今回はIPO企業の中から、3月25日に東証グロースに上場したイシン(143A)をご紹介します。
イシンは、メディアを起点として顧客にプラットフォームを開発する企業です。
想定時価総額は19.9億円で、サービス業のIPOとなっています。
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イシンのIPO基本情報
ここでは上場日や、いろはにマネー独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 3月25日(月) |
いろはにマネー独自の初値予想 | C(1.0倍以上1.3倍未満) ※想定価格1,080円から1,080円~1,404円 |
企業Webサイト | https://ishin1853.co.jp/ |
取り扱い証券 | みずほ証券(主幹事)、SMBC日興証券(副幹事)、SBI証券、松井証券、マネックス証券、岩井コスモ証券 など |
IPO取り扱い数No.1のSBI証券が取り扱っているね!
イシンのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 1,080円 |
仮条件 | 1,000~1,080円 |
ブックビルディング期間 | 3月6日(水)~3月12日(火) |
当選発表日 | 3月13日(水) |
公開価格 | 1,080円 |
申込期間 | 3月14日(火)~3月19日(月) |
上場日 | 3月25日(月) |
初値 | 2,234円 |
初値は公開価格の2.07倍となったよ!
イシンのIPO初値予想
吸収価格は19.9億円と、東証グロース市場では比較的小さい水準であり、VC比率は0%と低いことからもプラスに働くでしょう。
しかし一方で、オファリングレシオが30.6%とやや高いことに懸念があります。
上場予定企業が多いこともマイナスに働きそうです。
これらの点から、IPO評価: C(予想レンジ1.0倍以上1.3倍未満=1,080円~1,404円)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
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初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
イシンの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
みずほ証券 (主幹事) | 93.95% | 529,400株 |
SMBC日興証券 | 1.74% | 9,800株 |
SBI証券 | 0.87% | 4,900株 |
松井証券 | 0.87% | 4,900株 |
マネックス証券 | 0.87% | 4,900株 |
岩井コスモ証券 | 0.43% | 2,400株 |
極東証券 | 0.43% | 2,400株 |
東海東京証券 | 0.43% | 2,400株 |
丸三証券 | 0.43% | 2,400株 |
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当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
SBI証券 | 89 | 13 |
完全平等抽選: 60%
IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30%
取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%
|
必要 |
楽天証券 | 65 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 47 | 24 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 55 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 38 | 0 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 60 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
※取扱数、主幹事数は2022年のデータ
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主は特別利害関係者にあたる株式会社Bright Stoneです。
ベンチャーキャピタルは主要株主に含まれていません。
株主名 | 比率 |
---|---|
株式会社Bright Stone | 44.76% |
明石 智義 | 37.07% |
松浦 道生 | 4.24% |
村口 和孝 | 3.14% |
片岡 聡 | 3.02% |
吉田 秀明 | 1.88% |
丸山 広大 | 1.88% |
松本 大 | 1.25% |
西中 大史 | 0.59% |
吉川 慶 | 0.42% |
ロックアップ期間は180日間となっているよ!
イシンの業績情報
決算期 | 2019年3月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 611 | 738 | 723 | 981 | 1,129 |
成長率 | ー | +20.8% | -2.0% | +35.7% | +15.1% |
経常利益 | 45 | 32 | 12 | 139 | 131 |
成長率 | ー | -28.9% | -62.5% | +1058.3% | -5.8% |
経常利益率 | 7.4% | 4.3% | 1.7% | 14.2% | 11.6% |
当期純利益 | 73 | -54 | 15 | 105 | 125 |
成長率 | ー | -174.0% | -127.8% | +600.0% | +19.0% |
EPS | 45.98 | -34.15 | 9.82 | 66.13 | 78.25 |
BPS | 207.91 | 175.32 | 183.59 | 249.72 | 327.97 |
2023年3月期の売上高は前年同期比15.1%増の1,129百万円でした。
継続的な契約から生じる売上が売上全体の半分以上を占めており、安定した収益基盤があります。
その上で、公民共創事業を成長領域とした売上拡大、新しい領域の開発を目指しており、どのように売上高を伸ばせるかが今後の重要なポイントになってくるでしょう。
売上の拡大が重要になってくるね!
イシンの事業内容
イシンは自治体と民間企業の共創を支援する公民共創事業、日系企業のオープンイノベーションを支援するグローバルイノベーション事業、ベンチャー企業のブランディング・採用を支援するメディアPR事業を行っています。
それぞれの事業でメディア、ソリューション、プラットフォームを展開しており、事業ごとに展開しているサービスは以下の通りです。
売上高及びセグメントごとの売上高構成比は以下の通りです。
売上はどの事業もおおむね変わりません。
売上の成長率でみると、2023年では前年と比べ、グローバルイノベーション事業が約23%と最も成長しました。
様々な事業を行っているんだワン!
公民共創事業
自治体と民間企業をつなぐ事業として、自治体デジタルトランスフォーメーション(DX)を中心に、主に大手・中堅企業の自治体向けマーケティング等の
業務を一貫で支援しています。
提供するサービスは以下の通りです。
- BtoGプラットフォーム:企業の自治体向けのWEBマーケティングを総合的に支援するサービス
- 自治体通信:課題解決に取り組む自治体とその取り組みをサポートする民間企業を紹介する情報誌
- ソリューション:テレマーケティングやウェビナーの代行
当事業の利益23年度の利益は7.4億円で、売上高は全体の約36%を占めます。
売上高は2023年3月期で前年と比べ増加していますが、営業利益は減少しています。
全体的に売上高は右肩上がりだよ!
グローバルイノベーション事業
グローバルイノベーション事業では、日系大手企業と国内外のスタートアップをつなげるオープンイノベーションを推進しています。
提供するサービスは以下の通り。
- BLITZ Portal: 日系大手企業向けに、成長産業に特化した情報ポータルサイトを提供
- 研修・イベントサービス:日系大手企業のイノベーション活動のためのサービス
- TECHBLITZ: 世界のスタートアップエコシステムを取材・調査し、イノベーション創発に役立つコンテンツを配信
当事業の23年度の利益は11.4億円で、売上高は全体の約30%。
2023年の営業利益は前年と比べ423%と、高い成長を記録してます。
また、すべてのセグメントの中で当セグメントが最も売上高が伸び、今後も注目すべき事業です。
当事業を始める前後で、全体の売上は2倍以上になったよ!
メディアPR事業
メディアPR事業では、主に成長ベンチャー企業向けにブランディング及び採用支援を行っています。
提供するサービスは以下の通り。
- 各種メディア:「べンチャー通信」「ベンチャー通信Online」「ベストベンチャー100」などの運営
- HIKOMA CLOUD:採用活動の支援
- 大型イベント:ベンチャー企業の経営者を中心に集めた「ベストベンチャー100カンファレンス」を開催
当事業の23年度の営業利益は24.6億円で、売上高は全体の約34%を占めます。
最初に始めた事業だワン!
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近の2月にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
Cocolive | 2/28 | B(1.3~1.5倍) | 2.24倍 |
光フードサービス | 2/28 | S (1.7倍以上) | 2.20倍 |
VRAIN Solution | 2/22 | B(1.3~1.5倍) | 1.74倍 |
Veritas In Silico | 2/8 | C(1.0~1.3倍) | 2.00倍 |
SOLIZE | 2/7 | B(1.3~1.5倍) | 1.30倍 |
日経平均が続伸する中、すべてのIPO銘柄で初値が公開価格を上回っています。
そして、3銘柄では初値騰落結果が2.00倍を上回りました。
2月22日には日経平均が過去最高値を更新し、IPOにも追い風となっています。
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
IPO投資におすすめのネット証券3選
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2023年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
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