今回はIPO企業の中から、7月5日に東証グロースに上場したブリーチ(9162)をご紹介します。
ブリーチは、インターネットマーケティング支援を行う企業です。
想定時価総額は313.1億円で、サービス業のIPOとなっています。
ブリーチのIPO基本情報
ここでは上場日や、いろはに投資独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 7月5日(水) |
いろはに投資独自の初値予想 | A(1.5倍以上1.7倍未満) ※想定価格1,250円から、1,875円~2,125円 |
企業Webサイト | https://bleach.co.jp/ |
取り扱い証券 | SMBC日興証券(共主)、野村證券(共主)、SBI証券、みずほ証券、楽天証券など |
IPO取り扱い数No.1のSBI証券が取り扱っているね!
ブリーチのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
想定価格 | 1,250円 |
仮条件 | 1,250円~1,340円 |
ブックビルディング期間 | 6月20日(火)~6月23日(金) |
当選発表日 | 6月26日(月) |
公開価格 | 1,340円 |
申込期間 | 6月27日(火)~6月30日(金) |
上場日 | 7月5日(水) |
初値 | 1,603円 |
初値は公開価格の1.2倍となったよ
ブリーチのIPO初値予想
売上が急成長しており、過去5年間のCAGRも40%を超えています。
利益も堅調に推移しており、業績は好調と言えるでしょう。
しかしオファリングレシオが高く、吸収金額も大きいことから需給はマイナス要因です。
これらの点から、IPO評価: A(予想レンジ1.5倍~1.7倍=1,875円~2,125円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
ブリーチの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
SMBC日興証券(共同主) | 67.39% | 4,805,000株 |
野村證券(共同主) | 31.30% | 2,232,000株 |
SBI証券 | 0.43% | 31,000株 |
みずほ証券 | 0.26% | 18,600株 |
楽天証券 | 0.17% | 12,400株 |
松井証券 | 0.17% | 12,400株 |
マネックス証券 | 0.17% | 12,400株 |
岩井コスモ証券 | 0.09% | 6,200株 |
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主の株式会社大平事務所は代表取締役の資産管理会社です。
株主名 | 比率 |
---|---|
株式会社大平事務所 | 63.20% |
大平 啓介 | 25.89% |
コタエル信託株式会社 | 6.32% |
株式会社イングリウッド | 0.90% |
稲田 淳 | 0.60% |
松本 卓也 | 0.45% |
ブリーチ従業員持株会 | 0.30% |
松井 俊昭 | 0.28% |
中川 修平 | 0.27% |
株式会社Scoville | 0.23% |
第3位のコタエル信託株式会社は新株予約権の受託者だよ!
ブリーチの業績情報
決算期 | 2018年12月 | 2019年12月 | 2020年6月 | 2021年6月 | 2022年6月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 2,957 | 3,727 | 2,756 | 8,145 | 14,606 |
成長率 | ー | +26.0% | -26.1% | +195.5% | +79.3% |
経常利益 | 275 | 179 | 155 | 722 | 1,002 |
成長率 | ー | -34.9% | -13.4% | +365.8% | +38.8% |
経常利益率 | 9.3% | 4.8% | 5.6% | 8.9% | 6.9% |
当期純利益 | 167 | 121 | 81 | 440 | 621 |
成長率 | ー | -27.5% | -33.1% | +443.2% | +41.1% |
EPS | 8.4 | 6.1 | 4.1 | 22.0 | 31.0 |
BPS | 22.8 | 28.9 | 33.0 | 57.7 | 87.7 |
※2020年6月期から決算期を変更。
売上高は急速に成長しています。
売上高CAGR(年平均成長率)は44.2%だワン!
2020年に落ち込んだように見えますが、これは決算期の変更により6ヶ月決算であったためです。
また利益も着実に積み重ねており、BPSも向上しています。
想定価格で計算したPERは50.4倍、PBRは4.2倍と業種平均と大きく乖離はありません。
割高感は見られないね!
ブリーチの事業内容
ブリーチは「世界を照らす。」という経営理念を掲げ、マーケティング力により「まだ光が照らされていない商品やサービス」に光を照らすことを目指しています。
同社の最大の特徴はレベニューシェア型(新規ユーザーの獲得など実際に実現したマーケティング効果に応じた報酬体系)にてマーケティング支援を行っていることです。
これにより、顧客企業がユーザー獲得コストを確定させ事前に収益の見通しを立てやすくなるだけでなく、マーケティング効果を発揮するほど同社の売上が増えていくことから、同社は効果のある施策を次々に実施することができます。
レベニューシェア型の報酬体系はブリーチと顧客企業、双方にメリットがあるんだね!
同社はまず、マーケティング戦略を検討し戦略に基づいた広告を制作の上、同社負担にて広告を出稿していきます。
その後新規ユーザー獲得あたりの報酬単価から計算されるレベニューシェア額を顧客企業から受領するというのがサービスの流れになります。
また、レベニューシェア型の報酬体系により、予算が確保しにくい中小・中堅企業を含め企業規模を問わないマーケティングDX支援できるのが同社の強みです。
現在は化粧品、日用品、機能性表示食品等を中心にDX支援を行っていますが、潜在的なニーズを掘り起こし、EC化市場の効率化や幅広いジャンルへの国内消費市場の拡大を目指しています。
現在の同社の収益を大きく支えるのは、月次売上高10百万円以上の商材である「コア商材」です。
一連のバリューチェーンを強く太くしていくことで、再現性をもってコア商材を生み出し、売上高を引き上げることを今後の目標としています。
独自のビジネスモデルと豊富なマーケティング実績を活かした今後の業績拡大に期待だね!
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近の6月にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
リアルゲイト | 6/22 | C(1.0~1.3倍) | 2.12倍 |
オービーシステム | 6/21 | C(1.0~1.3倍) | 1.76倍 |
シーユーシー | 6/21 | C(1.0~1.3倍) | 2.30倍 |
Globee | 6/14 | C(1.0~1.3倍) | 2.32倍 |
ABEJA | 6/13 | A(1.5~1.7倍) | 3.21倍 |
日経平均がバブル後最高値をつける市場の中、6月初めのIPO5件の初値騰落率は平均で2.34倍と堅調に推移しています。
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資におすすめのネット証券3選
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2021年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
公式サイト:https://www.monex.co.jp/
IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/
主幹事になることが多いので、IPOの割当率が高い証券会社です。