今回はIPO企業の中から、3月28日に東証グロースに上場予定のArent[アレント](5254)をご紹介します。(同日は「モンスターラボホールディングス」「アクシスコンサルティング」が上場予定です)
Arentは、建設業界を中心にDXコンサルティングやシステムの開発・販売を行う企業です。
想定時価総額は110.3億円で、情報・通信業のIPOとなっています。
※上場後、企業様へインタビューを実施できた際に、企業からのメッセージを掲載致します。
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IPO概要・初値予想
まず、Arentの初値予想やIPO概要など、次の4つについて解説していきます。
同社を購入検討している方は、ご確認ください。
IPO評価・初値予想
公募割合が53.8%と高いため企業が事業投資に充てられる資金が多く、初値にはプラスです。
また、事業内容が成長分野であるDXとSaaSであり業績も右肩上がりで推移しているため、今後の業績拡大が見込まれます。
一方で、上場日前後1週間のIPO件数が多いことはマイナス要因になります。
これらの点から、IPO評価: B(予想レンジ1.3倍~1.5倍)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
初値予想の方法についはコチラ
取り扱い証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
みずほ証券 | 86.96% | 524,600株 |
SBI証券 | 6.96% | 93,600株 |
野村證券 | 4.35% | 58,500株 |
楽天証券 | 0.87% | 11,700株 |
岩井コスモ証券 | 0.43% | 5,800株 |
岡三証券 | 0.43% | 5,800株 |
IPOに投資におすすめの証券会社はコチラ
日程・価格
IPOの日程は次のようになっています。
ブックビルディング期間 | 3月9日(木)~3月15日(水) |
当選発表日 | 3月16日(木) |
申込期間 | 3月17日(金)~3月23日(木) |
上場日 | 3月28日(火) |
続いて、価格は以下のようになります。
仮条件 | 1,140~1,440円 |
公開価格 | 1,440円 |
初値 | 1,802円 |
過去IPO企業の初値や騰落率についてはコチラ
大株主
株主名 | 比率 |
---|---|
鴨林 広軌 | 45.30% |
SBI4&5 投資事業有限責任組合 | 8.60% |
佐海 文隆 | 8.27% |
大北 尚永 | 7.51% |
中川 高志 | 7.51% |
丸山 篤史 | 7.51% |
SBI4&5 投資事業有限責任組合 2 号 | 2.27% |
合同会社 J&TC Frontier | 2.11% |
清水 利恭 | 1.74% |
しんきん-やらまいか投資事業有限責任組合 | 1.74% |
投資事業有限責任組合しんきんの翼 | 1.74% |
企業概要
次に、同社の事業内容や直近の業績推移を確認していきましょう。
事業内容
Arentは、「暗黙知を民主化する」をミッションに、建設業界を中心にデジタル事業を展開しています。
同社は以下3つの事業を行っています。
- プロダクト共創開発
- 共創プロダクト販売
- 自社プロダクト
パートナー企業とともにBIM化、SaaS化された新たなシステムを開発し、非効率なシステムを更新していくことで、建設業界の大幅な業務効率化・生産性向上を目指しています。
プロダクト共創開発
同事業は同社グループのメインとなる事業であり、建設業界の大手企業に対して、DXコンサルティング・システム開発を行っています。
コンサルティングから開発、事業化後の継続開発まで、パートナー企業と共同し、工程が進むにつれ開発が大規模化・安定化し、収益が拡大するビジネスモデルとなっています。
売上比率は同社の96.4%を占めているんだワン!
また、連結子会社の株式会社VestOneでは、ブロックチェーンをはじめとした先端技術領域に着目して、システム開発に取り組んでいます。
高度な先端技術を建設業界に導入しているんだね!
共創プロダクト販売
同事業では、プロダクト共創開発による成果物の商品化・外販を行っています。
また、現在では同社の関連会社の株式会社PlantStreamを通じて、プラント設計の配管作業を自動化するソフトウエアのライセンスも販売しています。
一つの企業のために作ったシステムを他の企業にも販売しているんだね!
自社プロダクト
同事業では、同社で開発したソフトウエアのライセンス販売などを行っています。
パートナー企業との共同で得た業界のドメイン知識を活かして、自社プロダクトの開発・サービス提供を展開しています。
他社との共創開発だけでなく、自社でも開発をしているんだね!
決算情報
続いて同社の決算情報を見てみましょう。
売上高は右肩上がりで推移しており、今期は過去最高を更新する見込みです。
純資産額も増加傾向にあり、自己資本比率も65%と健全な財務体質を誇っています。
昨年度まで赤字を記録していた連結の当期純利益は2022年12月期第2四半期時点で黒字に転じており、売上高の増加に伴い今後も成長が見込まれます。
マーケットシェアの拡大だけでなく市場規模の拡大が、同社にとって追い風となっているだワン!
経営陣
同社の役員は8名(うち0名女性)おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。
代表取締役社長 鴨林 広軌
2007年4月 MU投資顧問株式会社 入社
2012年6月 グリー株式会社 入社
2015年7月 株式会社CFlat(現 株式会社Arent) 取締役就任
2015年7月 株式会社ASTROTECH SOFTWARE DESIGN STUDIOS 代表取締役就任
2018年8月 株式会社CFlat(現 株式会社Arent) 代表取締役副社長就任
2019年4月 株式会社CFlat(現 株式会社Arent) 代表取締役社長就任(現)
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資をするなら開いておきたい証券口座
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2021年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
公式サイト:https://www.monex.co.jp/
IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/
主幹事になることが多いので、IPOの割当率が高い証券会社です。
※本記事は2023年3月9日時点の情報を元に作成されています。
※本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他紹介企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の商品や手法を推奨するものではありません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。