2022年3月には8社が新規上場予定となっています。
今回は、3月11日に東証2部に上場予定のセレコーポレーション(5078)をご紹介。
株式会社セレコーポレーションは1993年に設立された、アパート経営の設計からアフターサービスまでを行っている企業です。
想定時価総額は約72.7億円で、東証2部に上場します。
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IPO概要・初値予想
まず、セレコーポレーションの初値予想、およびIPO概要について以下の4つを解説していきます。
- IPO評価・初値予想
- 取り扱い証券
- 日程・価格
- 株主構成
同社を購入検討している方は、ご確認ください。
IPO評価・初値予想
IPO評価:C(予想レンジ1.0~1.3倍)
オファリングレシオが14.2%で低いのは高評価です。
しかし、業績をみると、売上・利益ともに頭打ちのように伺えます。
また、不人気の東証2部への上場とAIやSaaSなどの成長産業ではなく、建設セクターという点には少し懸念が残ります。
これらの点から、IPO評価:C、予想初値レンジ:1.0~1.3倍と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
取り扱い証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は以下の通りです。
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日程・価格
IPOの日程は以下のようになっています。
抽選申込期間 | 2月24日(木)~3月2日(水) |
当選発表日 | 3月3日(木) |
購入申込期間 | 3月4日(金)~3月9日(水) |
上場日 | 3月11日(金) |
続いて、価格は以下のようになります。
仮条件 | 1,800円-1,900円 |
公募価格 | 1,900円 |
初値 | 1,820円 |
大株主
株主の状況は以下のようになっています。
株主名 | 比率 |
(株)ジェイコーポレーション | 62.12% |
(株)マキテック | 12.39% |
神農 雅嗣(社長) | 11.83% |
セレコーポレーション社員持株会 | 4.54% |
阪和興業(株) | 1.55% |
貝本 千世子 | 1.24% |
貝本 富哉 | 1.24% |
貝本 貴哉 | 1.24% |
SMBCベンチャーキャピタル(株) | 0.74% |
山口 貴載 | 0.62% |
企業概要
事業内容
同社は、『子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ』をミッションに掲げ、アパート経営の専門店として企画から完成後のフォローまで一貫してサービスを提供しています。
同社は①賃貸住宅事業、②賃貸開発事業、③賃貸経営事業の3事業を1都3県で展開しています。
以下で、それぞれについて説明します。
① 賃貸住宅事業
同事業では、賃貸不動産オーナーに、コンサルティングとソリューションサービスを提供しています。
コンサルティングでは、土地を保有するオーナーの抱える様々な課題や人生の課題に対する解決プランの提案を行っています。
例えば、子供の養育資金や老後の不安解消に向け土地の有効活用を提言しています。
アパート経営を人生設計における課題解決の手段と位置付けているんだね!
ソリューションサービスでは、アパートの企画から設計、施工管理まで行っています。
一級建築事務所として、「セレZ」という独自の構法で設計・施工を実施しており、高い耐久性と空間的な広さを重視してサービスを提供しています。
この構法は、国土交通大臣から認定を受けているんだよ!
また、同事業の強みとして、徹底した品質管理も挙げられます。
- 国土交通大臣より認証を受けた自社工場での製造
- 各工程での施工マニュアル運用で現場ごとの品質の差を撤廃
- 外部の建築品質検査専門会社からの第三者検査の実施
顧客から高い評価を得ている証拠だね!
② 賃貸開発事業
同事業では、富裕層向けに資産性の高いアパートを提供しています。
投資利回りを重視した物件ではなく、駅近など地下の下落しづらい物件の組成及び販売に特化しています。
具体的には、駅からの立地に加え、整形地・角地など見栄えの良さや富裕層のニーズを汲み取った広い土地を自社で仕入れ、同社の強みである赤煉瓦調の外観と立体的な空間設計で付加価値の高いアパートを建築・販売しています。
相続対策だけでなく、次世代への資産承継に貢献しているんだね!
③ 賃貸経営事業
同事業では、自社及び他社のアパートの管理受託などのストック型ビジネスを展開しています。
物件管理を通じて、資産価値を維持するためのリフォーム工事なども実施しており、賃貸住宅事業とのシナジー効果も生まれています。
決算情報
続いて、同社の業績を見てみます。
新型コロナウイルス流行により、引越し需要減や仲介会社の対面営業の縮小が発生、入居機会が減少してしまい、一時的に売上減少となりました。
しかし、同社の事業モデルに与えた影響は限定的で、業績はコロナ前の水準まで回復してきています。
ただ、コロナ前の水準を見ても、売上・利益ともに頭打ち気味になっており、先行きに不透明感があることは拭えません。
そうした中期待がかかるのは、昨年末に撤退した中国事業からの転換です。
撤退に伴う特別利益を除くと、PERは約10倍と割安感があり、配当利回りも高水準になります。
利益剰余金の増加等により、総資産額、及び純資産額は増加しました。
自己資本比率は60.8%であり、安定した財務基盤を形成できていると言えます。
今後は中国事業からの撤退で得た利益の使い方に加え、IoT活用や消費エネルギーを低減したスマートアパートの販売が重要になってくるのではないでしょうか。
経営陣
同社の役員は11名おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。
神農 雅嗣 代表取締役社長
1967年4月 京都府中小企業者協会 入社
1993年8月 デトム販売株式会社(現同社)代表取締役就任
2003年12月 同社代表取締役就任
2006年9月 (株)デ・リード&セレホールディングス設立代表取締役就任
2007年10月 同社代表取締役辞任 同社取締役
2008年12月 同社代表取締役社長執行役員(現任)
2013年12月 株式会社セレレントパートナーズ代表取締役(現任)
2020年1月 蘭珂(上海)商務諮詢有限公司董事長
山口 貴載 取締役常務執行役員 管理本部長
1987年4月 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 入社
1995年6月 ニツセキハウス工業株式会社 入社
2002年12月 同社 入社
2005年12月 同社執行役員、経営企画部長
2007年9月 賽力(中国)有限公司董事
2008年12月 同社取締役執行役員 管理本部長
2016年5月 同社取締役常務執行役員 管理本部長 (現任)
2020年1月 蘭珂(上海)商務諮詢有限公司董事
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は以下のページもご覧下さい。
※本記事は2022年2月21日時点の情報を元に作成されています。
※本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他紹介企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の商品や手法を推奨するものではありません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。