毎週月曜日に更新する『投資初心者向け注目ニュース』では、いろはにマネー会員様に向けて、先週の振り返りや今週の注目トピックを分かりやすくお伝えします。
今週も、いろはにマネー編集長の曽根原がお届けします!
純利益が前年同期比約9倍!?エヌビディアが異例の超好決算
アメリカで急成長中の大手半導体メーカーとして知られるNVIDIAが日本時間22日早朝に2023年11~2024年1月期の決算を発表しました。
以下で決算内容を抜粋して紹介します。
- 売上高:前年同期比約3.7倍の約221億ドル(約3兆3150億円)
- 純利益:前年同期比約8.7倍の約123億ドル(約1兆8450億円)
- EPS(1株利益)は5.6ドルまで上昇
一年でここまで成長するのは異例中の異例ですね…
前年同期比で売上高が3.7倍、純利益が8.7倍という超好決算は市場予想の売上高204億ドル、純利益105億ドルを大きく上回る結果となりました。
好決算の主な要因としてはAIによる処理を高速化させるハードウェア「AIアクセラレーター」の需要増加やAI開発向け画像処理半導体(GPU)の売上が前年同期比で約4倍になったことがあげられます。
株価にはどんな影響があったのかな?
以下は決算発表前の株価推移です。
20日から一気に株価が下がっていますね!
決算発表前の市場では、AIブームに乗じた過熱感を警戒し、決算前に利益を確定させる動きが多く見られました。
その影響で、740ドル付近で安定していた株価が670ドル台まで下落したと考えられています。
一方、決算発表後の株価は以下のように調子を戻しました。
20日に急落した株価は時間外取引で730ドル台まで回復。
エヌビディアの株価急騰が決算により正当化され、今後も強い伸びが予想されます。
エヌビディアの好決算を受けて、他の半導体関連株も再度評価が見直される可能性があります。
東京エレクトロンなどを筆頭に、日本の半導体関連企業も大きな影響を受けるでしょう。
※東京エレクトロンについては先週の記事でも紹介しています。
実際、22日は日本株も大きく値上がりして日経平均が史上最高値を更新。
前日比2.2%高の3万9,098.68円となりました!
AIブームによる半導体関連株やハイテク株の伸びはしばらく続くとの見方が強いです。
ブームにうまく乗って投資を始めるには今が最適かもしれませんね!
アップル社音楽配信で制裁金800億円、新商品VisionProも雲行き怪しい
2024年に入ってから時価総額でマイクロソフトに王座を譲ったAppleですが、更なる追い打ちが2月に入ってからも続きます。
EUは2月19日、EU競争法に違反したとして、Appleに対し5億ユーロ(約809億円)の制裁金を科すとの予定を発表しました。
違反の内容は音楽配信サービスSpotifyをAppStore上で不当に扱ったことに起因するとのことです。
音楽配信大手Spotifyが試みていた、AppStore外で安価な音楽配信サービスに切り替える試みを妨害していたと明らかになりました。
これには、AppStoreのユーザー離れ防止や、同社音楽配信サービスであるAppleMusic優遇などの目的があったと考えられています。
EUはこれに対してAppleがアプリ市場における支配的立場を不当に利用したと判断、EU競争法に基づいてAppleへ5億ユーロ(約809億円)の制裁金を科すとの予定を発表しました。
Appleにとってはかなりの痛手ですね…
制裁金だけでなく、2月2日にアメリカで発売が開始されたVisionProの売れ行きが難航していることも新しく問題として浮上しています。