24年6月にディズニーシーの新エリアがオープンしたことで注目のオリエンタルランド。
「オリエンタルランドの株を1年前に購入していたら、いくら儲かっていたかな?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
結論、オリエンタルランドの株を1年前に購入していたらトータルリターンは▲17.4%と、マイナスになっています。
この記事では、株価が下落した要因や配当金も加味したリターンを紹介します。
オリエンタルランドの株を1年前に買ったらいくら儲かったか
今回は、1年前(2023年7月19日)にオリエンタルランド株100株を買ったと想定して、いくら儲かったのかを調査しました。
以下の3つの情報について詳しく見ていきます。
株価変動のリターン
まずは純粋な株価変動を見てみましょう。
株式の取得日 | 株価 | 1単元(100株)購入の場合 |
---|---|---|
2023年7月19日 | 5,456円 | 545,600円 |
2024年7月19日 | 4,509円 | 450,900円 |
株価変動によるリターンは、▲94,700円(▲17.35%)であることが分かりました。
大きく元本割れしてしまっているね!
配当金
オリエンタルランドは、第2四半期(9月)と期末(3月)の1年に2回の配当を行っています。
年間配当金は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 2023年3月期 | 2024年3月期 |
---|---|---|
中間配当(9月) | 3.60 | 5.00 |
期末配当(3月) | 4.40 | 8.00 |
合計 | 8.00 | 13.00 |
オリエンタルランドの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2024年3月期の中間配当(23年9月)と2024年3月期の期末配当(24年3月)」の計2回を受け取ることができます。
配当金(100株) | |
---|---|
2024年3月期中間配当×100株 | 500円 |
2024年3月期期末配当×100株 | 800円 |
トータルリターン | 1,300円 |
1年前にオリエンタルランド株を買った場合、配当金のトータルリターンは、+1,300円となりました。
2025年3月期の年間配当額は増配傾向にあって、1株当たり年間14円の予想だよ!
トータルリターン
株価変動と配当金を合わせると、トータルリターンは以下のようになりました。
どうしてトータルリターンがマイナスになっているのだろう?
ここで、オリエンタルランドの株価推移を見てみましょう。
23年8月から現在までの1年間の株価推移ですが、株価が乱高下していることが分かります。
その理由の1つとして考えられるのが筆頭株主による株式売却です。
以下の表はオリエンタルランドの大株主をまとめたものです。
株主名 | 所有株式数 (千株) | 比率 (%) |
---|---|---|
京成電鉄株式会社 | 72,628 | 22.15 |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 32,889 | 10.03 |
三井不動産株式会社 | 21,797 | 6.65 |
株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 13,742 | 4.19 |
千葉県 | 13,200 | 4.03 |
株式会社日本カストディ銀行(信託口4) | 4,474 | 1.36 |
筆頭株主である京成電鉄は2023年、大株主となったイギリスの投資ファンドからオリエンタルランド株式の売却を求められ、発行済み株式の1%を売却すると発表しました。
また、第3位の三井不動産もアクティビスト投資家エリオットから売却を求められており、保有率は年々減少しています。
これによりオリエンタルランド株は需給が悪化するとの見方から、株価下落につながっていると考えられます。
監修者からのコメント
一番の理由はアクティブファンド(物言う株主)の動きが要因と感じます。
イギリスの投資ファンド・パリサーキャピタルが昨年10月に筆頭株主の京成にOLCの株式を売却するよう要求しました。
現在19%保有する同社株を2026年3月末までに15%未満に減少させることを要求しています。
また、米投資ファンドのエリオット・マネジメントは、同社株を保有する三井不動産にOLC株の売却と1兆円の自社株買いを求めました。
海外のファンドによる同社株の売却提案が株価の下落の要因と思われます。
ただ、最近は個人株主によるNISA枠でのオリエンタルランド株購入が増加しているワン!
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【最新】オリエンタルランド関連のニュースと株価への影響
京成電鉄は今年の6月に開催された株主総会で、イギリスの投資ファンドによるオリエンタルランド株の一部売却を求める株主提案を否決しました。
京成電鉄が提案を反対する理由は以下のとおりです。
- 公共性の高い事業を営んでいて安定性と持続可能性が求められる
- オリエンタルランドとの関係は京成しか持ちえない貴重な財産で、将来の事業機会を創出する基盤となる
- 保有するオリエンタルランド株は中長期的な企業価値向上に必要となる大型投資の原資となりうる