「大学生になって、投資を始めてみたい!でも、具体的にどうすればいいのかな…」と悩む学生は多いもの。
どの証券口座を選べば良いのか、学業に影響が出ないか、親に反対されてしまう、など不安や疑問点は多いと思います。
いろはにマネーでは学生投資家の方々へ、“投資の学業・就活への影響や、成功談・失敗談”についてインタビューを実施。
“投資を始めてみたい”あなたに役立ててほしい、実体験やポイントをじっくりと伺います。
インタビュアー
投資を始めて、大学生活が…
まずは、北村さんと加藤さんの投資スタイルをお伺いできますでしょうか。
北村さん:私は日本の個別株式を中心に投資していて、あとは米国株と仮想通貨を少しづつ持っている感じです。
内訳としては日本株が70%、米国株が20%、仮想通貨が10%ぐらいですね。
仮想通貨に関しては遊び程度で保有しています(笑)。
加藤さん:私はインターンの関係で個別株に投資できないので、インデックス型の投資信託とETFを中心に保有しています。いわゆるインデックス投資ですね。
インデックス投資とは
市場の指数(インデックス)の値動きに連動をめざす投資手法。(日経平均、S&P500等)
インデックスと連動した値動きを目指して運用される投資信託のことをインデックスファンドといい、さまざまな指数に連動した投資信託が販売されている。
※詳細が気になる方は、「インデックスファンドとは?初心者におすすめの商品5選を比較」もご覧ください。
最近では、マイナス金利解除→円高→株価下落を期待して12月頃に日経平均のダブルインバースを買いました。
結果的に逆に動いてしまい、損をしてしまいましたが…(笑)
ダブルインバースは、日経平均と逆の値動きをする、かつ2倍の値動きをするETFですね。(日経平均が下がれば、ダブルインバースは値上がりする)
年末年初は日経平均がかなり好調だったので、ダブルインバースは痛手でしたね…
次に、投資を始めたきっかけについても教えてください。
北村さん:元々祖父が投資をやっていて、私自身も企業のお金の動きやビジネモデルに興味があったんです。
そんな時に一橋大学の投資サークルを見つけて面白そうだなと思い、サークルへの入部を機に始めました。
ただ、両親はバブル崩壊を知っている世代なので、私が投資を始めようとした時は反対されましたね。
ただもう18歳から証券口座は開けるようになっているので、自分の意思を優先して始めました。
もう成人ですし、自己資金で無理のない範囲で投資をする分には問題ないですね。
加藤さん:私は中学二年時の文化祭がきっかけですね。
文化祭では自身で調べたものを展示として発表する必要があったのですが、その中でウォーレン・バフェットの書籍を読む機会があったんです。
その本を読んでから投資に興味を持って、高校時代には日経STOCKリーグという投資コンテストにも出場しました。
そして大学から口座を作って、本格的な株式投資を始めてみました。
ウォーレン・バフェットとは
「投資の神様」とも呼ばれる著名投資家。
個人投資家として驚異的なリターンを持ち、現在は時価総額世界TOP10のバークシャー・ハサウェイの会長も務める。
※詳細が気になる方は、「「投資の神様」バフェットが投資する銘柄は?日本株や調べ方も紹介」もご覧ください。
正直な話…大学生活と投資は両立できていますか?
北村さん:前提として、この二年間コロナの影響でオンライン授業が大半だったので、両立はすごく簡単でした。
私が大学で所属している学部も商学部経営学科、専攻もコーポレートファイナンスなので、むしろ投資をしていることがめちゃくちゃ役立っています。
大学での勉強と投資での実践が相乗効果となって、結果的に大学生活が楽になったんですよね。
加藤さん:私の場合は大学での授業が対面型であることがほとんどですが、空きコマで取引したり、チャートを見て勉強していました。
授業が忙しくても時間を見つけてちょこちょこ勉強しているので、両立は問題なくできていますね。
実際に投資をすることで企業や財務諸表の見方が分かってくるので、2年生ながらもインターン先や面接にその経験が活きていると実感しています。
学生投資家の銘柄選定方法
投資をする際の情報収集はどのように行っていますか?
北村さん:毎日TD-netで開示資料を見て、面白そうな銘柄を探しています。
私は”ストーリーに投資をする”ということを意識しています。
適時開示情報から、それが今後の業績にどのように作用するのか、すでに株価に織り込まれていないかという観点で見ています。
例えばA社が製品の価格改定をすると発表したら、その製品は解約されにくいプロダクトか?価格改定でどれくらい売上・利益が上がるのか?調べてみて、株価に織り込まれていないと思えば投資します。
日経新聞等の情報媒体も教養や経済知識として見てはいますが、基本的には一次情報を大事にしていますね。
利確するラインや損切りするラインは決めていますか?
具体的な値幅は決めていないんですけど、”最初にイメージしたストーリーが崩れる瞬間に売る”ってことを意識しています。
決算を吟味しつつ、私が考えたロジック、ストーリーが崩れていないかをチェックしていますね。なので基本的に半年~1年くらいは投資します。
加藤さんは情報収集をどのようにしているんですか?
加藤さん:インデックスメインで投資をする前は、四季報で情報収集を行っていましたね。
情報が遅れているっていうデメリットはあるんですけど、網羅的に企業を見れるし、企業の業績を矢印やマークで示してくれるので分かりやすかったですね。
インデックス投資をするようになってからはマクロ視点での情報が必要だと思い、日経新聞を読むようになりました。
あと、ウォールストリートジャーナル(WSJ)も見てアメリカの情報も追うようにしています。
日頃から経済情報や企業業績を見ている学生は少ないので、就活でもかなりのアドバンテージになりますね。
インタビュー後編では、北村さん・加藤さんが活用している証券口座や、投資の成功談・失敗談を伺いました。
インタビュー後編:「数十万損をしても”投資は役立つ” 大学生投資家にインタビュー(後編)」