毎週月曜日に更新する『投資初心者向け注目ニュース』では、いろはにマネー会員様に向けて、先週の振り返りや今週の注目トピックを分かりやすくお伝えします。
今週も、いろはにマネー編集長の曽根原がお届けします!
①日経平均・TOPIXともに最高値更新!その理由は?
7月4日は、日経平均とTOPIXの終値がそろって最高値を更新した、記録的な日となりました。
東京株式市場では、日経平均株価の終値が4万913円65銭をつけました。
これにより、3月22日につけた史上最高値の終値4万888円43銭を約3か月ぶりに上回ったことになります。
東証株価指数(TOPIX)の終値は、1989年12月19日の史上最高値2,884ポイントを上回る2,898をつけ、約34年半ぶりの更新です。
東証プライム市場の時価総額が初の1,000兆円を突破し、勢いに乗っています。
それぞれの背景を確認していきましょう。
日経平均株価最高値更新の背景
日経平均株価上昇の背景には、国内金利の先高観による金融株の買いがあります。
また、半導体関連銘柄の買いも、日経平均を押し上げる要因となりました。
東証プライム市場の時価総額1,000兆円突破の背景
東証プライム市場の時価総額上昇には、製造業や金融などが大きく寄与しています。
特に、保険や銀行などの金融株の上昇は、日本がデフレ脱却へ向けて前進したことを表しています。
1990年代のバブル崩壊後、銀行株は大きなダメージを受けていました。
そのため、銀行株の復活はデフレ脱却の兆しと言えるのです。
半導体株以外にも、注目すべき株がたくさんありますね。
ここで、TOPIXの動きを見てみましょう。
現在のTOPIXは、旧東証1部に上場していた約2,100の銘柄で構成されているため、銘柄数の多さから最高値の更新が困難でした。
しかし、TOPIXの構成銘柄は2022年4月に「第1段階の見直し」として算出方法の変更が発表され、25年1月には約1,700銘柄にまで減る見込みです。
また、今後「第2段階の見直し」が計画されています。
具体的な見直しのルールは9月末頃に決定される見通しで、2026年10月に銘柄入れ替えが実施される予定です。
この第2段階の見直しにより、スタンダード市場とグロース市場から約50銘柄が選出される予想となっています。
その代わりに、時価総額の小さい企業が外れることで、TOPIXの構成銘柄数は1,200程度になる見込みです。
TOPIX算出方法の変更により、市場全体の活性化が期待できます。
②新紙幣発行で儲かる株は?
7月3日より、新紙幣の発行が始まりました。
ここで気になるのが、「新紙幣発行により儲かる株はあるのか」ということではないでしょうか。
そこで、今回は新紙幣発行で注目すべき個別株を厳選してご紹介します。
日本金銭機械(6418)
日本金銭機械は、紙幣識別機を手掛けています。
そのため、新紙幣発行に伴い注目が高まっていました。
しかし、7月4日の東証プライム市場の株価騰落率を見ると、同社は個別銘柄の値下がりワースト1位でした。
当面の材料出尽くし感が強まり、売りが集中したと見られています。
同社株の1ヵ月の値動きを見てみましょう。
株価の急落が確認できますね。
スマレジ(4431)
スマレジは、クラウド型のPOS(販売時点情報管理)レジを手掛ける企業です。
同社は、新紙幣発行に伴う釣り銭機のシステム更新として1億8,000万円の売上高を通期の業績予想に盛り込みました。