VFHとは？構成銘柄や株価をグラフとチャートを用いながら徹底解説！

このようなお悩みを解決します。

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この記事の結論

• VFHは、米国の金融セクター382銘柄で構成されたETF
• 景気が強く金利が低い回復期に買われやすい
• 長期投資向きなETFではないので、注意しよう！

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VFHはアメリカの資産運用会社であるバンガード社が提供するETFで、「銀行や証券会社、保険、不動産などに従事する企業」を投資対象とするETFです。

VFHの株価は過去のチャートを見る限り大きな下落を複数回経験していますが、今後の投資対象としておすすめなのでしょうか？

この記事では、VFHに投資するうえで知っておきたい特徴や株価推移、構成銘柄や配当利回りなどについて余すことなく解説します。

VFHとは【基礎】

VFHは、 セクターETFの中でも「MSCI US インベスタブル・マーケット・ファイナンシャル・インデックス」 に連動するように運用されるインデックス型のETFです。

要するに、「米国株の中でも金融セクター382銘柄に投資しているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。

VFHの基本情報は以下の通りです。

	VFHの基本情報
名称	バンガード・米国金融セクターETF
運用会社	Vanguard
市場	NYSE ARCA
ベンチマーク	MSCI USA Financial IMI 25/50 TR USD
経費率	0.1％
直近配当利回り	2.01%
基準価額	78.24 USD
純資産額	約105億 USD
取扱証券会社	IG証券、SBI証券、楽天証券など

VFHを運用しているのは、大手資産運用会社の「バンガード」社です。

VFHのほかにも、VDC（バンガード・米国生活必需品セクターETF）やVAW（バンガード・米国素材セクターETF）などのETFを展開しています。

現在のVFHの価格は約78ドルであり、米国株は1単位から購入できるため、約10,000円あればVFHに投資できます。（為替レートは135円を想定）

セクターETFとは？

ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語では上場投資信託と言います。

ETF自体が数多くの銘柄（企業）を含んでいるため、1つのETFに投資すれば複数の銘柄に投資した場合と同じ分散効果が得られます。

セクターETFとは、「セクター」と呼ばれる特定の業種に資金を集中したETFのことです。

それぞれのセクターに指数があるため、その指数をベンチマークとして連動するような運用成果を目指しているものが多いです。

VFHの配当利回り

VFHは四半期に一度、配当を出しています。

VFHの直近配当利回りは2.01％で、支払い日になると自動で指定口座へ振り込んでくれます。

過去には3％近くの配当利回りで推移していたこともありました。

ETFで配当金を狙った投資をしてみたい方は、「米国高配当ETFのおすすめは？人気3種類を比較！」の記事を参考にしてください。

VFHの構成銘柄【グラフ】

VFHは米国金融セクターの銘柄で構成されているETFで、各業種の割合は以下の通りです。

半分以上を銀行で占めているのがわかりますね。

次に、VFHの組み入れ銘柄のうち上位10社をご紹介します。

ティッカー	企業名	組入比率
BRK.B	バークシャー・ハサウェイ	8.57%
JPM	JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー	8.20％
BAC	バンク・オブ・アメリカ	5.68％
WFC	ウェルズ・ファーゴ	3.67％
SPGI	S&Pグローバル	2.60％
MS	モルガン・スタンレー	2.42％
GS	ゴールドマン・サックス・グループ	2.32％
AXP	アメリカン・エキスプレス	2.29％
C	シティグループ	2.23％
BLK	ブラックロック	2.14％

聞いたこともある銘柄もいくつかあるのではないでしょうか？

また、382銘柄に投資しているものの、主要銘柄は時価総額の大きい企業が独占しています。

上位3銘柄

以下では、そんな組入れ上位3銘柄を簡単に見ていきます。

バークシャー・ハサウェイ

バークシャー・ハサウェイは、様々な事業を営む企業を傘下に収め分散化された事業ポートフォリオを構築している持株会社です。

VFHではトップの組み入れ比率ですが、他の企業と違い無配当となっています。

2022年5月には、長年投資し続けてきたウェルズ・ファーゴを売却し、シティグループの株式を約30億ドル取得したと報じられています。

同社はここ数年、金融株への投資を見直しており、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスは手放したものの、バンク・オブ・アメリカなどは引き続き保有しています。

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーは、4兆ドル近い資産を有する世界有数のグローバル総合金融サービス企業です。

VFHの約8％を占めており、配当利回りは3.4％と高配当となっています。

最近では、同社の住宅ローン事業での大幅なレイオフをすると発表がありました。

FRBによる政策金利の引き上げで、1987年以来の大幅な住宅ローン金利上昇が起こっていることが背景にあるようです。

バンク・オブ・アメリカ

バンク・オブ・アメリカは、世界有数の銀行持株会社・金融持株会社です。

名前とは裏腹に、世界35ヵ国で8つの事業部門を通じてサービスを提供しています。

同社は多様性を非常に重視する社風があり、人種・性別・性的指向・年齢・障害の有無をを問わない経営を目指しています。

実際に、在日代表は女性が務めており、新卒採用においても女性比率を引き上げるなど多様性に力を入れていることがわかります。

VFHの株価推移【チャート】

次に、VFHの価格推移を見てみましょう。

2007年～2008年にかけてリーマンショックの影響で大きく値下がりしましたが、そこからは右肩上がりで上昇しています。

続いて、米国経済や株価の見通しについて見ていきましょう。

米国経済や株価の見通し【予想】

2022年、年初より米国ではインフレが深刻化し、FRB（連邦準備理事会）は急ペースで利上げを行っています。

また、世界ではインフレと景気後退が同時に進行するスタグフレーションが現実化しつつあり、2022年は世界的に株価が上がりにくい展開が続くでしょう。

投資するかはそれぞれの判断となりますが、VFHがさらに上昇を続けると考えるならば、買い時かもしれません。

逆に値下がりすると思うのであれば、IG証券のCFD取引を活用して、売りポジションから入って利益を狙うこともできます。

VFHに投資するメリット・デメリット【注意点】

VFHに投資するのであれば、知っておきたい特徴がいくつかあります。

以下で詳しく解説します。

長期投資向きではない

一般的に銀行・金融株は長期金利上昇の恩恵を受けると言われていますが、今回の利上げではその傾向がみられません。

例えば、下の画像は米国10年債利回りとVFHを比べたものです。

2022年初以来、国債の利回りは上昇し続けていますが、VFHは下落しています。

ここで、SPY（SPDR S&P 500 ETF）と値動きやリターンなどを比較してみましょう。

インデックス投資先として人気のS&P500に投資できるETF「SPY」とVFHを比較しました。

2005年に100ドルをSPYとVFHに投資して、分配金は再投資する設定にしています。

Portfolio	Final Balance	CAGR	Stdev	Best Year	Worst Year
SPY	＄439	8.82%	14.82%	32.31%	-36.81%
VFH	＄208	4.27%	21.15%	35.19%	-48.91%

リスクや最悪な年の下落率は、SPYの方が優れています。

年平均リターンもSPYの方が高いですが、一番良い年の上昇率はVFHの方が高くなっています。

Portfolio	Max. Drawdown	Sharpe Ratio	Sortino Ratio	Market Correlation
SPY	-50.80%	0.57	0.83	1.00
VFH	-74.04%	0.25	0.34	0.88

リーマンショックを経て、VFHは高値から75％近くの下落を経験しています。

また、ソルティーノ・レシオもかなり低く、下落耐性が比較的小さいことがわかります。

加えて、VFHはSPYに比べ、バリュー株の比率が高くなっています。

そのため、グロース株のリスクをヘッジする目的で保有するのも選択肢の一つになります。

しかし、分配金が高く受け取るたびに税金を支払う必要があるため、効率的な資産形成には向いていません。

より高いリターンを上げたい方は、VGTなどのハイテクグロース株に投資できるETFもおすすめです！

続いて、他のセクターETFと1年・5年リターンを比較してみましょう。

セクター	ティッカー	1年平均リターン	5年平均リターン▲
情報技術	VGT	-17.51%	19.51%
ヘルスケア	VHT	-3.53%	11.43％
一般消費財	VCR	-26.80%	11.32%
S&P500	VOO	-10.61%	11.28%
公共事業	VPU	13.01%	9.23%
生活必需品	VDC	3.89%	8.30%
素材	VAW	-9.76%	7.63%
資本財	VIS	-15.73%	6.60%
金融	VFH	-12.95%	6.59%
エネルギー	VDE	36.64%	6.30%
不動産	VNQ	-8.09%	5.69%
通信サービス	VOX	-34.06%	1.99%

ここ１年間でVFHのリターンはマイナスとなっていますが、他セクターと比較するとさらに悪いパフォーマンスのセクターもあります。

５年間という長期で比較してみても、ここ最近の下落が影響しているようで平均以下のパフォーマンスにとどまっています。

次に、セクターローテーションにおける金融セクターの立ち位置を確認しましょう。

金融セクターは、景気が強く金利が低い回復期に買われやすいことが図からわかります。

米国市場においてS&P500は年初より20%近く下落、NASDAQでは30％近く下落しています。

最近では、原油高の影響でVDE（バンガード・米国エネルギーセクターETF）が暴騰し、後退期に入ったとの見方も増えてきています。

分散投資ができる

VFHひとつに投資するだけで、382銘柄に投資できるのが大きなメリットです。

投資をする上で大事なことは、分散投資を行い、リスクを最小限に抑えることです。

ただ、分散されているとはいっても、同一セクター内で分散がされているという点には注意が必要です。

VFHは構成割合上位10社が全体の40.12%を占めているため、いくら分散されていても上位企業の値動きに翻弄されるでしょう。

そのため、さらに分散投資したい方は金融セクターと相関関係の低いセクターにも投資をするなど、工夫も必要です。

少額投資はできない

VFHの現在の価格は約78ドルなので、日本円だと約10,000円が必要です。

米国株は1株単位で投資できるのが魅力ですが、投資初心者や学生の方にとっていきなり10,000円を投資するのは勇気が要りますよね。

そのため、少額投資をしたい方は投資信託を利用するのがおすすめです。

米国株に投資できるものとして、S&P500に投資できる投資信託であるeMAXIS Slim S&P500への投資から始めるのが良いでしょう。

投資信託であれば100円から投資でき、配当金を受け取らずそのまま再投資することもできるので、複利効果も得られます。

ただその分、ETFよりも手数料が高くなるため、注意が必要です。

VFHに投資する方法

VFHに投資する方法には「現物取引をする」と「CFD取引をする」の2種類あります。

CFD（Contract For Difference）取引とは、株式、商品、経済指数、先物など、あらゆる金融商品を差金決済で行う取引のことです。

現物取引のように、現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。

以下では、VFHに投資するためにおすすめな証券会社をご紹介します。

SBI証券【10銘柄の買付手数料無料】

SBI証券はネット証券国内株式個人取引シェアNo.1を誇る人気のネット証券です。

2022年3月14日時点で5,135件もの米国株式を取り扱っており、大型銘柄からIPO銘柄、中小型銘柄などバリエーションも豊富です。

VFH以外の米国ETFのラインナップも充実しているので、あなたが欲しい銘柄がきっと見つかりますよ。

また、米国株を毎月好きな日に自動買い付けできる「米国株式・ETF定期買付サービス」も利用できます。

時間がなくて定期的に買い付けるのを忘れそうという人も、はじめに「設定株数」または「設定金額以内の単元株」を設定するだけで手軽に米国株へ投資できますよ。

「SBI ETF セレクション」というプログラムもあり、中長期の資産形成に適した米国ETF10銘柄の買付手数料が無料、専用ページでの投資情報も豊富に用意されています。

SBI証券のETF稼働口座・積立利用口座の大きな上昇からも、投資家からの人気が見て取れますね。

楽天証券【15銘柄の買付手数料無料】

楽天カードとの相性やキャンペーンの豊富さなどが人気の楽天証券。

「2022年オリコン顧客満足度 ネット証券ランキング」で2年連続1位になるなど、勢いがある証券会社です。

楽天グループの証券会社ということで、楽天ポイントを使ったり貯めたりしてオトクに投資を始められるのが嬉しいですね。

取り扱い米国株は4,760銘柄と、充実した品揃えを展開しています。

特定口座やNISA口座にも対応しているため、気軽に米国株投資に挑戦することが出来ます。

また、楽天証券でもアメリカ株積立が利用でき、ETFも積立購入が可能です。

楽天ポイントを使って買い付け設定もできるので自己資金を抑えることができ、より気軽に投資を始めることができます。

楽天証券ではSBI証券よりも多い、米国ETF15銘柄の買付手数料が無料となっているので、以下の15銘柄に投資したい人は口座開設しておきましょう。

IG証券

45年以上の歴史を持ち、世界中で約31万人以上が利用する大手証券会社のIG証券。

IG証券ではVFHを始め、17,000以上の銘柄のCFD取引を行えます。

CFD取引では現物を実際に保有せずに取引できるため、 下落相場でも利益を出せる売り注文からの取引ができます。

学習コンテンツ「IGアカデミー」や、ニュース分析レポートなども揃っているため、CFD初心者からプロまで満足できるでしょう。

【まとめ】VFHとは

VFHについて、株価推移や構成銘柄、配当利回りなど解説してきました。

最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つ振り返ってみましょう。

VFHは米国株ETFなので、今後もアメリカ経済が成長していくと考えている人は、VFHに長期目線で投資するのも選択肢の一つです。

ただ、投資の世界では何が起こるか分からないため、VFHが大きく値下がりする可能性も大いにあります。

そのため、値下がり局面でも利益を狙える「CFD取引」ができるIG証券での口座開設がおススメです。

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