらの点から、IPO評価: A(予想レンジ1.5倍~1.7倍)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
初値予想の方法についはコチラ
取り扱い証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
東海東京証券 | 86.96% | 850,000株 |
みずほ証券 | 4.35% | 42,500株 |
大和証券 | 3.48% | 34,000株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 1.74% | 17,000株 |
SBI証券 | 1.74% | 17,000株 |
松井証券 | 0.87% | 8,500株 |
楽天証券 | 0.87% | 8,500株 |
IPOに投資におすすめの証券会社はコチラ
日程・価格
IPOの日程は次のようになっています。
ブックビルディング期間 | 3月7日(火)~3月13日(月) |
当選発表日 | 3月14日(火) |
申込期間 | 3月15日(水)~3月20日(月) |
上場日 | 3月23日(木) |
続いて、価格は以下のようになります。
仮条件 | 670~730円 |
公開価格 | 730円 |
初値 | 2,121円 |
過去IPO企業の初値や騰落率についてはコチラ
大株主
株主名 | 比率 |
---|---|
神谷 栄治 | 66.74% |
村上 和彦 | 20.31% |
渡辺 秀行 | 11.24% |
丸山 拓也 | 0.29% |
井亦 大典 | 0.29% |
星倉 隆一 | 0.19% |
堀部 拓也 | 0.19% |
安井 英和 | 0.19% |
林田 雄大 | 0.16% |
嶋本 博文 | 0.16% |
企業概要
次に、同社の事業内容や直近の業績推移を確認していきましょう。
事業内容
アイビスは、”Ibis is Beyond the Internet Service”つまり、「人と人をつなぐ」ことを目的として設立された会社です。
同社の事業は大きく分けて以下の2つです。
- モバイル事業
- ソリューション事業
それぞれ見ていきましょう。
モバイル事業
同事業では、モバイルペイントアプリ「ibisPaint」の開発・運営を行っています。
広告収入を得ているため、ほぼフル機能を無料で提供することができ、ユーザー数も順調に増え続けています。
全世界で2.9億ダウンロードを超え、「1秒で2.7人にダウンロード」されている状況です。(2022年年間新規DL数より算出)
19ヶ国語の言語に対応していること、そもそもイラストは言語を要さないことから、海外ユーザー数が92%と高くなっているのも同社の特徴。
モバイルの最適化や優秀なエンジニアがいてアプリがサクサク動くスピード感から、人気を集めていることが予想できます。
ソリューション事業
同事業では、IT技術者派遣サービスやAWS(Amazon Web Service)を用いたサーバ構築・移行・運用保守サービスを提供しています。
2019年3月に経済産業省が公表した調査によると「IT人財の供給数が減っていく一方で需要は高まる」ことが分かり、需給ギャップが生じ、IT人材不足が生じるでしょう。
たしかにIT人材は引く手あまたって聞くね!
能力や職位に応じた教育カリキュラムを構築し、同社の経験豊富なエンジニアが講師として研修を行い、スキルアップの機会を設けています。
また、モバイル事業で培った優れたUI/UX、運用ノウハウも強みとして受託開発ができるのも特徴です。
同社は「AWS認定正式 パートナー」として、サーバ上で動作するアプリケーションに最適な設計を考慮したAWSでのサーバ構築や移行等から運用・保守及び新規事業への導入コンサルティング等も行っています。
決算情報
続いて同社の決算情報を見てみましょう。
2021年より利益が大きく成長しており、純資産は急速に拡大しています。
インスタグラムやTikTokなどのSNSと相性抜群で、今後さらにダウンロード数を伸ばし、売上も増えていくことが期待できます。
2022年9月時点で、昨期と同程度の売上、昨期を上回る経常利益を出しているワン!
同社のアプリは累計92.5%が海外からのダウンロードですが、同市場においては、発展途上段階や人口増加の国も多数あり、「ibisPaint」はまだまだ多くの未開拓ユーザーが全世界に存在すると考えられるため、さらなる売上増加も見込めます。
経営陣
同社の役員は7名(うち0名女性)おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。
代表取締役社長 神谷 栄治
1998年4月 株式会社 アルモニコス入社
2000年5月 有限会社アイビス(現 当社)設立 代表取締役社長(現任)
2016年12月 株式会社アイビスモバイル代表取締役社長
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資をするなら開いておきたい証券口座
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2021年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
公式サイト:https://www.monex.co.jp/
IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/
主幹事になることが多いので、IPOの割当率が高い証券会社です。
※本記事は2023年3月24日時点の情報を元に作成されています。
※本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他紹介企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の商品や手法を推奨するものではありません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。