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グラッドキューブ(9561)【IPOインタビュー・IPO上場企業紹介・初値予想】

※この記事は9月5日公開の記事にインタビューを追記したものです。

今回は9月28日に東証グロースに上場予定のグラッドキューブ(9561)をご紹介します!

株式会社グラッドキューブは、自社開発の SiTest を用いたウェブサイト解析サービス等の SaaS 事業、インターネット広告の代理店業務及びスポーツデータ AI 解析の SPAIA事業を行う企業です。

想定時価総額は75.7億円で、東証グロースに上場します。

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企業からのメッセージ

9月21日(水)、株式会社グラッドキューブ 金島CEOと財部CIROへインタビューを実施しました。

インタビューでは上場後の戦略や、個人投資家へのメッセージなどを伺いました。

金島さん

取締役CEO 金島 弘樹

大学を卒業後、金融機関に入社。
トップセールスとして活躍。持ち前の高い向上心で店舗営業トップだけでなく、近畿ブロックでの受賞を経験。 その後不動産会社での勤務を経て、2008年に株式会社グラッドキューブを設立。

取締役CIRO 財部 友希

2012年 ソーシャルマーケティング支援の事業にて起業。
研修先であったグラッドキューブの事業に携わるようになり、2014年1月に取締役COO、2019年1月に取締役CFO、2020年1月に再度取締役COO就任した後、2022年3月に取締役CIRO就任。

上場までの道のり・創業経緯

私(金島CEO)は学生時代から「30歳までに起業したい」、という気持ちを根底に持っていました。

そこでまずは、世の中のお金の流れを知ろうと大学卒業後は金融業界に就職しました。

しかし入社当初から自分たちが利息をもらっているにもかかわらず、お金を借りていた債務者側からお礼されることに対して違和感がありました。

そこから「顧客が喜んでくれるようなプロダクトを提供したい」という想いが強くなり、起業を決断しました。

こうした思いもあり、「喜び(Glad)をカタチ(Cube)にする」ことをグラッドキューブの企業理念として定義しました。

どんなところに苦労したのかな?

起業当時は広告事業を中心に事業を展開していましたが、その頃からGoogleやYahoo!に依存してしまっていることを自覚していました。

また、新事業のSaaS事業でも広告に依存していると懸念していました。

当時、米国ではスポーツベッティングが盛んになっていて、1980年から2010年の30年の間に米プロ野球(MLB)の市場規模が10倍以上に成長しましたが、日本プロ野球(NPB)は横ばいでした。

そこで今後日本でもスポーツベッティングの時代が来ると感じて、SPAIA事業を立ち上げました。

これは、少子高齢化に直面している日本にとっても、インバウンド拡大に寄与すると考えました。

ただ、スポーツベッティングのプラットフォームを作るのは大企業が実施し、競争も激しいため、アメリカでも1社しかない解析プラットフォームの設立を決めました。

日本ではまだ普及していない、スポーツベッティングに目をつけたんだね!

IPOの目的

そもそも、なんでIPOしたんだろう?

システム開発を主たる使途として、資金を投じて行こうと考えています。

システム開発を実施するにはエンジニアが必要となるため、積極的に人材採用も行っていく予定です。

特に社内システムの構築に注力しようと検討しており、会計システムの「グランプ」を開発中です。

これにより月次決算開示の日数短縮などの実現を目指しています。

株主還元

まずは企業価値向上のために、利益を出してバリュエーション、時価総額の向上に努めてまいります。

配当に関しては、将来的に実施していきたいと考えていますが、現時点では検討しておりません。

今後の注目点

投資家としては、何に注目すれば良いのかな?

事業間シナジーと、SPAIA事業の二つに注目して頂きたいです。

事業間シナジーに関しては、SaaS事業とマーケティング事業のシナジーに着目していただきたいと考えております。

今までは事業部やチームが分かれていたのですが、事業部間のコミュニケーション強化や関係の質向上に努め、思考➪行動➪結果の先行循環を確立する事に成功しました。

一方でSPAIA事業について、はっきりと申し上げたいのは「我々はギャンブルではない」ということです。

米国の最高裁でも「ベッティングはギャンブルではない」との判例もあり、今後日本でもそうした法律などが大きく変わっていくと予想しています。

今は成長段階で広告も打っていませんが、他の公営競技でも事業展開し、AIによってデータを最適化させてスポーツを新しく楽しんで頂きたいと考えています。

競馬以外にも水平展開していくのは期待が高まるね!

投資家へのメッセージ

弊社プロダクトの「サイテスト」などのSaaS事業はマーケティングソリューション事業とのシナジーも生まれやすく、今後十分に市場規模も含めて成長性が高いと考えております。

まずはこの部分を強化していきますので、ご期待ください。

スポーツメディアプラットフォームのSPAIA事業は現時点での売上高は1億円程度ですが、今後ユーザーがどうすれば喜んでくれるのかを明確にし、企業価値向上に努めてまいります。

IPO概要・初値予想

IPO概要・初値予想

まず、グラッドキューブの初値予想、およびIPO概要について以下の4つを解説していきます。

同社を購入検討している方は、ご確認ください。

IPO評価・初値予想

評価画像

IPO評価:B(予想レンジ1.3倍~1.5倍

事業内容はトレンドで、複数の事業で利益を出せています。

業績も右肩上がりで、売上高は毎期30%近い伸びです。

ただ、VC比率が12%あり、ロックアップが公開価格の1.5倍で解除されるため、売り圧力が強いと思われます。

また、9月後半は上場予定企業が多く、株主の分散が予想されます。

これらの点から、IPO評価: B(予想レンジ1.3倍~1.5倍と判断しました。

※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。

IPOスケジュール IPO評価概要
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
  • 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
  • オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
  • 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
  • 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
  • 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
  • VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
  • 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
  • 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
  • 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。

初値予想の方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事をご覧ください。

取り扱い証券

同社のIPO株を取り扱う証券会社は以下の通りです。

証券会社名割当率割当株数
大和証券(主)86.96%1,280,000株
SBI証券4.35%64,000株
楽天証券1.74%25,600株
みずほ証券1.74%25,600株
野村證券1.74%25,600株
松井証券0.87%12,800株
岩井コスモ証券0.87%12,800株
岡三証券0.87%12,800株
あかつき証券0.43%6,400株
極東証券0.43%6,400株

\ IPO取扱数No.1証券はこちら!/

どの証券会社が良いのか詳しく知りたい方は「IPO投資におすすめの証券会社ランキング」をご覧ください!

日程・価格

IPOの日程は以下のようになっています。

抽選申込期間9月9日(金)~9月15日(木)
当選発表日9月16日(金)
購入申込期間9月20日(火)~9月26日(月)
上場日9月28日(水)

続いて、価格は以下のようになります。

仮条件870円~960円
公募価格960円
初値1,500円

IPO企業の初値や騰落率に関しては、「IPO初値・騰落率結果【2022年】」をご覧ください。

大株主

株主の状況は以下のようになっています。

株主名比率
株式会社ゴールドアイランド49.22%
金島 弘樹27.64%
MICイノベーション4号投資事業有限責任組合8.25%
NTTインベストメント・パートナーズファンド2号投資事業有限責任組合4.13%
金島 由樹3.86%
財部 友希(戸籍名:畝田 友希)2.57%
上杉 辰夫0.53%
玉屋 宏祐0.45%
松田 政志0.45%
西村 美希0.45%

企業概要

IPO_企業概要

事業内容

同社は、「データ×解析の力でSaaS企業として世界中のプラットフォームとなる」を経営ビジョンに掲げています。

事業内容は、以下の3つになります。

Saas事業

同社の特徴は、自社で開発した、サイト解析ツールのSiTest(サイテスト)です。

月額制で利用できるサブスクリプションモデルで、1か月間の無料トライアルもできます。

SiTestの最大の強みは、Webサイトの最適化に必要な機能をオールインワンで兼ね備えていることです。

SiTestでは、顧客のウェブサイトを訪れたユーザーがどこを閲覧しているか、クリックしているかを可視化するヒートマップを提供しています。

また、蓄積された行動データを基に仮説を立て、管理画面からユーザーテストを行い、Webサイトの最適化を行うことができます。

Webサイトの解析と改善を一元化してできるんだね!

一般的に、Webサイトを快適化するための手段として、A/Bテストというものがあります。

A/Bテストとは、「一部だけ変えたAとBのサイトを作成し、ランダムにユーザーに表示させることで、どちらが高い成果を上げたかを見つける」というものです。

A/Bテストは2種類以上で行う事もあるんだワン!

そのため、A/Bテストを行う場合、別のウェブサイトを2つ以上制作する必要があり、コストと時間を必要とします。

しかし、SiTestでは専門的な知識を持たないユーザーでも即時にテスト用のウェブサイトを作成できます。

誰でも気軽にWebサイトの改善ができるんだね!

A/Bテストだけでなく、エントリーフォームも同時に最適化できるので、改善をよりスピーディーに行えます。

また、マーケティング担当者の効率化をサポートする、AI搭載の自動レポート機能があり、自分では見えなかった問題点に気づくことができるのも、SiTestが人気の理由です。

マーケティングソリューション事業

主に大企業・中小企業に対してインターネット上の包括的なマーケティング支援を展開しています。

ユーザーの状況に合わせて、オーダーメイドのプランを設計していることが特徴です。

人材のリソース不足や専門的な知識を持たない企業の課題に対し、現状分析から戦略立案、効果分析までワンストップで提供しています。

また、十分な予算やリソースが不足している中小企業、個人事業主に対しては低額プランを提供しています。

企業ごとに柔軟に対応することで、収益機会を増やしているんだね!

さらに、同事業の顧客に対しSiTestを提供することで、さらなる価値提供を進めています。

2つの事業でシナジーを生み出してるんだね!

SPAIA事業

自社で開発したAIの機械学習を使用したスポーツメディアプラットフォームを運営しており、「スポーツ×AI×データ解析でスポーツの観方を変える」を掲げています。

具体的には、プロ野球やサッカーの勝敗予想や、SPAIA競馬のウェブ・アプリを運営しています。

特にSPAIA競馬に注力しており、SPAIA競馬には3コースの有料会員と無料会員を設けています。

有料会員の場合、コースごとに利用可能なコンテンツの範囲・質が異なります。

SPAIAのユーザー数推移
目論見書より

無料会員は右肩上がりだけど、有料会員は少し減っているね

これは2021年8月に価格を引き上げた影響による解約率の悪化が起因しています。

今後はUI/UXの改善と地方競馬コンテンツの開発に注力することでサービスの質を向上させる予定です。

解約率の改善が見込まれているんだワン!

決算情報

続いて、同社の決算情報を見ていきましょう。

同社の業績は好調で、売上高、純資産額ともに右肩上がりです。

売上高成長率は、毎年30%近いね!

以下は、SiTest(SaaS事業)についてのグラフです。

アカウント数も順調に伸び、そして解約率を大きく下げることに成功しています。

このあたりが、業績が上がっている要因の1つと言えそうです。

経常利益も当期純利益も、売上高同様に右肩上がりとなっています。

今年度は第2四半期の時点で、昨年度の90%超を達成しており、このままいけば過去最高の純利益になると思われます。

株式価値判断の根拠となる1株当たりの純資産額も成長しています。

今後が楽しみな業績だね!

企業からのメッセージ

上場後、企業様へインタビューを実施できた際に掲載致します。

いろはに投資のTwitterフォロー、LINE公式アカウントを登録しておいて欲しいワン!

経営陣

同社の役員は9名おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。

代表取締役CEO 金島 弘樹

2002年1月 株式会社エイワ 入社
2007年1月 合同会社GLAD CUBE設立 取締役就任
2008年2月 株式会社グラッドキューブに組織変更 代表取締役就任
2022年3月 代表取締役CEO就任(現任)

最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は以下のページもご覧下さい。

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