毎週月曜日に更新する『投資初心者向け注目ニュース』では、いろはにマネー会員様に向けて、先週の振り返りや今週の注目トピックを分かりやすくお伝えします。
今週も、いろはにマネー編集長の曽根原がお届けします!
日経平均34年ぶりの高値
TOPIXと並んで日本経済の動向を示し、投資信託の指標などにも用いられている日経平均。
その日経平均が2024年2月8日に3万6,863円で終値を迎え、34年ぶりとなる高値を更新しました。
日経平均とは?
- 日本経済新聞社が出している経済指標
- 日経225とも呼ばれ、東証プライム市場のうち流動性が高い225銘柄で構成されている
以下は日経平均株価指数の推移です。
7日午後を境に急上昇していますね!
8日午後には一時約800円の上昇を見せ、特にソフトバンクグループ(9434)は大きな値上がりを記録。
終値はバブル崩壊後最高値を更新し、バブル期1989年の史上最高値3万8915円まであと約2,000円と迫る結果になりました。
なんでこんなに急上昇したのか気になりますね…
この上昇の背景には、日銀の内田副総裁がマイナス金利解除後も引き続き「極めて緩和的」な金融環境を続ける予定との意見を表明したことが大きいです。
マイナス金利とは?
- 中央銀行(日銀)に資産を預けると、預けた側が金利を支払わなければならなくなる金利設定
- デフレ脱却が目的で設定された
- 民間金融機関の余剰資金を投資や融資に流入させる狙い
一部投資家がマイナス金利解除後の大幅な利上げを想定していたこともあり、この発言が買いへの安心感を与えたとも考えられるでしょう。
1月の大幅な急上昇もあり、日経平均株価は現在、とても強い上昇傾向を示しています。
賃上げや個人消費の拡大などの要因も相まって、2024年内に史上最高値を更新する可能性も高いかもしれませんね!
王者Appleとうとう抜かれる
アメリカを代表する企業GAFAMの一つとして長いこと時価総額世界一を守り抜いてきたAppleですが、2024年1月にとうとうその王座を他に譲りました。
Appleを抜かして新しく王座に輝いたのはMicrosoft、その時価総額は現在約3.08兆ドルです。
Apple(青)とMicrosoft(紫)の株価推移を比較してみましょう。
2024年に入ってからAppleは低迷、その反対にマイクロソフトは大きく上昇していることがわかります。
どうして一気に差が開いたんだろう?
AppleとMicrosoftの差が開いた理由は大きく二つあります。
- Apple製品の売り上げ低迷
- Microsoft「生成AI」で大成功
Appleは2023年もなかなか自社商品のシェアを拡大することができませんでした。
主力商品であるiPhoneやMacBookの売り上げが低迷し、そのまま株価に影響。
成長分野であると思われたAppleWatchシリーズの新機種も、搭載機能の特許争いに負けて大きな打撃を食らいました。
米国で2/2に発売開始した上記画像の新商品「Apple Vision Pro」も、価格が約50万円とかなり高級なことから一般層への普及は難しいとの見解が主流です。
それに対しMicrosoftは、ChatGPTを応用して開発した生成AI「Copilot」をWindows10・11や主力商品のOffice 365にも導入し、大きな反響を呼びました。
2023年にAI産業が大きなブームとなったことも相まって、マイクロソフトのAI事業には大きな期待が寄せられています。
また、「Copilot」が同社クラウドの「Azure」を使ってユーザーからの回答を生成するため、クラウド事業も今後の売上高成長が期待されています。
マイクロソフトは業績の良さに加え、今後の期待感も高まって株が変われている状況です。