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KOKUSAI ELECTRIC<コクサイ エレクトリック>(6525)のIPO初値予想と上場概要紹介

今回はIPO企業の中から、10月25日に東証プライムに上場予定のKOKUSAI ELECTRIC(6525)をご紹介します。(同日は「全保連」が上場予定です)

KOKUSAI ELECTRICは、半導体製造装置の開発・製造・販売・保守などの事業を行う企業です。

想定時価総額は4,354.6億円で、電気機器業のIPOとなっています。

監修者:曽根原 大介
監修者:曽根原 大介

上智大学 外国語学部卒業。在学中に米 San Diego State University ファイナンス学部に留学。FP3級保持。
2019年より株式会社インベストメントブリッジにて投資家向けWebサイトの運営や上場企業のIRコンサルティングを手掛け、現在は社長室 室長。
学生・新卒向けの金融教育活動も実施。日本株やアメリカ株、NISAの投信積立、仮想通貨などに7年以上投資している。

KOKUSAI ELECTRICのIPO基本情報

ここでは上場日や、いろはに投資独自の初値予想を見てみましょう。

上場日10月25日(水)
いろはに投資独自の初値予想C(1.0倍以上1.3倍未満)
※想定価格1,890円から、1,890円~2,457円
企業Webサイトhttps://www.kokusai-electric.com/
取り扱い証券SMBC日興証券(共主)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券大和証券 など

SMBC日興証券が共同主幹事になっているね!

KOKUSAI ELECTRICのIPO日程と価格

IPOの日程と価格は次のようになっています。

※発表次第更新しています。

想定価格1,890円
仮条件1,830円~1,840円
ブックビルディング期間10月10日(火)~10月13日(金)
当選発表日10月16日(月)
公開価格1,840円
申込期間10月17日(火)~10月20日(金)
上場日10月25日(水)
初値2,116円

初値は2,116円と公開価格の1.15倍になったよ!

KOKUSAI ELECTRICのIPO初値予想

KOKUSAI ELECTRIC 企業評価

半導体市場は中長期的な成長が見込まれ、同社の業績にもプラスの影響を及ぼすと思われます。

一方で、時価総額が4,354.6億円、吸収金額が1,279.1億円とIPO企業としてはかなり大きいことはマイナスに働きます。

また、同時期のIPO企業が多く投資先が分散してしまう可能性があります。

これらの点から、IPO評価: C(予想レンジ1.0倍~1.3倍=1,890円~2,457円)と判断しました。

※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。

初値予想アンケート

想定価格:1,890円

投票は終了しました。ご回答ありがとうございます!

詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
  • 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
  • オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
  • 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
  • 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
  • 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
  • VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
  • 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
  • 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
  • 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。

初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。

また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。

KOKUSAI ELECTRICの主幹事・幹事証券

同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。

証券会社名割当率割当株数
野村證券(共同主)50.45%15,363,300株
SMBC日興証券(共同主)21.15%6,439,800株
みずほ証券11.68%3,556,300株
三菱UFJモルガン・スタンレー証券11.68%3,556,300株
大和証券1.89%576,700株
東海東京証券1.58%480,600株
ゴールドマン・サックス証券1.58%480,600株

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当選しやすい証券会社ランキング

なかなかIPOが当選しないな…

この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。

IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。

以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。

証券会社名 取扱数 主幹事数 抽選方法 事前入金
SBI証券 89 13
完全平等抽選: 60%
IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30%
取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%
必要
楽天証券 65 0 完全平等抽選 必要
SMBC日興証券 47 24 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て 必要
松井証券 55 0 配分予定数量の70%以上を抽選 不要
岡三証券 38 0 取引実績に応じて優遇抽選 不要
マネックス証券 60 0 完全平等抽選 必要

※取扱数、主幹事数は2022年のデータ

松井証券や岡三証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!

大株主情報

大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主のKKR HKE Investment L.P.が親会社となっています。

また、第2位のApplied Materials Europe B.V.は事業戦略パートナーとなっています。

株主名比率
KKR HKE Investment L.P.70.77%
Applied Materials Europe B.V.14.50%
KSP Kokusai Investments, LLC6.55%
Qatar Holding LLC4.83%
金井 史幸0.25%
小川 雲龍0.15%
柳川 秀宏0.15%
神谷 勇二0.13%
塚田 和徳0.13%
金山 健司0.11%
上位10名を記載

2017年に親会社が日立製作所から現在の親会社に変わったんだね!

KOKUSAI ELECTRICの業績情報

KOKUSAI ELECTRIC 業績
KOKUSAI ELECTRIC業績2
EPSは左軸、BPSは右軸
決算期2021年3月2022年3月2023年3月
売上高178,023245,425245,721
成長率+37.9%+0.1%
営業利益52,41379,42164,251
成長率+51.5%-19.1%
営業利益率29.4%32.4%26.1%
当期純利益31,90355,56645,985
成長率+74.2%-17.2%
EPS115.52163.73130.46
BPS201.44365.18495.67
目論見書を元に、いろはに投資作成
※EPS、BPSは単体の業績。
※2021年3月期より国際会計基準により連結財務諸表を作成したため、2020年3月期以前の各数値は記載しておりません。

営業利益は前期比で減少した一方で、売上高は右肩上がりで成長しています。

装置の売上が減少したもののサービスの売上が過去最高を更新したことが売上高増加の要因となっています。

営業利益は減少しましたが、これは中長期的な成長に向けた販管費の増加が要因となっています。

また、半導体デバイス市場や半導体装置市場は拡大が見込まれており、同社の業績を大きく左右すると思われます。

半導体市場の中長期的な成長に注目だね!

KOKUSAI ELECTRICの事業内容

KOKUSAI ELECTRICは日立製作所の子会社として運営していた日立国際電気における成膜プロセスソリューション事業を前身としています。

同社は半導体製造装置の製造・販売・保守サービスを主として以下のような事業を展開しています。

装置ビジネス

  • バッチ成膜装置
  • トリートメント(膜質改善)装置

サービスビジネス

  • 部品販売、保守サービス、有償修理
  • 装置の移設・改造
  • ウェーハサイズ200mm以下の装置と中古装置の販売
KOKUSAI ELECTRIC事業
目論見書より引用

装置ビジネス

「成膜」プロセスって何?

まずは半導体製造プロセス全体を軽く説明します。

半導体を製造する際、設計・前工程・後工程という3つの工程に分かれます。

半導体の製造プロセス
日立ハイテク「HP」より

「設計」では、フォトマスク(原版)にコンピューターを使ってパターンを描きます。

「前工程」では、「設計」で描いたパターンをシリコンウエハ上に高密度に重ねていきます。

「後工程」では、ウエハから半導体部分を切り出し、所定の位置に配置し検査をします。

「成膜」はどこにあたるの?

「成膜」は「前工程」にあたります。

「前工程」をさらに詳しく見ると、「成膜」・「パターン転写」・「エッチング」に分けられます。

半導体の前工程
日立ハイテク「HP」より

「成膜」とは、回路パターンを転写するための回路素材となるポリシリコン膜や絶縁膜等の薄膜を形成する工程であり、非常に重要な工程です。

「成膜」プロセスについてよく分かったよ!

強みはどんなところにあるの?

近年半導体の性能が上がっていますが、それは構造が複雑になっていることを意味します。

これにより、成膜の表面積が増え時間がかかってしまう問題や、難易度の高い高品質成膜が必要になるといった問題が出ています。

この問題に対し、同社は高いパッチ成膜技術とALD技術を組み合わせることで、この2つの問題両方を解決する装置を製造しています。

実際に顧客からも高く評価されており、2022年のバッチALD対応成膜装置の世界シェアは1位です。

またトリートメント(膜質改善)装置においても、世界2位のシェアを有しています。

世界中に技術力の高さが認められているんだね!

サービスビジネス

同社が製造・販売する半導体製造装置において、アフターサービスの提供を行っています。

直近の需要こそ低迷しているものの、需要拡大に対応するために半導体生産工場はひっきりなしに稼働しています。

そのため、製造装置も常に高品質で稼働することが求められており、需要は堅調です。

また、一度装置が導入されればサービスの提供は継続して行われるので、半導体設備投資サイクルに関係なく安定的かつ高利益率の収益が見込まれます。

サービスビジネスの売上収益
目論見書より

セグメントとしても伸びており、さらなる成長が期待できます。

サービスビジネスが高い利益率に関係しているんだね!

直近IPOの初期予想と騰落結果

直近の9月にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。

企業名上場日初値予想初値騰落結果
オカムラ食品工業9/27B(1.3~1.5倍)1.52倍
AVILEN9/27B(1.3~1.5倍)1.17倍
オートサーバー9/26D(1.0倍未満)0.85倍
ネットスターズ9/26B(1.3~1.5倍) 0.92倍
ジェイ・イー・ティ9/25D(1.0倍未満)0.95倍

日経平均が足踏みしている中、初値が公開価格を下回ったIPO銘柄もありました。

ですが、条件の良い銘柄はしっかりと強い上昇を見せています。

最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。

IPO投資におすすめのネット証券3選

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