2021年12月には33社が新規上場予定となっています。
今回は、12月15日に東証1部に上場予定のネットプロテクションズホールディングス(7383)をご紹介。
株式会社ネットプロテクションズホールディングスは2018年に設立された、後払い決済サービスBNPLのパイオニアである(株)ネットプロテクションズの持株会社です。
想定時価総額は約1,205億円で、東証1部に上場します。
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IPO概要・初値予想
まず、ネットプロテクションズホールディングスの初値予想、およびIPO概要について以下の4つを解説していきます。
- IPO評価・初値予想
- 取り扱い証券
- 日程・価格
- 株主構成
同社を購入検討している方は、ご確認ください。
IPO評価・初値予想
IPO評価:C(予想初値レンジ1.0~1.3倍)
いろはに投資編集部が過去のデータから作成した「IPO評価計算シート」では予想初値倍率:0.6倍であり、IPO評価:D、予想初値レンジ:1.0倍以下となりました。
しかし、ユニコーン企業であることや事業のトレンド性を踏まえて評価を1段階上げ、IPO評価:C、予想初値レンジ:1.0~1.3倍と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
まず同社は日本で数少ないユニコーン企業の1つであり、業績も右肩上がりで成長していることが評価されます。
同時にBNPL(後払い)サービスは世界的に注目されている分野であり、今後も市場規模は拡大していくと期待されます。
また同社のIPOは配分比率が国内で35%、海外で65%のグローバルオファリングとなっており、後払い決済サービスは海外投資家からはより注目されているため、プラスの要因となります。
しかし大型IPO案件であり公開株数も非常に多いため、需給のバランスから初値は上昇しづらくなると考えられます。
また売り出し比率が高いことからも、ファンドのイグジットを目的とした意味合いのあるIPOとも見受けられます。
したがって、これらの要素から今回のIPO評価はCと判断しました。
取り扱い証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は以下の通りです。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
大和証券(共主) | 52.83% | 6,167,200株 |
SMBC日興証券(共主) | 34.31% | 4,004,600株 |
クレディ・スイス証券(共主) | 6.29% | 733,800株 |
みずほ証券(共主) | 2.19% | 255,800株 |
野村證券 | 1.46% | 170,500株 |
楽天証券 | 1.46% | 170,500株 |
SBI証券 | 0.73% | 85,200株 |
マネックス証券 | 0.73% | 85,200株 |
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日程・価格
IPOの日程は以下のようになっています。
抽選申込期間 | 11月29日(月)~12月3日(金) |
---|---|
当選発表日 | 12月6日(月) |
購入申込期間 | 12月7日(火)~12月10日(金) |
上場日 | 12月15日(水) |
続いて、価格については以下のようになります。
仮条件 | 1,300-1,450円 |
公募価格 | 1,450円 |
初値 | 1,378円 |
大株主とロックアップ期間
株主の状況は以下のようになっています。
株主名 | 比率 | ロックアップ |
投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号 | 30.84% | 360日間 |
AP Cayman Partners Ⅲ-Ⅰ, L.P. | 19.53% | 360日間 |
リコーリース(株) | 11.28% | 180日間 |
AP Cayman Partners Ⅲ, L.P. | 10.55% | 360日間 |
(株)ジェーシービー | 9.07% | 180日間 |
柴田 紳(社長) | 3.74% | 360日間 |
Japan Fund V, L.P. | 2.72% | 360日間 |
York Asian Opportunities Investments Master Fund, L.P. | 2.41% | 180日間 |
Tsunagu Investments Pte. Ltd. | 2.18% | 180日間 |
鈴木 史朗 | 1.66% | 360日間 |
企業概要
事業内容
同社グループは、国内の後払い決済サービスBNPLの先駆け的存在であると共に、BtoC取引の市場では40%以上のシェアを誇るリーディングカンパニーです。
個人・法人利用、ECや対面等、それぞれの利用シーン毎で最適化されたサービスを展開しており、最も代表的なサービスは通販向け決済サービスの「NP後払い」です。
2021年3月期のNP後払い単体での取扱高は、対前期比16.3%増の3,422億円となりました。
同様に、以下のようにBNPL市場のパイオニアとして圧倒的な実績を誇っています。
さらにこれまで蓄積された3億件以上の取引データや与信ノウハウをテクノロジーとして活用し、与信通過率97%、未払い率0.6%を実現しています。
決算情報
続いて、同社の業績を見てみます。
売上高は、巣ごもり需要によるEC消費の大幅な増加に伴って右肩上がりで成長してきた一方、コロナウイルスの収束状況によってはその反動から今後一時的な落ち着きが生じる見込みです。
純資産額/総資産額も同様に、売上高の増加に連なって年々成長しています。
売上高の増加に伴い各利益も2Q時点で順調に推移しており、通期では前期実績を超える見通しです。
特に、2Q累計の調整前四半期利益は前年同期比282.5%増の499百万円となりました。
直近ではオミクロン株の動向や、どうEC需要を捉えていくかに注目だね!
経営陣
同社の役員は9名おり、その中から抜粋で役員の経歴を紹介します。
柴田 伸 代表取締役社長
1998年4月 日商岩井(株)入社
2001年5月 ITX(株)入社
2001年11月 (株)ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)出向取締役
2004年4月 (株)ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)代表取締役
2004年8月 ITX(株)退社
2004年8月 (株)ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)転籍
2018年5月 (株)ネットプロテクションズ代表取締役(現任)
2018年7月 同社(旧NPホールディングス②)代表取締役(現任)
2021年5月 恩沛科技股份有限公司 董事長 就任(現任)
鈴木 史郎 取締役CTO
1996年4月 (株)構造計画研究所入社
2000年1月 ニチメンデータシステム(株)(現(株)テクマトリックス)入社
2002年11月 (株)ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)入社
2004年6月 (株)ネットプロテクションズ(旧ネットプロテクションズ)取締役
2018年5月 (株)ネットプロテクションズ取締役CTO(現任)
2018年7月 同社(旧NPホールディングス②)取締役CTO(現任)
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は以下のページもご覧下さい。
※本記事は2021年12月6日時点の情報を元に作成されています。
※本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他紹介企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の商品や手法を推奨するものではありません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。