VAWとは？構成銘柄や株価をグラフとチャートを用いて分かりやすく解説！

このようなお悩みを解決します。

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この記事の結論

• VAWは、米国の素材セクター115銘柄で構成されたETF
• 景気が強く金利が高い好況期に買われやすい
• インフレによって恩恵を受けるセクターなので、経済動向に注目しよう！

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VAWはアメリカの資産運用会社であるバンガード社が提供するETFで、「化学、建設資材、ガラス、紙など、幅広いコモディティ関連の製造業の企業」を投資対象とするETFです。

VAWの株価は過去のチャートを見る限り右肩上がりに推移していますが、今後の投資対象としておすすめなのでしょうか？

この記事では、VAWに投資するうえで知っておきたい特徴や株価推移、構成銘柄や配当利回りなどについて余すことなく解説します。

また、VAWに投資するには証券会社の口座開設が必要になりますが、CFD取引が人気の「IG証券」がおすすめです。

CFDでは売りからの注文に対応しているため、下落相場でも利益を狙えます。

VAWとは【基礎】

VAWは、 セクターETFの中でも「MSCI US インベスタブル・マーケット・マテリアル・インデックス」 に連動するように運用されるインデックス型のETFです。

要するに、「米国株の中でも素材セクター115銘柄に投資しているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。

VAWの基本情報は以下の通りです。

項目	VAWの基本情報
名称	バンガード・米国素材セクターETF
運用会社	Vanguard
市場	NYSE ARCA
ベンチマーク	MSCI US Investable Market Materials Index
経費率	0.1％
直近配当利回り	1.56%
基準価額	166.09USD
純資産額	約51億USD
取扱証券会社	IG証券、SBI証券、楽天証券など

VAWを運用しているのは、大手資産運用会社の「バンガード」社です。

VAWのほかにも、VDE（バンガード・米国エネルギーセクターETF）やVGT（バンガード・米国情報技術セクターETF）などのETFを展開しています。

現在のVAWの価格は約187ドルであり、米国株は1単位から購入できるため、約24,000円あればVAWに投資できます。

セクターETFとは？

ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語では上場投資信託と言います。

ETF自体が数多くの銘柄（企業）を含んでいるため、1つのETFに投資すれば複数の銘柄に投資した場合と同じ分散効果が得られます。

セクターETFとは、「セクター」と呼ばれる特定の業種に資金を集中したETFのことです。

それぞれのセクターに指数があるため、その指数をベンチマークとして連動するような運用成果を目指しているものが多いです。

VAWの配当利回り

VAWは四半期に一度、配当を出しています。

VAWの直近配当利回りは2.37％で、支払い日になると自動で指定口座へ振り込んでくれます。

過去には2％近くの配当利回りで推移していたこともありましたが、高配当ETFというほどではありません。

ETFで配当金を狙った投資をしてみたい方は、「米国高配当ETFのおすすめは？人気3種類を比較！」の記事を参考にしてください。

VAWの構成銘柄【グラフ】

VAWは米国素材セクターの銘柄で構成されているETFで、各業種の割合は以下の通りです。

化学製品関連がトータルで約半分を占めていますね。

次に、VAWの組み入れ銘柄のうち上位10社をご紹介します。

ティッカー	企業名	組入比率
LIN	リンデ	13.32%
SHW	シャーウィン・ウィリアムズ	5.15％
APD	エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ	4.74％
FCX	フリーポート・マクモラン	3.95％
ECL	エコラボ	3.67％
CTVA	コルテバ	3.60％
DOW	ダウ	3.37％
NUE	ニューコア	3.15％
NEM	ニューモント	3.11％
IFF	インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス	2.72％

上位銘柄とはいえ、聞いたことない銘柄がほとんどですね。

また、115銘柄に投資しているものの、主要銘柄は時価総額の大きい企業が独占しています。

上位3銘柄

以下では、組み入れ上位3銘柄を簡単に説明していきます。

リンデ

リンデは、世界100か国以上で事業を展開する世界最大の産業用ガス供給会社です。

株価は右肩上がりで上昇しており、VAW組み入れ比率はダントツの約13％となっています。

同社は、2021年12月期において売上高300億ドル・営業利益50億ドルと過去最高を記録しました。

また、SDGsに則った取り組みにも力を入れており、様々な実績があります。

シャーウィン・ウィリアムズ

シャーウィン・ウィリアムズは、米国の大手建築塗料メーカーです。

1866年に設立され、現在では約120か国で4770以上の店舗を展開しています。

同社も2021年12月期において過去最高売上高を達成したものの、営業利益・当期純利益が前期比ではマイナスとなっています。

しかし、2022年第1四半期では利益と売上高が市場予想を上回り、株価は10％近く上昇しました。

フリーポート・マクモラン

フリーポート・マクモランは、銅、金、モリブデンなどにおいて世界最大級の生産量を誇る国際的な鉱山会社です。

最大消費地である中国で大規模なロックダウンが続いており、その影響で銅の需要が落ち込むのではないかと警戒されたため、直近で株価は大きく下落しています。

しかし、世界的な脱炭素化の動きは銅の需要に追い風となっています。

VAWの株価推移【チャート】

ここで、VAWの価格推移を見てみましょう。

チャートを見ると、コロナショックで大幅に下落した後、コロナ前の水準を上回る上昇をしています。

1年ほど前からはレンジ相場を形成し、上がったり下がったりを繰り返しているようです。

続いて、米国経済や株価の見通しについて見ていきましょう。

米国経済や株価の見通し【予想】

2022年初より米国ではインフレが深刻化し、FOMC（連邦公開市場委員会）では毎月大幅な利上げを行っています。

また、世界ではインフレと景気後退が同時に進行するスタグフレーションが現実化しつつあり、2022年は世界的に株価が上がりにくい展開が続くでしょう。

ここで、コロナショック以降のCRB指数、米国株式市場のS&P500指数に連動するETFであるVOO（バンガード・S&P500 ETF）を、VAWと比較したグラフを見てみましょう。

素材セクターは金や鉄などのコモディティ関連企業で構成されるため、インフレによって恩恵を受けるセクターとなっています。

コロナショックの底から2021年末まで、VAWとCRB指数は相関の高い値動きをしていることがチャートからも確認できます。

また、インフレや金融緩和による株高もあって、VAWは現在のVOOに比べ倍近いパフォーマンスを上げています。

ロシアによるウクライナ侵攻もあって、2022年からはインフレが深刻化しCRB指数は一層上昇しました。

そこで、FRB（連邦準備理事会）がインフレを抑えるためテーパリングや複数回の利上げをした結果、VAWはこれまでの勢いを失いました。

しかし、インフレによる恩恵もあるため、VOOよりも下落幅は小さくなっています。

投資するかはそれぞれの判断となりますが、VAWがさらに上昇を続けると考えるならば、買い時かもしれません。

逆に値下がりすると思うのであれば、IG証券のCFD取引を活用して、売りポジションから入って利益を狙うこともできます。

VAWに投資するメリット・デメリット【注意点】

VAWに投資するのであれば、知っておきたい特徴がいくつかあります。

以下で詳しく解説します。

インフレ対策になる金融商品

前述したように、VAWはインフレによって恩恵を受けるETFとなっています。

インフレを通して通貨の価値は下落していくので、アンチインフレの投資先として良いETFかもしれません。

しかし、長期目線で見ると株価は右肩上がりで推移しているものの、VAWは相対的に優れたパフォーマンスを上げているとは言えません。

再度、VOO（バンガード・S&P500 ETF）と比較してみましょう。

過去10年以上のチャート推移を見てみると、VAWのリターンはVOOを大幅に下回っています。

ここで、他のセクターETFと1年・5年リターンを比較してみましょう。

また、各セクターETFと比べてみても高いリターンを残しています。

セクター	ティッカー	5年平均リターン
情報技術	VGT	21.55%
一般消費財	VCR	14.74%
S&P500	VOO	12.78%
ヘルスケア	VHT	12.17%
素材	VAW	8.81%
金融	VFH	7.79%
資本財	VIS	8.70%
生活必需品	VDC	8.88%
公共事業	VPU	9.88%
不動産	VNQ	7.19%
通信サービス	VOX	2.32%
エネルギー	VDE	7.94%

他セクターETFと比べると、1年・5年平均リターンは共に上位に位置しています。

次に、セクターローテーションにおける素材セクターの立ち位置を確認しましょう。

素材セクターは、景気が強く金利が高い好況期に上がりやすいことが図からわかります。

最近では、原油高の影響でVDE（バンガード・米国エネルギーセクターETF）が暴騰したり、年初より20%近い米国市場の下落があったりと、後退期に入ったとの見方も増えてきています。

分散投資ができる

VAWひとつに投資するだけで、115銘柄に投資できるのが大きなメリットです。

投資をする上で大事なことは、分散投資を行い、リスクを最小限に抑えることです。

ただ、分散されているとはいっても、同一セクター内で分散がされているという点には注意が必要です。

VAWは構成割合上位10社が全体の48.4%を占めているため、いくら分散されていても上位企業の値動きに翻弄されるでしょう。

そのため、さらに分散投資したい方は素材セクターと相関関係の低いセクターにも投資をするなど、工夫も必要です。

少額投資はできない

VAWの現在の価格は約187ドルなので、日本円だと約24,000円が必要です。

米国株は1株単位で投資できるのが魅力ですが、投資初心者や学生の方にとっていきなり24,000円を投資するのは勇気が要りますよね。

そのため、少額投資をしたい方は投資信託を利用するのがおすすめです。

米国株に投資できるものとして、 VTI（バンガード・トータル・ストック・マーケットETF） の投資信託である楽天VTIへの投資から始めるのが良いでしょう。

投資信託であれば100円から投資でき、配当金を受け取らずそのまま再投資することもできるので、複利効果も得られます。

ただその分、ETFよりも手数料が高くなるため、注意が必要です。

VAWに投資する方法

VAWに投資する方法には「現物取引をする」と「CFD取引をする」の2種類あります。

CFD（Contract For Difference）取引とは、株式、商品、経済指数、先物など、あらゆる金融商品を差金決済で行う取引のことです。

現物取引のように、現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。

以下では、VAWに投資するためにおすすめな証券会社をご紹介します。

SBI証券【10銘柄の買付手数料無料】

SBI証券はネット証券国内株式個人取引シェアNo.1を誇る人気のネット証券です。

2022年3月14日時点で5,135件もの米国株式を取り扱っており、大型銘柄からIPO銘柄、中小型銘柄などバリエーションも豊富です。

VAW以外の米国ETFのラインナップも充実しているので、あなたが欲しい銘柄がきっと見つかりますよ。

また、米国株を毎月好きな日に自動買い付けできる「米国株式・ETF定期買付サービス」も利用できます。

時間がなくて定期的に買い付けるのを忘れそうという人も、はじめに「設定株数」または「設定金額以内の単元株」を設定するだけで手軽に米国株へ投資できますよ。

「SBI ETF セレクション」というプログラムもあり、中長期の資産形成に適した米国ETF10銘柄の買付手数料が無料、専用ページでの投資情報も豊富に用意されています。

ちなみに買付手数料が無料なのは以下の10銘柄となります。

ティッカー	銘柄
VT	バンガード トータル ワールド ストック ETF
VTI	バンガード トータルストックマーケット ETF
VOO	バンガード S&P 500 ETF
EPI	ウィズダムツリー インド株収益ファンド
QQQ	インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1 ETF
SPYD	SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF
AGG	i シェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF
VGT	バンガード 米国情報技術セクター ETF
GLDM	SPDR ゴールド ミニシェアーズ トラスト
IYR	i シェアーズ 米国不動産 ETF

SBI証券のETF稼働口座・積立利用口座の大きな上昇からも、投資家からの人気が見て取れますね。

楽天証券【15銘柄の買付手数料無料】

楽天カードとの相性やキャンペーンの豊富さなどが人気の楽天証券。

「2022年オリコン顧客満足度 ネット証券ランキング」で2年連続1位になるなど、勢いがある証券会社です。

楽天グループの証券会社ということで、楽天ポイントを使ったり貯めたりしてオトクに投資を始められるのが嬉しいですね。

取り扱い米国株は4,760銘柄と、充実した品揃えを展開しています。

特定口座やNISA口座にも対応しているため、気軽に米国株投資に挑戦することが出来ます。

また、楽天証券でもアメリカ株積立が利用でき、ETFも積立購入が可能です。

楽天ポイントを使って買い付け設定もできるので自己資金を抑えることができ、より気軽に投資を始めることができます。

楽天証券ではSBI証券よりも多い、米国ETF15銘柄の買付手数料が無料となっているので、以下の15銘柄に投資したい人は口座開設しておきましょう。

ティッカー	銘柄
QQQ	インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF
SPYD	SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF
VGT	バンガード 米国情報技術セクター ETF
EPI	ウィズダムツリー インド株収益ファンド
AGG	iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF
IYR	iシェアーズ 米国不動産 ETF
VT	バンガード®・トータル・ワールド・ストックETF
VOO	バンガード・S&P 500 ETF
VTI	バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
SPY	SPDR S&P 500 ETF
RWR	SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF
GLDM	SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
AIQ	グローバルX AIビッグデータ ETF
FINX	グローバルX フィンテックETF
GNOM	グローバルX ゲノム＆バイオテクノロジーETF

IG証券

45年以上の歴史を持ち、世界中で約31万人以上が利用する大手証券会社のIG証券。

IG証券ではVAWを始め、17,000以上の銘柄のCFD取引を行えます。

CFD取引では現物を実際に保有せずに取引できるため、 下落相場でも利益を出せる売り注文からの取引ができます。

学習コンテンツ「IGアカデミー」や、ニュース分析レポートなども揃っているため、CFD初心者からプロまで満足できるでしょう。

【まとめ】VAWとは

VAWについて、株価推移や構成銘柄、配当利回りなど解説してきました。

最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つ振り返ってみましょう。

VAWは米国株ETFなので、今後もアメリカ経済が成長していくと考えている人は、VAWに長期目線で投資するのも選択肢の一つです。

ただ、投資の世界では何が起こるか分からないため、VAWが大きく値下がりする可能性も大いにあります。

そのため、値下がり局面でも利益を狙える「CFD取引」ができるIG証券での口座開設がおススメです。

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