『いろはにマネーのファンド情報』では、ファンド(投資信託)の特徴や過去のリターン、評価などを独自目線でご紹介します。
本記事では、「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」の評価や利回りについて分かりやすく解説します。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドをひとことで言うと
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは全米の大型株から中小型株まで幅広く投資するインデックスファンドです。
ベンチマークはCRSP USトータル・マーケット・インデックスで、アメリカの大型株・中小型株 約4,000銘柄に投資します。
これだけで米国株式市場の時価総額の約99%をカバーできることになります。
愛称は「SBI・V・全米株式」だよ!
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SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの基本情報
それでは、SBI・V・全米株式の基本情報を確認していきましょう。
項目 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド |
---|---|
設定日 | 2021/06/29 |
償還日 | 無期限 |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
買付単位 | 金額:100円以上1円単位 口数:1万口以上1万口単位 積立:100円以上1円単位 |
売却単位 | 金額:100円以上1円単位 口数:100口以上1口単位 |
買付手数料 | なし |
信託報酬 | 0.0938% |
分配金利回り | ー |
純資産額 | 2463.58億円 |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を通じてCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。
運用方針
3つほどしかない全米株式のインデックスファンドのひとつです。
組入銘柄TOP10
組入れ銘柄TOP10は以下の通りです。
銘柄 | 業種 | 比率 |
---|---|---|
マイクロソフト | 情報技術 | 6.24% |
アップル | 情報技術 | 5.42% |
エヌビディア | 情報技術 | 3.77% |
アマゾン・ドット・コム | 一般消費財・サービス | 3.34% |
アルファベット | コミュニケーション・サービス | 3.04% |
メタ・プラットフォームズ | コミュニケーション・サービス | 2.21% |
バークシャー・ハサウェイ | 金融 | 1.52% |
イーライリリー | ヘルスケア | 1.31% |
ブロードコム | 情報技術 | 1.17% |
テスラ | 一般消費財・サービス | 1.11% |
時価総額の高い米国企業が上位に組み込まれています。
ベンチマークであるCRSP USトータル・マーケット・インデックスは、米国のほぼすべての銘柄を対象としています。
米国株式市場全体のパフォーマンスの指標となるCRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指すETFです。
大型株だけでなく、中小型株も含まれています。
販売証券会社
「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」を取り扱っている証券会社は、以下の通りです。
名前にはSBIと入っていますが、他の証券会社でも販売されています。
会社名 | |
---|---|
販売会社 | SBI証券 auカブコム証券 松井証券 あかつき証券 立花証券 SBIネオトレード証券 |
過去のリターン
SBI・V・全米株式の過去の騰落率は以下のようになっています。
期間 | ファンド | ベンチマーク |
---|---|---|
1ヵ月 | +5.23% | +5.26% |
3ヵ月 | +14.69% | +14.85% |
6ヵ月 | +16.33% | +16.53% |
1年 | +40.47% | +41.00% |
3年 | ー | ー |
設定来 | +58.27% | +59.88% |
運用期間は3年未満ですが、設定来は58.27%のプラスとなっています。
SBI・V・全米株式の基準価額と純資産総額の推移は以下のようになっています。
しっかりとベンチマークに連動した運用実績となっていて、純資産総額も右肩上がりになっています。
米国の経済成長に伴って上昇しているね!
同じベンチマークに連動する「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)」と運用実績を比較してみましょう。
期間 | SBI・V・全米株式 | 楽天・VTI | ベンチマーク |
---|---|---|---|
1ヵ月 | +5.2% | +5.2% | +5.26% |
3ヵ月 | +14.7% | +14.7% | +14.85% |
6ヵ月 | +16.3% | +16.3% | +16.53% |
1年 | +40.5% | +40.5% | +41.00% |
同じベンチマークに連動する2つのファンドにおいて運用実績はほとんど変わらないことが分かります。
インデックスファンドなので、乖離率は小さいほど良いとされています。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの評価・評判
SBI・V・全米株式は5段階評価でいくつ?
SBI・V・全米株式の評価はズバリ4です。
理由としては、以下が挙げられます。
- 全米株式に投資するならこれ一択!
- S&P500指数連動のインデックスファンドと好みが分かれる
SBI・V・全米株式は、全米株式を対象とした投資信託の中でも信託報酬が最低水準にあります。
インデックスファンドであれば、よほどベンチマークに乖離しなければコストがかからない方がリターンが大きいので、全米株式の投資信託は同ファンドを選べばまず間違いないでしょう。
また、2021年が設定日のため運用期間は短いですが、運用実績は十分であると言えます。
騰落率は順調に推移しており、純資産額もこれからの流入でさらに伸びるでしょう。
しかし、米国の有名指数である全米株式指数とS&P500指数の間で、好みが分かれていきます。
全米株式は、米国の企業約4,000銘柄で構成されているのに対し、S&P500指数は米国企業の中から時価総額などの基準を満たした上位約500銘柄で構成されています。
一般的に、下落相場に強いのが全米株式、リターンがより大きくなる可能性があるのがS&P500と言われます。
では、全米株式とS&P500の過去のリターンを比較してみましょう。
期間 | 全米株式 | S&P500 |
---|---|---|
1ヵ月 | +5.3% | +5.2% |
3ヵ月 | +14.9% | +14.4% |
6ヵ月 | +16.5% | +16.4% |
1年 | +41.0% | +42.3% |
3年 | +85.8% | +94.0% |
期間が長くなればなるほど騰落率の差が大きくなっているね!
過去の成績を見ると、世界最強の株式指数とも言われるS&P500指数の方が、長期的に見て上昇する可能性が高いといえるでしょう。
全米株式とS&P500のどちらかで分散はできているので、どちらに投資するかは好みの問題になってきます。
類似ファンド
他の同じようなファンドとは何が違うんだろう?
類似ファンドである「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)」「eMAXIS Slim 全米株式」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の3つとそれぞれ比較してみましょう。
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)と比較
SBI・V・全米株式 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI) | |
---|---|---|
設定日 | 2021/6/29 | 2017/9/29 |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
投資対象 | 全米株式 | 全米株式 |
構成銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約4,000銘柄 |
購入時手数料 | なし | なし |
純資産額 | 2,463.58億円 | 14,441.61億円 |
信託報酬 | 0.0938% | 0.162% |
楽天・全米株式インデックス・ファンドの愛称は「楽天・VTI」だよ!
どちらもベンチマークは同じで全米株式を投資対象としています。
純資産額は圧倒的に楽天・VTIの方が大きいですが、設定日もSBI・V・全米株式に比べて早いため、人気にそこまでの差はないでしょう。
注目すべきは信託報酬の違いで、SBI・V・全米株式の方が低いコストで投資をすることができます。
両ファンドの過去のパフォーマンスにそれほど違いがないことから、よりコストの抑えられるSBI・V・全米株式は魅力的です。
VTIについて詳しく知りたい方は
eMAXIS Slim 全米株式と比較
SBI・V・全米株式 | eMAXIS Slim 全米株式 | |
---|---|---|
設定日 | 2021/6/29 | 2023/9/15 |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | MSCI USA インベスタブル・マーケット指数 |
投資対象 | 全米株式 | 全米株式 |
構成銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約2,500銘柄 |
購入時手数料 | なし | なし |
純資産額 | 2,463.58億円 | 96.13億円 |
信託報酬 | 0.0938% | 0.09372% |
eMAXIS Slim 全米株式のベンチマークは「MSCI USA インベスタブル・マーケット指数」ですが、時価総額ベースで米国株式市場の約99%をカバーしており、CRSP USトータル・マーケット・インデックスとおおむね同等の指数となっています。
まだ運用開始後間もないファンドのため、純資産額は小さめです。
また、信託報酬はSBI・V・全米株式より低いですが、あまり気にする差ではないでしょう。
実績のあるeMAXIS Slimシリーズではありますが、まだ運用期間が短いため、今後の運用成績を注視する必要がありますね。
この2つで迷っているなら、SBI・V・全米株式の方が無難でしょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と比較
SBI・V・全米株式 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | |
---|---|---|
設定日 | 2021/6/29 | 2018/10/31 |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス |
投資対象 | 全米株式 | 全世界株式 |
構成銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約1,280銘柄 |
購入時手数料 | なし | なし |
純資産額 | 2,463.58億円 | 29,290.99億円 |
信託報酬 | 0.0938% | 0.05775% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の愛称は「オルカン」だよ!
オルカンは日本を含む先進国および新興国の株式等を投資対象としているため、分散効果をより高めることができます。
また、オルカンの純資産額は3兆円に迫っており、新NISAでS&P500と並び最も注目されている銘柄です。
オルカンは低コストに加えてパフォーマンスも良いので、投資初心者の方には特におすすめです。
高いリターンを狙うなら全米株式を、より幅広く分散したいならオルカンを選ぶと良いでしょう。
オルカンについて詳しく知りたい方
【まとめ】曽根原は投資したい?
いろはにマネー編集長の曽根原さんはこのファンドに投資したいと思いますか?
100万円の元本があったとして、どれくらいこのファンドに投資しますか?
私はSBI・V・全米株式に投資はしないですね。
リスクを承知の上で、より高いリターンが望めるS&P500指数連動のインデックスファンドの方が魅力的に映ってしまいます。
実際、同じSBIアセットマネジメントが運用するSBI・V・S&P500インデックス・ファンドの方がSBI・V・全米株式よりもリターンが大きくなっています。
加えて、SBI・V・全米株式の信託報酬が0.0938%であるのに対し、SBI・V・S&P500の信託報酬は0.0638%と、コスト面でもあまり魅力的とは言えません。
でも、分散効果を高めたい場合はどうすればよいの?
もしS&P500より分散効果を高めたい方は、全世界株式に投資するのも手です。
例えば、eMAXIS Slim全世界株式(通称:オルカン)では、先進国24か国と新興国21か国にまたがる2,921銘柄に投資でき、高い分散効果があります。
また、信託報酬も0.05759%と、インデックスファンドの中でも最低水準となっています。
このように、高いリターンを求める人や分散効果を高めたい人それぞれに合う良いファンドが既に存在しているため、あえてSBI・V・全米株式を選ぶ理由がないでしょう。
それでもSBI・V・全米株式に投資したい!という方は、70万円を同ファンドに、残り30万円はアクティブファンドや金など他の資産にするのがおすすめです。
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