・出来高って何だろう?
・株の選び方や売買のタイミングがわからない。
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- 出来高が多いことは取引が活発に行われている証拠
- 出来高が低い企業の流動性リスクに注意
- 出来高の増加率や価格帯別出来高を株価分析に活用しよう
株式投資と聞くと、「株価を予測するのは難しそう」という印象を持つ投資家も多いですよね。
そこで今回は、株価予測にも役立つ「出来高」について解説していきます。
出来高とは?
出来高は、1日や1週間などの一定期間内に成立した株式の売買数量の事を指し、売買高と呼ばれることもあります。
株式チャートの下に棒グラフで表されることも多いですね。
出来高を見れば、その株の人気度や注目度を知ることが出来ます。
と言うのも出来高が多いほど、取引が活発に行われているという意味になるからです。
逆に、出来高が少ない株式は「流動性リスク」があると言えるため、注意が必要です。
流動性リスクって何?
流動性リスクとは
出来高が少ないため、取引が成立しない可能性が高くなるリスクのこと。
売買したいときに売買が成立しなかったり、想定よりも安値での売り・高値での買いのリスクが生じる。
出来高が増加するケース
出来高が増加するのは、売りたい人と買いたい人の取引(株式売買)が活発になる時ですよね。
一般的に次のようなケースで売買が活発になり、出来高が増加します。
- 業績関連のニュース(業績予想の修正・予想以上/以下の決算)
- 成長性に係るニュース(資本業務提携・新製品の開発状況・新規顧客の獲得)
- 上場に係るニュース(上場廃止・市場変更など)
上記の例は一部に過ぎませんが、要するに企業への期待や注目度が増すと出来高が増える傾向にあるのです。
ちなみに、上記のようなニュースは「適時開示」と呼ばれ、企業は適時適切な発表をすることが義務付けられています。
出来高と株価の関係を知ろう!
一般的には「出来高は株価に先行する」と言われています。
出来高、つまり売買量が増加した後に株価が変動するということだね!
しかし、これは必ずしも全てのケースに当てはまるわけではありません。
出来高と株価の関係を詳しく見ていきましょう。
あくまでも傾向だから、必ずこのようになるとは限らないワン!
出来高が株価に先行するケース
先行する際に起こり得る2つのケースをご紹介します。
1つ目は図のような下落トレンドの中、出来高が増加して株価が上昇するケースです。
「この銘柄は上がらないだろう」と予想して売る人よりも、「そろそろ上がるだろう」と予想して買う人が多い状態だね!
2つ目は上昇トレンドの中、出来高が増加し株価が下落するケースです。
「まだまだ上がるだろう」と予想して買う人よりも、「もう上昇しないだろう」と予想して売る人が多い状態だね!
出来高と株価が同時なケース
もみ合いの後に出来高の増加と同時に株価が変動する2つのケースを紹介します。
1つ目は図のように、もみ合いの後に出来高の増加と上昇トレンドが発生するケース、2つ目はもみ合いの後に出来高の増加と下降トレンドが発生するケースです。
もみ合いとは
株価が一定価格の範囲内で、上昇と下落を繰り返し相場の方向性が定まっていない状態のこと。
出来高が株価に遅行するケース
株価が変動した後に出来高が上昇するケースも2つ紹介します。
1つ目は図のように、株価が上昇した後に出来高が増加するケースです。
株価が上昇したことで注目度が増し、出来高が増えるんだね!
2つ目は株価が下落した後に出来高が増加するケースです。
含み損を抱えた投資家が損切りをするために売ることで、出来高が増加するんだね!
含み損・損切りとは
含み損とは、現在の株価が買ったときよりも下がっているため損をしている状態のこと。実際には売却をしていないため、あくまでも未実現の損失。
損切りとは、これ以上含み損を増加させないために早い段階で株式を売り、損失を確定すること。
出来高を株価予想に活かそう
これまで解説してきたように、出来高と株価は大きく影響し合っています。
そのため、出来高は株価予想の判断材料の1つになるので、具体的な方法を見ていきましょう。
あくまでも一つの材料として、参考程度にしようね!
出来高の増加率を活用
Yahoo!ファイナンスなどのサイトでは、各日の出来高ランキングや出来高増加率が公開されています。
出来高の増加率を知ることで、「その銘柄がどれくらい投資家からの注目を集めているか」を知ることが出来ます。
注目を集めている企業を知って、ビジネスモデルや業績などを元に投資先を選んでみましょう。
出来高が増加しているからと言って、すぐに飛びつくのはNGだワン!
価格帯別出来高を活用
価格帯別出来高は、過去の一定期間内で売買が成立した株数を価格帯(株価)別に表したものです。
価格帯別出来高を見ることで、「過去にどの株価で多くの投資家が売買したか」を知ることが出来ます。
過去の価格帯を参考に、「どのタイミングで出来高が増えそうか」予想できるんだね!
例えば、「株価上昇局面で一定の価格帯に達したら出来高が増えそう(利益確定の売りが多くなる)」といった予想をすることが出来ます。
価格帯別出来高は楽天証券のトレードツールである「MARKETSPEED」やSBI証券の「株アプリ」からも見る事ができます。
ちなみに、価格帯別出来高などを元に売買することをテクニカル投資と言います。
\無料でツールが使える/
【まとめ】出来高とは?
株式投資で重要な「出来高」について解説しました。
最後にこの記事の重要な3点をおさらいしましょう!
- 出来高が多いことは取引が活発に行われている証拠
- 出来高が低い企業の流動性リスクに注意
- 出来高の増加率や価格帯別出来高を株価分析に活用しよう
株式投資では出来高のほかにも「ローソク足」や「移動平均線」など様々なツールがあるので、是非以下の記事も読んでみてください。