今回はIPO企業の中から、3月23日に東証グロースに上場予定のハルメクホールディングス（7119）をご紹介します。（同日は「日本ナレッジ」「アイビス」が上場予定です）
ハルメクホールディングスは、定期購読紙「ハルメク」を起点としたシニア向けプラットフォームビジネスを展開する企業です。
想定時価総額は158.4億円で、小売業のIPOとなっています。
※上場後、企業様へインタビューを実施できた際に、企業からのメッセージを掲載致します。
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IPO概要・初値予想
まず、ハルメクホールディングスの初値予想やIPO概要など、次の4つについて解説していきます。
同社を購入検討している方は、ご確認ください。
IPO評価・初値予想
高齢化社会で増加し続ける50歳以上の女性をターゲットにした事業を展開しており、売上高や利益は右肩上がりで成長しています。
公募比率が90%以上と高く、初値にはプラス要因です。
一方で、公開株数が多く、オファリングレシオも少し高めです。
人気がでにくい小売業のIPOで、同日に上場する企業もあることから、初値上昇は抑えられる可能性があります。
これらの点から、IPO評価： A（予想レンジ1.5倍～1.7倍）と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら（クリックで開きます）
- 発行済み株式数：想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ：小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合：大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場：グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性：成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率：VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率：大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数：少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去１ヶ月の日経平均リターン：高い方が人気。投資家心理に影響。
初値予想の方法についはコチラ
取り扱い証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
| 証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
|---|---|---|
| みずほ証券 | 76.33% | 2,148,800株 |
| 大和証券 | 15.79% | 444,400株 |
| SBI証券 | 1.58% | 44,400株 |
| 楽天証券 | 1.58% | 44,400株 |
| マネックス証券 | 1.58% | 44,400株 |
| 松井証券 | 1.58% | 44,400株 |
| 岩井コスモ証券 | 0.79% | 22,200株 |
| 岡三証券 | 0.79% | 22,200株 |
IPOに投資におすすめの証券会社はコチラ
日程・価格
IPOの日程は次のようになっています。
| ブックビルディング期間 | 3月6日（月）～3月10日（金） |
| 当選発表日 | 3月13日（月） |
| 申込期間 | 3月14日（火）～3月17日（金） |
| 上場日 | 3月23日（木） |
続いて、価格は以下のようになります。
| 仮条件 | 1,550~1,720円 |
| 公開価格 | 1,720円 |
| 初値 | 1,981円 |
過去IPO企業の初値や騰落率についてはコチラ
大株主
| 株主名 | 比率 |
|---|---|
| 宮澤 孝夫（社長） | 34.64% |
| 松島 陽介 | 21.65% |
| 山元 雄太 | 17.32% |
| 土屋 淳一 | 9.12% |
| 和田 朝子 | 3.08% |
| 林 南平 | 2.73% |
| 大谷 貴志 | 1.82% |
| 中村 大 | 0.57% |
| 長谷部 智也 | 0.57% |
| 石井 文範 | 0.80% |
企業概要
次に、同社の事業内容や直近の業績推移を確認していきましょう。
事業内容
ハルメクホールディングスは、「50代からの女性がよりよく生きることを応援します。」を理念に、シニア向けビジネスプラットフォーム事業を展開しています。
同社がターゲットにしているシニア世代は、高齢化社会によって今後ゆるやかに増加していくことが見込まれています。
また、事業領域は「プレシニア～アクティブシニア市場」と市場ポテンシャルが大きいブルーオーシャンです。
シニア世代は金融資産額が高くて、時間にゆとりがあるうえ、50代以上の女性は消費意欲も高い傾向にあるワン！
そんな市場において、同社の事業は「情報コンテンツ」「コミュニティ」「物販」の3つで構成されています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
情報コンテンツ
同事業では雑誌「ハルメク」を提供しており、シニア女性の不安や不満、期待に応える幅広い記事が掲載されています。
顧客数は年平均成長率+23%で成長しているよ！
また、2018年8月よりシニア女性向けWEBサイト「ハルメクWEB」、2022年8月よりサブスクリプション型の動画／音声サービス「ハルメク365」を開始しました。
他にも、雑誌「ハルメク」で培われたマーケティングリサーチ力を武器に、コンサルティング・広告代理事業も行っているんだワン！
物販
同事業では、オリジナル商品を中心に中高価格帯の商品を通信販売および店舗販売しています。
例えば「ハルメク通販サイト」では、50万人以上の読者の要望や悩みに寄り添い、心身や暮らしの変化に応える様々な商品を販売しています。
また、セレクトショップ「ハルメク おみせ」では、50代以上の女性のために開発したオリジナルのファッションアイテムやコスメ、生活用品などを販売しています。
コミュニティ
同事業では、情報コンテンツや物販と関連した旅や講座、イベントを企画・運営して提供しています。
他にも、生活習慣病のリスクを自宅でチェックできる「おうちでドック」や、医師に健康相談ができる「ハルメク健康サポート」といったヘルスケア事業も展開しているんだワン！
これら3つの各事業が連携し、雑誌「ハルメク」を中心に商品・サービスの利用率が高まることによって、ロイヤリティを向上させるというサイクルを形成しています。
それぞれの事業が連携することで、相乗効果が生まれるんだね！
決算情報
続いて同社の決算情報を見てみましょう。
売上収益は順調に増加傾向で、資産も拡大しています。
2023年3月期の業績予想において、売上収益は前年同期比12.8%の284億72百万円となっています。
利益も同じく右肩上がりで、2023年3月期の業績予想において、当期純利益は前年同期比54.0%の12億26百万円です。
営業利益率は7.1%と小売業では平均的な値となっています。
また、予想EPSは152.09円で、想定発行価格（1,550円）から計算されたPERは9.8倍です。
2022年に上場した小売業企業のクラシコム（7110）はPERは現在13.9倍、キューブ（7112）はPER8.8倍だワン！
ハルメクは成長戦略として、3つの事業の進化に加えヘルスケア・終活分野を強化し、シニア女性のニーズにより広く応えるサービスの導入・拡大を目指します。
蓄積した顧客データを用いて既存ビジネスを拡大し、B2Bビジネスであるマーケティング事業もあわせて強化していくようです。
さらなるロイヤリティの向上に期待がかかるね！
経営陣
同社の役員は9名（うち2名女性）おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。
代表取締役社長 宮澤 孝夫
1982年4月 ㈱野村総合研究所入社
1992年6月 ㈱ボストンコンサルティンググループ入社
1996年8月 ㈱テレマーケティングジャパン（現：㈱TMJ）入社
2003年6月 同社代表取締役兼CEO
2009年6月 （旧）いきいき㈱ 代表取締役
2012年11月 （新）いきいき㈱（現：㈱ハルメク）代表取締役（現任）
2015年8月 ㈱全国通販代表取締役会長
2018年4月 （旧）㈱ハルメクホールディングス代表取締役
2019年6月 ㈱全国通販代表取締役社長
2020年7月 当社代表取締役社長（現任）
2021年6月 ㈱全国通販代表取締役会長
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資をするなら開いておきたい証券口座
- SBI証券
公式サイト：https://www.sbisec.co.jp/
2021年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
公式サイト：https://www.monex.co.jp/
IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト：https://www.smbcnikko.co.jp/
主幹事になることが多いので、IPOの割当率が高い証券会社です。
※本記事は2023年2月17日時点の情報を元に作成されています。
※本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他紹介企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の商品や手法を推奨するものではありません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。
