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(6890)フェローテックホールディングスのアナリストレポートを読んでみよう!【投資初心者向け企業分析】

投資初心者向け企業分析では、投資初心者でも読みやすい「ブリッジレポート」をもとに様々な企業をご紹介しています。

今回は、半導体関連銘柄として注目を集める株式会社フェローテックホールディングスをご紹介します。

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フェローテックホールディングスはどんな会社?

フェローテック見出し1

まずは、フェローテックホールディングスの会社概要や事業内容を確認していきましょう。

会社概要

株式会社フェローテックホールディングスは、1980年に設立されました。

半導体等の製造装置部品である「真空シール」や、対象物を瞬時に高い精度で温めたり、冷やしたりできる冷熱素子「サーモモジュール」等の製造販売を行っています。

主力製品である「真空シール」や「サーモモジュール」は世界シェアNo.1の製品です。

代表者など概要は以下の通りです。

代表取締役社長・グループCEO賀 賢漢
所在地東京都
決算期3月
株価(2/21終値)2,412円
時価総額(2/21時点)107,282百万円
時価総額算出に用いた発行済み株式数は22/3期3Q決算短信の値を使用。

事業内容

フェローテックホールディングスは半導体製造装置関連事業電子デバイス事業の2つの事業セグメントに分かれています。

半導体製造装置関連事業

半導体製造装置関連事業では主に「真空シール」や、「石英製品」、「セラミックス製品」を製造販売しています。

21/3期には、半導体製造装置関連事業が全体の売上の約66%を占めています。

いまいちどんな製品を作っているのか分からないよ…

それでは、半導体製造装置関連事業の主力製品である真空シール、石英製品、セラミックス製品についての説明を以下にまとめてみます。

製品名説明
真空シール半導体製造装置内部へのガスやチリ等の侵入を防ぎ、回転運動を装置内部に伝える部品。
半導体製造過程において、チリ等の不純物の混入防止は非常に重要。
そのため、真空シールは半導体製造装置には不可欠な部品になっている。
石英製品石英を材料とした半導体製造装置のこと。
半導体製造過程においては、高温での作業や、半導体を活性ガスとの化学変化から守る必要のある作業も存在する。
そのような作業において、高温への耐性や半導体を活性ガスとの化学変化から守れる石英は重宝されている。
セラミックス製品同社のセラミックス製品は、半導体検査治具用「マシナブルセラミックス」と半導体製造装置等の部品として使われる「ファインセラミックス」の2つに分かれる。
マシナブルセラミックスが使われている製品の例としては、内視鏡がある。
ファインセラミックスは、耐摩耗・耐熱・耐薬品という優れた特性を活かして様々な半導体製造装置に使用される。

特に同社の真空シールは、世界シェアNo.1の製品です。

電子デバイス事業

電子デバイス事業は、主に「サーモモジュール」の製造販売を行っています。

サーモモジュールとは、対象物を瞬時に高い精度で温めたり、冷やしたりできる冷熱素子のことです。

サーモモジュールは自動車用温調シートを中心に、遺伝子検査装置、光通信、家電製品等、利用範囲は広く、世界シェアNo.1

また同事業では、高性能材料を使用した新製品開発や自動化ライン導入によるコスト削減と品質向上に取り組んでいます。

この取り組みにより、新規の需要開拓や更なる用途拡大を目指しています。

世界シェアNo.1の製品を複数製造しているなんてすごいね!

直近の業績・事業戦略

フェローテック見出し2

続いて、フェローテックホールディングスの2022年3月期第2四半期業績や今後の事業戦略について見ていきましょう。

業績:2022年3月期2Q

フェローテック 22/3期2Qの業績
ブリッジレポートより

22/3期2Qの売上高は前年同期比43.8%増の598億26百万円になりました。

また増収や稼働率の上昇等により、営業利益も同174.3%増の107億33百万円と大きく増加しており、 売上・利益ともに8月の修正予想を上回りました。

この増収・増益の背景には、世界的な半導体不足や米中摩擦の影響で、半導体製造メーカー、特に中国国内メーカーからの半導体製造装置の需要が非常に大きくなっていることがあります。

また、同社の増収・増益のトレンドは21/3期1Qから続いているものでもあります。

フェローテックの売上・営業利益推移
ブリッジレポートより

この増収・増益は、旺盛な製品需要とフェローテックホールディングスの製品力が掛け合わさって実現されたものだワン!

今後の事業戦略

続いて、今後の事業戦略について見てみましょう。

フェローテックホールディングスは22/3期から24/3期までの3カ年の中期経営計画を公表しています。

その中期経営計画の基本方針として以下の4つを挙げています。

中期経営計画の基本方針

  • 事業成長:事業成長・利益成長を徹底的に追及、成長投資を継続
    成長期待の高い半導体分野、電子デバイス分野での増産投資を進め、当社ポジションを引上げ、将来の成長に向け、EV(電気自動車)関連等への投資も推進
  • 財務強化:財務強化を更に推進、投資機会と財務状況の適切なバランスを確保
    当期純利益をKPI化、投資リターン・ROIC管理を強化、外部資本活用を適切に検討
  • 品質強化 :「品質は命」と考え、品質管理の強化を進める
    品質管理、自動化・デジタル化による生産体制強化を推進
  • 人材強化:人材の強化、組織の構造改革を推進
    企業規模が拡大するなか、更に持続的な成長を実現するため、人材の採用・育成、組織態勢の改革、企業文化の醸成を推進

また、同社は今後3年間で総額950億円の成長投資を予定しています。

中期経営計画の基本方針を基にした施策や成長投資によって、世界の旺盛な半導体製造装置等の需要を取り込み、24/3期には1,500億円の売上高を計画しています。

さらに同社は、今回の中期経営計画の先、2031年3月期には「売上高3,000億円、当期純利益300億円」達成という長期ビジョンを掲げています。

今後の注目点

フェローテック見出し3

現在、世界的な半導体不足に加え、米中摩擦の影響で中国国内メーカーの半導体増産ニーズが一段と高まっています。

そのためフェローテックホールディングスは、増収・増益のトレンドにあり、今後も拡大基調は継続する見通しです。

また、22/3期はこの旺盛な需要の取り込みに成功していることで、中期経営計画で策定した23/3期予想を1年前倒しで達成および超過する見通しとなっています。

一方、同社は売上・利益の水準の上昇のみでなく、量産と自動化導入により利益率を大きく上昇することにも成功しています。

そのため、旺盛な半導体需要という外部環境だけではなく、自動化導入といった内部での効率化の進展状況にも注目していくと良いでしょう。

【まとめ】株式会社フェローテックホールディングス

フェローテック見出し4

今回はフェローテックホールディングスのアナリストレポートから、同社の事業内容や注目点などを簡単にご紹介しました。

フェローテックホールディングスをもっと知りたい方は、以下より無料でブリッジレポートをご覧いただけます。

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