※この記事は11月25日公開の記事にインタビューを追記したものです。
今回は「IPO企業」の中から12月20日に東証グロースに上場するmonoAI technology(5240)をご紹介します (同日はINFORICHが上場予定です) 。
monoAI technology は、メタバースプラットフォームの「XR CLOUD」の運営を行っている企業です。
独自の「大規模VR 空間共有技術」をベースにバーチャル空間を提供し、数万人の同時接続と1エリア内1,000人規模の同日接続が可能となります。
想定時価総額は62.5億円で、東証グロースに上場します。
企業様・IRご担当者様へ(クリックで開く)
いろはに投資ではIPO企業様へ実際にインタビューを行い、企業様からのコメントを記事に掲載する取り組みを進めております。
貴社メッセージを掲載することで、中長期で貴社を応援する投資家が増えることを目指しております。
インタビューや掲載は無料で行っておりますので、ご興味がございましたらお問い合わせよりお気軽にご連絡ください。
※いろはに投資を運営する株式会社インベストメントブリッジは、IR情報サイト「ブリッジサロン」も運営しております。
企業からのメッセージ
12月26日(月)、monoAI technology株式会社の本城社長と美濃CFOにインタビューを実施しました。
インタビューでは上場後の戦略や、個人投資家へのメッセージなどを伺いました。
代表取締役社長 本城 嘉太郎氏
1978年 神戸生まれ。
ゲーマーだった19歳の時、世界初の本格MMORPG「ウルティマオンライン」に出会って強い衝撃を受け、将来ネットワークゲームを作ることを決意。サーバエンジニア、大手コンシューマゲーム開発会社を経て、2005年にmonoAIを創業。ゲームの開発を行いつつ、まだ日本でネットワークゲームを作る文化がなかった頃からネットワークゲーム開発の研究開発に着手。その成果を元に、2013年からモノビットリアルタイム通信エンジンの販売を開始。2018年に本社を東京から地元神戸に移転。2021年に大規模仮想空間基盤『XR CLOUD』をリリース。
初値へのコメント
公開価格660円に対し、初値は1,280円と2倍近く株価が上昇したよ!
まず、初値が倍近くついたことについては、会社全体としては非常に身の引き締まる思いを感じ、これからも精進していきたいなと思っております。
今後も、IR活動を通じて株主様にしっかりと情報提供できるようにしていきたいと考えております。
創業の経緯
本城社長はなぜmonoAI technologyを設立したのかな?
一番のきっかけは、19歳の時にリリースされた「ウルティマオンライン」というゲームにハマったことでした。
世界中の人々とコミュニケーションをとりながらゲームをするという、今でいう「メタバースが実現する理想的な世界」に触れる経験をしました。
そういったものを将来自分も作りたいと思いながら、ゲーム会社でゲームを作っていました。
しかし、当時はオンラインゲームというものがあまり流行っておらず、カセットやCDタイプのゲームが主流でした。
このままでは自分が理想とするオンラインゲーム、メタバースといったような世界観を作ることができないのではないかと思いました。
その思いがきっかけで、既存のゲーム会社ではなく、オンライン(ネット上のコミュニケーション)に特化した会社を立ち上げました。
人とのコミュニケーションを大事にするという思いだけでなく、現実と同じものを仮想世界にも作れるのではないかという思いがあります。
メタバースが実現する世界は可能性が無限大だワン!
上場までの道のり
上場に至るまでに大変だったことはなんだろう?
上場に関して、大変だったのは以下の2点です。
- メタバースの認知度の低さ
- 社内管理体制の構築
『XR CLOUD』というメタバースのプラットフォームを作ろうとした時に、世の中にあまりないものなので、周囲に理解されにくいということがありました。
ゲーム会社の中で、あえてゲームシステムを省いた仮想空間を作ろうという試みに対し、社内からも「作る意味がわからない」「このプラットフォームが活用されるようになるのかわからない」などの意見がありました。
メタバースといった言葉自体、昨年フェイスブック社が名前を変えたことなどで一般に広まっていった言葉で、やっと認知されてきたというところです。
この認知度の向上は今後も重要な課題だと思っています。
メタバースという分野は産業全体でもまだまだ発展途上なんだね!
もう一つは、上場する際の社内管理体制の構築です。
今までは外注していたことも、スピードアップのために内製化していかなければならず、時間がかかりました。
コロナ禍はmonoAI technologyにどんな影響があったのかな?
コロナ禍というのは、我々にとってはチャンスであったと思います。
というのもやはり新型コロナウイルスによって、「リアルで開催されているさまざまなイベントをバーチャルで開催したい」という問い合わせがかなり増えました。
イベントのハイブリット開催の需要など、コロナ禍を経てイベント自体の開催方法が新しくなっているのは追い風です。
IPOの目的
上場にはどんな目的があったのかな?
今後もメタバース市場は拡大していくと思います。
その中で成長を加速させていくための資金の調達という意味合いもありますし、研究開発のための資金という意味合いもあります。
あとは採用や取引先への信用度という面では、上場しているというブランドが大きな影響を与えると考えています。
株主への還元
まだまだ成長産業で黎明期ということもありまして、短期的には成長を続けていかなければならないという認識があります。
まずは成長していくことで株主様に還元していければと考えております。
メタバースの市場規模としてmonoAI technologyが獲得しているシェアがまだ大きくはないので、シェア拡大に向けてどんどん成長したいと思っています。
まずは株主の期待以上に会社を成長させることを考えているんだね!
今後の注目点
今後の成長として、どこに注目すればいいんだろう?
KPIとしては、『XR CLOUD』の認知度向上ということも踏まえますと、イベントの実施数に注目していただければなと思います。
年間を通してイベントの実施回数が増えれば、『XR CLOUD』やメタバースの認知度が上がっていくと考えられますので、この点を注目していただきたいです。
投資家へのメッセージ
美濃CFO)IR活動については、monoAI technologyまたは『XR CLOUD』の認知度・理解を広めていけるようなIRをしっかりと行なっていきたいと思います。
本城社長)メタバース市場というのはこれからもどんどん成長し、注目されていくと思います。日本のメタバース市場を牽引できるような存在になっていきたいと思っておりますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
IPO概要・初値予想
まず、monoAI technologyの初値予想、およびIPO概要について以下の4つを解説していきます。
同社を購入検討している方は、ご確認ください。
IPO評価・初値予想
コロナ禍でオンラインの需要が大きく伸び、今後も会議などで活用される機会が増えるでしょう。
メタバース業界という目新しさもあり、今後の業績拡大にも期待できます。
一方で、12月は上場予定企業も多く、やや懸念点もあります。
これらの点から、IPO評価: A(予想レンジ1.5倍~1.7倍)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
初値予想の方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事をご覧ください。
取り扱い証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は以下の通りです。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
SMBC日興証券(主) | 91.33% | 1,529,700株 |
みずほ証券 | 2.17% | 36,400株 |
SBI証券 | 2.17% | 36,400株 |
松井証券 | 0.87% | 14,500株 |
楽天証券 | 0.87% | 14,500株 |
マネックス証券 | 0.87% | 14,500株 |
岡三証券 | 0.87% | 14,500株 |
岩井コスモ証券 | 0.87% | 14,500株 |
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IPO投資におすすめの証券
- IPO投資におすすめの証券会社ランキング:アンケート結果を元に作成しました。
日程・価格
IPOの日程は以下のようになっています。
ブック・ビルディング期間 | 12月5日(月)~12月9日(金) |
当選発表日 | 12月12日(月) |
申込期間 | 12月13日(火)~12月16日(金) |
上場日 | 12月20日(火) |
続いて、価格は以下のようになります。
仮条件 | 630円〜660円 |
公開価格 | 660円 |
初値 | 1,280円 |
IPOスケジュール・初値騰落率
- IPOスケジュール【2022年】:IPO企業のブックビルディング期間や申込期間、上場予定日の一覧を見れます。
- IPO初値・騰落率結果【2022年】:IPO企業の初値予想一覧やその結果、初値から1週間後の騰落率の一覧を見れます。
大株主
株主の状況は以下のようになっています。
株主名 | 比率 |
---|---|
本城 嘉太郎 | 38.62% |
株式会社ベリサーブ | 10.56% |
銭 錕 | 6.93% |
GMCM VENTURES PTE. LTD | 6.79% |
株式会社イグニス | 5.61% |
脇本 博道 | 4.86% |
中嶋 謙互 | 4.12% |
森川 幸人 | 4.01% |
成澤 理恵 | 4.01% |
山下 真輝 | 3.58% |
企業概要
事業内容
monoAI technology 株式会社はゲーム開発の技術をベースに、通信ミドルウェア事業やXRソリューション基盤開発を行っているモノビットエンジン社、AI研究・開発事業を行うモリカトロン社を子会社に持っています。
「XR CLOUD」等の次世代のコンテンツを生み出し、これまでのメタバースの課題だった同時接続の数や重たさを解消。
数万人の同時接続と1エリア内1,000人規模の同時接続が可能になり、独自のクラウドレンダリング技術で、同時接続しても重たくなりません。
※各事業内容の詳細は後日アップデートいたします。
決算情報
売上高はコロナ禍になった2020年に大きく拡大し、今でも成長を続けています。
また、経常赤字だった2年間を乗り越え、今では利益拡大フェーズに入ってきているのではないかと考察できます。
上場時点ですでに、三井物産や神戸大学などが活用しています。
今後もオンラインゲームやバーチャルイベントなどを通してメタバースの領域は発展していくことが期待できるため、さらなる成長は見込めそうです。
経営陣
同社の役員は12名(うち女性1名)おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。
代表取締役社長 本城 嘉太郎
1997年4月 株式会社エヌ・エィチ・エス入社
2013年1月 株式会社モノビット(現:当社) 代表取締役就任(現任)
2021年2月 AIQVE ONE株式会社 取締役就任
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は、「IPOスケジュール【2022年】」をご覧ください。
IPO投資をするなら開いておきたい証券口座
- SBI証券
公式サイト:https://www.sbisec.co.jp/
2021年のIPO取扱数No.1。IPO投資をするなら必ず持っておきたい証券会社です。 - マネックス証券
公式サイト:https://www.monex.co.jp/
IPOが完全平等抽選制なので、初めてのIPO投資でも平等に抽選に参加できます。 - SMBC日興証券
公式サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/
主幹事になることが多いので、IPOの割当率が高い証券会社です。
企業様・IRご担当者様へ(クリックで開く)
いろはに投資ではIPO企業様へ実際にインタビューを行い、企業様からのコメントを記事に掲載する取り組みを進めております。
貴社メッセージを掲載することで、中長期で貴社を応援する投資家が増えることを目指しております。
インタビューや掲載は無料で行っておりますので、ご興味がございましたらお問い合わせよりお気軽にご連絡ください。
※いろはに投資を運営する株式会社インベストメントブリッジは、IR情報サイト「ブリッジサロン」も運営しております。