家計を管理している人は、「毎月決まった金額を貯金している」という方も多いかと思います。
ですが、ただ堅実に銀行口座に貯金するだけでは、今後の状況によって損する可能性があることをご存知でしょうか。
今から「貯金だけ」は避けるべき理由と、貯金感覚で始められる低リスクな積立投資について紹介します。
🔰いろはに結論
- 貯金とは「日本円に投資している」ということ
- 投資をすることでリスクを分散しているとも考えられる
- 毎月5,000円貯金するのと投資するのでは、20年後に100万円以上の差が開く!?
普段はクレジットカードやキャッシュレスに関する記事を執筆していて、お得な耳よりニュース記事などもお届けしています。今回はそんな私が投資やお金に関して念頭に置いていることをまとめました。
銀行口座の預金利息は0.001%
貯金する方法といえば、銀行の口座預金を選ぶ人が多いかと思います。
銀行口座なら利息が付いてお得だと思いがちですが、一般的な預金金利はかなり低めです。
銀行の預金金利は年々下がり続けており、1970年代に約3%、1990年代は約2%となり、2024年現在はたったの0.001%となっています。
0.001%で受け取れる利息は100万円だと10円、1,000万円貯めても100円にしかなりません。
1,000万円貯めても、利息はジュース代にもならないね。
1990年代の預金金利と比較すると、預金金利は約30年で2,000分の1まで減った計算に。
実際は発生した利息に対し20.315%の税金がかかるため、さらに取り分は減ってしまいます。
銀行預金金利が30年前の水準に戻ることは、ほぼ無いと考えられるワン!
今から銀行口座に貯金するだけでは、「現金で持つよりはマシ」という程度のメリットしか受けられないのです。
今から「貯金のみ」が損する理由
貯金すると日本円をたくさん保有している状態となり、「日本円に投資をしている」のと同じことになります。
ただ残念ながら今現在、日本円の価値は下がり続けているため、日本円だけ持っていると将来的に損する可能性も。
でも日本に住んでいるから、日本円の価値が下がっても問題ないよね?
貯金して日本に住んでいれば安心だと思いがちですが、世界情勢の変化に伴い様々な影響を受けるため、絶対安全とは言い切れません。
日本円の価値が下がった場合、思っていた以上に早く貯金が底をつく困った状況になってしまいます。
ほかにも貯金のみを避けるべき理由として、以下の3つが挙げられます。
今の日本は、上記の影響を全て受けて苦しい状況だと言えるワン!
物価の値上がり
ここ数年で一気に物価が値上がりしたことは、記憶に新しいのではないでしょうか。
2023年12月には、お菓子や乳製品・加工食品などが6%~14%値上がりしました。
生活必需品である日用品や家電も値上がりし、家計の負担が日増しに増加しています。
よく利用するコンビニやレストランも値上がりしたよ。
これまで毎月20万円で生活していた場合、物価が10%値上がりすると22万円必要となります。
老後に必要と言われる2,000万円貯金していた場合、物価の値上がり前と後で、生活できる年数の差は以下のとおり。
物価 | 毎月の生活費 | 暮らせる年数 |
---|---|---|
値上げ前 | 20万円 | 8年4ヶ月 |
10%値上がり | 22万円 | 7年6ヶ月 |
月の生活費が10%値上がりすると、値上がり前に比べ1年2ヶ月も生活できる期間が短くなる試算結果となりました。
お金をたくさん貯めていても、状況が変わると今まで通りの生活を維持できないことに注意が必要です。
円安
様々な要因により、ここ数年は円安ドル高の状態が続いています。
2010年の米ドル相場が1ドル=約92円だったのに対し、2024年1月8日現在は145円で約1.6倍に。
円安が進むと海外旅行に行きにくいだけでなく、輸入製品であるiPhoneや海外メーカーの家電製品などが値上がりする原因となります。
最新のiPhone15が約20万と聞いて、かなりびっくりしたよ!
家電やiPhoneだけでなく、海外から輸入する食料品も円安の影響を受け値上がりしました。
その結果、原材料を輸入に頼るパンやソーセージ、だしなどの製品が値上がりし、家計を圧迫しています。
日本は食料の多くを輸入に頼っているから、円安で食料品が値上がりしやすいんだワン!
今後も円安が続くかどうかは様々な見方がありますが、世界情勢の影響を受けやすく不安定であることは間違いないでしょう。
燃料の値上がり
燃料の値上がりも、生活費に大きな影響を及ぼします。
東京都区部の、ガソリン価格の推移は以下のとおりです。
1966年には65円でしたが、その後不安定な状況が続き、2023年1月8日現在はレギュラー1リットルあたり171円となっています。