・フードテックってどんなものだろう?
・フードテック関連企業が知りたい!
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- フードテックとは、フードとテクノロジーを組み合わせた新しい産業分野
- フードテックはSDGsとの繋がりが大きい
- フードテックを通じてフードロスや気候変動を減らせる
ITやクラウド、AI技術の発展によって、「テック」と名の付くものは増えてきています。
例えば、金融関連のサービスで使われる「フィンテック」、睡眠の改善や分析に活用できる「スリープテック」、女性の身体の悩みをテクノロジーで解決する「フェムテック」などがあります。
そして、今回ご紹介するのは「フードテック」。
この記事では、フードテックの定義から注目の背景、そして関連企業まで分かりやすく解説します。
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フードテックとは
「フードテック」とは、食の領域を表すフード(Food)と、テクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、新しい産業分野のことを指します。
最先端のテクノロジーを活用し、食問題の解決や、食の可能性を広げていくことが期待できます。
例えばどんなものがあるの?
牛や豚を一切使用しない植物由来の「大豆のお肉」などは、フードテックによって作り出されたものです。
テクノロジーの発達により、新たな技術が食材の生産・調理過程に加わることで革新的な商品が生まれて来ています。
そしてフードテックのカバーする領域は極めて幅広く、農業生産、流通、外食産業、次世代型食品開発など様々な分野で取り組まれています。
フードテックの主な領域
フードテックが活用できる領域として、次のようなものが挙げられます。
- 代替食品の開発領域
- 調理技術領域
- 農業生産領域
- 流通・配送領域
- 外食・中食領域
- 健康食品領域
以下で詳しく解説していきます。
代替食品の開発領域
この領域では、最新のテクノロジーを使って代替食品の開発を行います。
例えば、食肉の代わりに大豆やえんどう豆など植物由来の成分で作られる「人工肉」があります。
本物の肉と変わらないほどの味で、健康にも良いため、人工肉は世界中で広がっています。
また、代替食品のフードテックは次世代食品領域とも呼ばれます。
宗教上の理由で食に対して制限をかけている人だけでなく、ベジタリアンや健康志向の人々からも人気を集めています。
日本でも「フレッシュネスバーガー」で、大豆由来の代替肉を使った新メニューが発売されたよ!
調理技術領域
フードテックの技術を活用することで、食品を分子単位まで細分化して調理する「分子ガストロノミー」を利用できます。
分子単位まで細分化するとどうなるの?
分子単位まで細分化することで、今までになかった風味や食感をもたらす料理ができるなど、食事の楽しみを増やしてくれます。
また、調理技術だけでなくフードロボットの実用化も進んでいます。
フードロボットを導入することで、調理や配膳、皿洗いなどをしてくれるので、人手不足へ対応できるようになります。
現時点ではフードロボットにすべてを任せることはできませんが、ミス防止や衛生面からフードロボットの需要は高く、今後は多くの飲食店に導入されることが期待されます。
農業生産領域
農業生産もフードテックが担う領域の一つです。
農業生産にテクノロジーを取り入れることから、「アグリテック(Agriculture×Technology)」や「スマート農業」と呼ばれています。
アグリテックでは、土壌や日射の状態をセンサーで確認し、状況に応じて最適な水と肥料をAIで分析する仕組みが成立しつつあります。
また、農機を自動運転で動かし、労働者の負担軽減・業務の効率化に繋げることもアグリテックには期待されています。
このように、フードテックは農業分野でも労働力不足を補い、効率的な生産に寄与しているのです。
流通・配送領域
フードテックは、流通・配送の方法も変えます。
テクノロジーの進歩により、食品事業者と消費者がECサイトを使って繋がり、直接食品を購入できるようになりました。
現在では、「Uber Eats」などを利用することで料理を手軽にデリバリーできます。
農家からの直販サイトや、デリバリーサービスは増えているよね!
またAIを活用し、1人1人の嗜好にパーソナライズ化された食品サービスを提供するという動きもあります。
アレルギーの有無や味の好み、手元にある食材に応じたレシピの提案・献立の作成・食材購入までを一貫して行うアプリも登場し始めていますよ。
外食・中食領域
新型コロナウイルスの影響により、外食の需要が減りつつあります。
それに代わり、調理済みの料理を自宅に持ち帰る「中食」の需要が増加しています。
フードテックでは、特にモバイルオーダーの技術が大きく成長しました。
モバイルオーダーでは家にいながら、また仕事の帰り道でも、メニューの注文や決済を完了させ、出来上がる時間に引き取ることが出来ます。
これにより、「オーダーが入ってから作る」方法を採用できるため、フードロスを大幅に削減できます。
密も回避できて、廃棄量も減らせるから一石二鳥だワン!
健康食品領域
フードテックでは、健康や体質に合わせた食品の開発も行います。
健康食品の分野では、身体に必要な栄養素を1食で食べられるような商品も開発されています。
簡単に健康的な食事がとれるのは嬉しいね!
フードテックが注目される理由
フードテックは製品の生産から流通、調理まで、一連の流れを変革するテクノロジーということが分かりました。
でもなんでここまで注目されているの?
フードテックが注目されている理由として、主に以下の3つが挙げられます。
- 市場が大きい
- SDGsとの繋がりが大きい
- 食の安全性を担保できる
それぞれ詳しく解説します。
市場が大きい
食の分野はすそ野が広く、規模が大きい市場になります。
農林水産政策研究所によると、2015年の飲食料の市場規模は890兆円ですが、2030年には約1.5倍の1,360兆円に成長すると予測されています。
特に、高い経済成長が続くアジア市場の規模は、420兆円から800兆円と約1.9倍に拡大すると予測されました。
加えて、世界で約40%を占める「食に何らかのルールを持つ方々」にとって、フードテックが生み出す食べ物は非常に需要があります。
実際、人工肉はそういった層をメインターゲットにしているんだワン!
フードテックで生まれる新しい食品はカロリーが低く、栄養も豊富なため、一般の方々にとっても嬉しい食品になります。
こうした理由によって、市場規模が大きいフードテックへの投資機会はますます増えており、注目されているのです。
SDGsとの繋がりが大きい
市場規模に加え、フードテックが注目されている背景には「環境に優しい」ことも関係しています。
あなたは「SDGs」という言葉を聞いたことはありませんか?
SDGsは、国連で決定した17の国際共通の目標のことで、日本でもSDGsへの取り組みを重視している企業は多くあります。
こうした流れの中で、環境に配慮した取り組みをする企業は投資家や消費者にとって魅力的に映ります。
フードテック関連の会社へ出資したり共同開発等をすると、企業のブランド力も向上します。
そのため、SDGsの追い風も受けてフードテック産業は急成長しているのです。
でも、なんでフードテックが環境に優しいって言えるの?
一つ目の理由として、フードテックを活用することで、フードロスを減らせる点が挙げられます。
フードテックの発展により、長期保存を可能にする調理技術やパッケージ素材などが生まれて来ています。
また、モバイルオーダーやデリバリー等の活用により、レストランのフードロス減少も期待できます。
二つ目の理由として、気候変動抑止につながるという点が挙げられます。
実は地球温暖化の大きな原因の一つとして、「牛」が指摘されています。
国連食糧農業機関(FAO)によると、人為的に排出される温暖化ガスの約15%が畜産業から排出されています。
これは主に、牛のおならやげっぷからのメタンガスによるもので、二酸化炭素の約25倍も地球の温暖化を早めてしまうのです。
そして、牛を育てるためには水や土地も必要になります。
人工肉を普及させ、牛を減らすことでこういった気候変動の原因を減らすことが出来るのです。
食の安全性を担保できる
SDGsとも関係しますが、フードテックでは食の安全性を担保できる点も評価されています。
食品への異物混入など、世界各地で食の安全性への課題があります。
そこでテクノロジーの力によって、生産から食品の供給までを追跡する仕組みを整え、食の安全性を担保することが期待されています。
フードテック関連企業5選
ここまで、フードテックの概要から注目されている理由まで解説しました。
フードテック、これからまだまだ伸びそうね!
投資家としては、これから伸びそうな分野に投資するのが大切ですよね。
そこで、以下ではフードテックに取り組んでいる企業を5つご紹介します。
森永乳業(2264)
森永乳業では、ロングライフ(LL)製法により美味しさを長持ちさせ、食品の廃棄量を削減させる試みをしています。
ロングライフ製法では、無菌環境下での充填・包装をすることで保存料や防腐剤を使用せず、常温で1か月以上の長期保存ができます。
キャンプやレジャーなど、屋外へ持って行くのにも便利です。
災害時には、避難者の重要な食料として活用できるんだワン!
ユーグレナ(2931)
ユーグレナは「ミドリムシ」を使った商品開発を手掛けています。
ミドリムシは動物性の栄養素と植物性の栄養素の二つを併せ持つ唯一無二の食材として、世界の食糧不足への貢献が期待されています。
飲料から食料(クッキーなど)まで開発しており、ミドリムシに抵抗がある人でも摂取しやすい味とテクスチャーになるよう工夫されています。
また、同社はミドリムシから燃料をつくるバイオ燃料事業にも取り組んでおり、食糧問題だけでなく、世界の燃料問題の解決にも取り組んでいる注目企業です。
SHARP(6753)
SHARPが展開しているのは、「ヘルシオデリ」というサービスです。
ヘルシオデリでは、下ごしらえした食材や調味料などがセットで自宅に届くため、ウォーターオーブン「ヘルシオ」や、水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」に入れてボタンを押すだけでおいしく仕上がります。
手軽に調理できるから、家庭でのフードロスも減らせるね!
また、食材と調味料を入れるだけで調理できる「ホットクック」向けの食材キットも提供。
有名シェフが監修した食材キットもあるので、レストランの料理を自宅で手軽に味わえるように工夫されています。
バリュードライバーズ(未上場)
バリュードライバーズが手掛ける「tabeloop」は、流通規格外の野菜、⾃然災害等で傷ついた果物、獲れすぎた⿂等を販売し、事業系⾷品ロスを削減するプラットフォームです。
また、tabeloopでは飢餓撲滅に貢献する団体に売上金の一部を寄付しています。
ビヨンド・ミート(BYND)
ビヨンド・ミートは、アメリカのカリフォルニア州に本部があるフードテック企業。
代替肉製造企業として、2019年に世界で初めて上場(NASDAQ)しました。
同社は主に、大豆など植物由来の原料で代替肉の製造開発を行っていて、主力商品は代替肉を使ったハンバーガー用のパティです。
なんと、あのマクドナルドに代替肉を提供しているんだワン!
その他にも、代替肉ソーセージなども販売しています。
【まとめ】フードテックとは
今回はフードテックの役割や注目企業について紹介しました。
最後に重要な点をおさらいしましょう
- フードテックとは、フードとテクノロジーを組み合わせた新しい産業分野
- フードテックはSDGsとの繋がりが大きい
- フードテックを通じてフードロスや気候変動を減らせる
フードテックに関連する企業に投資してみようかな!
上記で紹介した注目企業に投資するには、証券口座が必要です。
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