毎週月曜日に更新する『投資初心者向け注目ニュース』では、いろはにマネー会員様に向けて、先週の振り返りや今週の注目トピックを分かりやすくお伝えします。
今週も、いろはにマネー編集長の曽根原がお届けします!
小林製薬のニュースが株式市場にも…株価はどうなった?
3月25日の東京株式市場では、小林製薬の株に売り注文が殺到し値幅制限いっぱいのストップ安をつけ、昨年来最安値を更新しました。
同社の「紅麹」成分を含む機能性表示食品に関するニュースが引き金となり、ストップ安となっています。
サプリを摂取した人が、腎臓の病気を発症してしまうというニュースです。
同社によると、3月29日時点で「紅麹」を含む製品を摂取した後に腎臓の病気で亡くなった人の数は、5人に上ります。
同社は「事実及び因果関係を確認中」としていますが、すでに「紅麹」を含む3種類の商品の自主回収を進めており、市場にもその不安が広がっています。
3月25日の時点で、ストップ安水準となる前週末比1,000円(16.51%)安を記録しました。
自社製品に加え、50社を超える商社やメーカー向けに紅麹を原料供給していたことも明らかに。
自主回収に関連する費用が膨らみ、業績に悪影響を及ぼすことを懸念した売り注文が殺到しています。
この状況に市場はどう反応しているでしょうか。
いろはにマネーがX(旧Twitter)で実施したアンケートを見てみましょう。
このタイミングで小林製薬の株を買うのは、ナシだという意見が58.4%と若干多い結果となりました。
割安水準になってはいますが…
死亡者もいるニュースなので、因果関係や今後の対応がはっきりしないと買うのは怖いと思います。
決算予想での大幅な下方修正が出れば、さらに株価が急落することも考えられます。
原因物質の特定などまだ因果関係の調査段階なので、もう少し明確な情報が出るのを待ってから判断するのが賢明でしょう。
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アメリカ株は最高値更新!でも米投資家が投資したいのは日本!?
3月28日の米株式市場で、S&P500種株価指数およびダウ工業株30種平均は続伸しました。
S&P500は今年に入って22回目となる最高値更新、ダウ平均は1週間ぶりに最高値を更新するなど、アメリカ株が好調です。
この背景には、以下の2点の要因が考えられます。
- 米経済への楽観
- 米利下げの観測
リセッション(景気後退)が訪れると予想されてきた米経済ですが、足元では楽観視の傾向にあります。
3月29日朝に発表された2023年10~12月期の実質国内総生産(GDP、確定値)が、前期比年率3.4%増と改定値(3.2%増)から上方修正されました。
また、週間の新規失業保険申請件数は21万件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(21万1000件)を下回りました。
さらに、年央には利下げに転じる見通しが引き続き相場を支えることになりました。
FRBのウォラー理事は、1~2月の物価指標が上振れし「想定する利下げの回数を減らしたり、利下げをさらに先送りしたりすることは適切だ」と発言していますが、市場は引き続き年内の利下げを予想しています。