・信託報酬って何?
・投資信託は手数料が高いって本当なのかな…
このようなお悩みを解決します。
本記事の結論
- 信託報酬は投資信託の運用にかかる手数料
- インデックスファンドよりアクティブファンドのほうが信託報酬は高い
- 初心者はインデックスファンドでノーロード商品がおすすめ
投資信託でつみたて投資をしようと調べていると「信託報酬」という言葉に出合います。
しかし、「信託報酬」の意味・目安が分からないという方も多いでしょう。
本記事では信託報酬など投資信託の手数料について、目安や抑えるコツ、手数料の安い投資信託まで初心者向けに解説します。
投資信託の手数料を抑えることは資産形成において非常に大切なことです。
しっかりとポイントを押さえておきましょう。
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初心者の方は、信託報酬が安い投資信託が多くあるSBI証券での口座開設がおススメです。
投資信託の手数料は高い?【3種類】
投資信託とは、投資先の選別~入替まで全てを投資のプロに任せることが出来る商品です。
難しい運用はプロがしてくれるため、初心者でも始めやすい投資方法として人気があります。
知識や経験がなくても、プロみたいに運用できるんだね!
しかし本来、投資とは投資家が自分で投資先を調査して、投資判断をするものです。
本来投資家がすべきプロセスをすべてプロに任せることになるため、それなりの手数料は支払わなければいけません。
ただ、手数料は投資信託によって大きく異なる場合もあるので、なるべく適正水準の投資信託を選ぶことが大切です。
主な手数料としては以下の3つがあるので、それぞれ詳しく見ていきましょう!
- 販売手数料
- 信託報酬
- 信託財産留保額
適正水準の手数料を見分けられるようになろう!
販売手数料
販売手数料とは、その名の通り「販売にかかる手数料」のことです。
投資信託の販売会社に直接支払う手数料となり、投資信託を購入する度に販売手数料が発生します。
販売手数料は投資信託ごとにその上限が決められ、目論見書に記載されています。
その上限を超えなければ、販売会社で自由に手数料を設定できる仕組みなのです。
同じファンドでも販売会社が違うと手数料が変わってくるんだワン!
最近では販売手数料が無料の「ノーロード」と呼ばれるファンドも増えてきているので、初心者の方はノーロードの商品を選ぶようにしましょう。
信託報酬
信託報酬とは、投資信託を運用するための費用として支払う手数料のことで、「運用管理費用」とも呼ばれます。
投資信託では運用会社が自分の代わりに銘柄の選定や売買などをしてくれますが、それには当然人件費や調査費、システムの費用が発生します。
信託報酬は、それらの費用をまかなうためのものなのです。
信託報酬は運用・管理するための費用なので、投資信託を保有している期間はずっと発生する手数料になります。
そのため、投資信託を選ぶ際には信託報酬に注意するようにしましょう。
選び方などは後ほど解説します。
信託財産留保額
信託財産留保額とは、投資信託を解約する時に発生する手数料のことを言います。
これは、途中解約する人に対しての「ペナルティー」のような手数料でもあります。
ペナルティー!?
投資信託には一定の運用期間があり、途中解約するということは、換金のための売却費用が発生するということです。
その費用を、投資信託の利益から負担するのは、継続保有する人に対して公平とは言えないですよね。
そのため、換金費用を解約する投資家自身に負担してもらっているのです。
信託財産留保額は解約代金から差し引かれて支払うため、投資家が別途支払う必要はありません。
ただ、最近では信託財産留保額が無い投資信託が多いワン!
3種類の手数料【まとめ】
それぞれの手数料は、簡単にイメージすると次のようになります。
- 販売手数料:入会金(投資信託の入口で必要な手数料)
- 信託報酬:年会費(投資信託保有中にずっと必要な手数料)
- 信託財産留保額:解約金(投資信託の出口で必要な手数料)
販売手数料と信託財産留保額は入り口と出口でのみ必要な手数料ですが、信託報酬は保有中ずっと掛かってくる手数料です。
そのため、信託報酬に細心の注意を払って投資信託選びをする必要があります。
投資信託で大切な「信託報酬」の目安を見ていくワン!
信託報酬の目安は?【安心】
信託報酬ってどれくらい掛かるものなの?
あなたが投資したい商品の信託報酬額が適正かどうかを知るには、目安が必要ですよね。
そこで、簡単な目安を教えちゃいます!
以下は「つみたてNISA対象商品」の信託報酬から算出した目安です。
つみたてNISAは金融庁が選定した商品でもあるので、これを目安にすると良いでしょう。
- インデックスファンド:0.1~0.5%
- アクティブファンド:0.9~1.3%
適性な信託報酬はファンドごとに異なりますが、初心者の方であれば上記の範囲内の投資信託を選ぶのがおススメです。
信託報酬の確認方法
信託報酬ってどうやって確認するのかしら?
信託報酬額は投資信託の説明書(目論見書)や、証券会社の商品ページに記載されています。
%で表示されるため、「年率1.5%(内訳:運用会社0.6%、販売会社0.7%、信託銀行0.2%)」といった記載がされているのが一般的です。
この場合は、保有額に対して年間1.5%の信託報酬が掛かるということになります。
基準価額から差し引かれる
信託報酬は手数料と言っても投資家が直接支払うわけではありません。
毎営業日に通知される「基準価額」は、この信託報酬が差し引かれた後の金額で通知されます。
信託報酬は、投資信託の価格のことだワン!
信託報酬で利益が変わる?
例えば、次の場合の信託報酬を見てみましょう。
- 投資信託A:想定利回り年4.0%・信託報酬1%
- 投資信託B:想定利回り年4.0%・信託報酬0.5%
投資家が年間で得る利益は、利回りから信託報酬を差し引いた金額です。
そのためA=3.0%、B=3.5%が実際の投資家の利益となります。
この利回りで毎月1万円を投資し、10年間運用したとしましょう。
その場合、10年後には次のような結果になります。
- A=約139万7千円
- B=約143万4千円
信託報酬が0.5%異なるだけで、約3.7万円もの差が発生するのです。
日々の額は小さいけど、長期間投資する場合には大きな差になるんだワン!
信託報酬は安い方が良い?
じゃあ、安い信託報酬の投資信託に投資すればいいんだね!
これは、半分正解で半分不正解と言えるでしょう。
というのも信託報酬は、運用に掛かる費用が手数料として反映されているものです。
その費用は、投資信託の運用方法や投資対象などによって異なります。
例えば、インデックスファンドよりアクティブファンドの方が信託報酬は高い傾向があります。
これは、運用するための費用構造が大きく違うためです。
インデックスファンド
- 特定の株価数値などに連動するように運用
- 大きな変動が起きにくく、比較的安定している
- 銘柄の選定や入れ替えが機械的なため、コストを抑えやすい
アクティブファンド
- 運用会社が独自に投資方法を決めて、指数を上回る成果を目指し積極的に運用
- 変動が大きいこともあり、大きなリターンも狙える
- 専門家が企業を調査・銘柄を厳選、積極的な売買をするため、多くの費用が発生しやすい
じゃあ、インデックスファンドにしとけば良いのかな?
そうとは限りません。
インデックスファンドは手数料は安いですが、リーマンショックなど市場全体が値下がりする場面では勝ちようがありません。
しかし、アクティブファンドであれば市場環境に関わらず勝てる可能性もあります。
ただ、長期投資であれば一時的に下落しても問題ないので、インデックスファンドが最適と言われています。
また、同じインデックスファンドでも投資対象によって信託報酬は異なってきます。
例えば対象が日本株式であればコストは低いですが、新興国株式の場合は手間がかかり、コストも多く掛かる場合があります。
アクティブ・インデックスともに同じような投資対象の商品で手数料を比べてみて欲しいワン!
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投資信託の手数料を抑える方法【簡単】
できるだけ手数料は抑えたいな…
手数料を抑えるには、次のような方法があります。
- 販売手数料無料の商品を選ぶ
- 初心者はインデックスから始める
- 信託財産留保額なしの商品を選ぶ
販売手数料無料の商品を選ぶ
ノーロード(販売手数料無料)の商品を選べば、購入時の手数料はかかりません。
ただしノーロードの商品でも、その分信託報酬や信託財産留保額を高く設定している場合があるので注意しましょう。
つみたてNISA対象の商品は全てノーロードだワン!
初心者はインデックスから始める
初心者の方は、信託報酬の安いインデックスファンドがおすすめです。
ただ、日経平均やTOPIXに連動したインデックスファンドだとリスク分散がしにくいため、基本的には全世界型や米国S&P500連動型を選ぶようにしましょう。
また、投資金額も少額での毎月積立がおススメです。
毎月積立にすることでドルコスト平均法を実践でき、なるべくリスクを抑えた資産形成ができますよ。
つみたてNISAなら節税しながら効率よく投資できるから、初心者におすすめだワン!
信託財産留保額なしの商品を選ぶ
こちらも販売手数料と同じで、無料の商品を選ぶのがおススメです。
ただし、信託財産留保額がゼロでも販売手数料や信託報酬が高い商品は選ばないようにしましょう。
手数料を抑える方法は分かったけど、そんな投資信託あるの?
実は販売手数料・信託報酬・信託財産留保額がすべて0円の投資信託があります。
またそんな投資信託を扱っているネット証券会社は1社しかありません。
そんな画期的な投資信託は次で紹介するワン!
信託報酬の安い投資信託3選
信託報酬が安くて、おすすめの投資信託は?
以下では信託報酬が比較的安く、投資対象も分散できる人気の投資信託を3つご紹介します。
- 野村スリーゼロ先進国株式投信
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
- ニッセイ外国株式インデックスファンド
特に「 野村スリーゼロ先進国株式投信 」は販売手数料・信託報酬・信託財産留保額がすべて無料の投資信託です。
それぞれの特徴を解説していきます。
野村スリーゼロ先進国株式投信
業界大手の野村アセットマネジメントが運用する「野村スリーゼロ先進国株式投信」は、投資信託にかかる3つの手数料(販売手数料・信託報酬・信託財産留保額)がすべて0円という画期的な投資信託です。
ベンチマーク | MSCI KOKUSAI指数 |
信託報酬 | 0% |
販売手数料 | 0円 |
信託財産留保額 | 0円 |
MSCI KOKUSAI指数は先進国23カ国のうち日本を除く22カ国で構成されており、時価総額の大きい銘柄を中心に組み込まれています。
市場規模の大きい米国株が7割以上を占めています。
今までのトータルリターンは以下の通りです。
1か月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 設定来 | |
野村スリーゼロ先進国株式投信 | -7.0% | -3.6% | 3.6% | 26.2% | 79.5% |
カテゴリ平均 | -6.3% | -4.4% | 1.4% | 20.8% | – |
直近のリターンは金融引締めなどで株式市場全体の落ち込みの影響がありますが、カテゴリ平均に対して良いパフォーマンスを出せています。
やっぱり手数料が一切かからないのは魅力的だね!
投資信託の手数料の高さが投資家を悩ませますが、「野村スリーゼロ先進国株式投信」は手数料がまったくかかりません。
信託報酬は2030年12月31日まで0%だワン!
「野村スリーゼロ先進国株式投信」は野村證券とLINE証券のつみたてNISAでしか購入できません。
LINE証券は使い慣れたLINEアプリから投資を始められるため、投資初心者にもおすすめです。
またLINE証券のつみたてNISAでは、毎月1,000円から始めることができるので小額投資から始めたい人にもおすすめです。
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
ネット証券大手のSBI証券が運用する「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」は、手数料の低さが人気の投資信託です。
ベンチマーク | 米国S&P500 |
信託報酬 | 0.0938%(税込) |
販売手数料 | 0円 |
信託財産留保額 | 0円 |
同ファンドは、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500に連動する成果を目指す投資信託です。
アップルなど、アメリカの主要500社に分散投資しているのと同じ効果だワン!
信託報酬は年0.0938%と、SBI証券で取扱っている投資信託の中で最安手数料です。
また、今までのトータルリターンも良好です。
1か月 | 6ヶ月 | 1年 | 設定来 | |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 1.46% | 15.24% | 41.40% | 69.00% |
カテゴリ平均 | -0.63% | 9.62% | 33.31% | – |
ただ、過去の実績は未来の成果を保証するわけではないワン!
SBI・V・S&P500インデックス・ファンドはつみたてNISAにも対応しているので、長期投資するならつみたてNISAで投資するのがおすすめです。
あわせて読みたい:SBI・バンガード・S&P500インデックスファンドはつみたてNISAにおすすめ?
\このファンドに投資するなら/
ニッセイ外国株式インデックスファンド
ニッセイアセットマネジメントが運用する「ニッセイ外国株式インデックスファンド」では、低コストで日本を除く主要先進国の株式に投資することが出来ます。
ベンチマーク | MSCI KOKUSAI(コクサイ) |
信託報酬 | 0.1023% |
販売手数料 | 0円 |
信託財産留保額 | 0円 |
MSCI KOKUSAI(コクサイ)とは、日本を除く先進国22か国に上場する大・中型株を対象とした指数です。
約1,300銘柄が組み入れられていて、アップルやマイクロソフト・アマゾンなどの米国株式が上位10銘柄を占めいます。
トータルリターンは以下の通りで、長期にわたって安定したパフォーマンスを出せていますね。
1か月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | -0.41% | 11.13% | 36.68% | 18.68% | 15.91% | 155.60% |
カテゴリ平均 | -1.59% | 6.62% | 30.09% | 14.92% | 12.56% | – |
こちらも100円から積立でき、つみたてNISAにも対応しています。
【まとめ】投資信託の手数料を抑えよう
僕も手数料に注意して投資信託にチャレンジしてみるよ!
最後に、本記事の重要な点を3つ復習しましょう。
- 信託報酬は投資信託の運用にかかる手数料
- インデックスファンドよりアクティブファンドのほうが信託報酬は高い
- 初心者はインデックスファンドでノーロード商品がおすすめ
信託報酬は投資信託の収益に関わる重要な手数料です。
まずは目安を理解して、適切な手数料の投資信託を選ぶことから始めましょう。
投資初心者の方は、手数料の安い商品が多くあるSBI証券や楽天証券での口座開設がおすすめですよ。
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初心者の方は、大人気のSBI・V・S&P500インデックス・ファンドがあるSBI証券をチェック!