毎週火曜日に更新する『FX投資家向け注目ニュース』では、いろはにマネー会員様に向けて、先週の振り返りや今週の注目トピックを分かりやすくお伝えします。
今週は、現役トレーダーの山本がお届けします!
FOMC予想通り金利据え置き!来年3回の利下げ示唆
12-13日にFOMCが行われました。
ポイントとしては以下の通りです。
- 政策金利:据え置き
下限:5.25%〜5.50% - 金利見通し
2024年3回利下げ(9月FOMC時点での見通しは1-2回り下げ)将来の利下げ積極的 - 声明文
大きな変更点はないがハト派化した印象 - パウエル議長の会見
利下げタイミングを協議した
主要政策金利は、3会合連続の高水準で据え置くことを全会一致で決定しました。
FOMC後の会見でパウエル議長は、以下のように語っています。
- インフレ率はまだ高すぎる
- 引き締めの効果はまだ十分に現れていない
- 政策金利が利上げ局面のピークか、それに近い水準にあると考えている
- 今日の会合で利下げのタイミングを協議した
- (政策金利の)現状維持が長すぎるリスクを認識している
今回のパウエル議長の発言には利下げを意識させる内容が含まれており、かなりハト派な会合となりました。
最大の注目ポイントは、2024年末の政策金利の中央値がどうなるかでしたが、0.25%の利下げを3回行うということで、ハト派な結果となっています。
2024年末の政策金利の予測値の中央値は4.6%と、9月時点での5.1%から予想以上に引き下げられました。
FOMCについて詳しく知る
ドル/円 約4ヶ月ぶりの140円台に!
アメリカが早期に利下げを行うとの観測が広がったことで、急速に円高ドル安が進みました。
8日に上田総裁の発言を受けて起きた「チャレンジングクラッシュ」時の141.60円を抜けて、約4ヶ月ぶりに1ドル140円台まで値上がりしました。
「日銀がマイナス金利解除を今月急ぐ必要はほとんどない」という関係者談が報じられると、円売りが強まり146円台へ持ち直しましたが、再び140円台前半の値動きとなっています。
どうして利下げするとドル安・円高になるの?
お金は、金利が低い国から高いところに流れていきます。
下の画像は、米10年債利回りです。
今回のFOMCを受けて米10年債利回りが大きく下落したことにより、円高方向に進みました。
一時5%台だった10年債利回りも4%を割れ、約1%の大幅な低下となっています。
これまで米金利の大幅な上昇を理由にドル高・円安だっただけに、米金利が低下するだけでドル安・円高になるのも当然のことではないでしょうか。
11月から約10円の円高になっています。
テクニカル的にこれからどうなるのか考察していきましょう。
高金利通貨ペアについて詳しく知る
今後のドル/円テクニカル的にどうなる?
14日現在142円付近で推移しているドル円ですが、日足で見ると200日移動平均線を下抜けています。
また、151.90円台を高値にダブルトップを形成していることから、上値の重い展開が見込まれるでしょう。
RSIが70ライン付近から下落しており、売りバイアスが強まっていることが見て取れます。
19日の日銀金融政策決定会合次第では、さらなる円高も考えられますので注視しておきましょう。
24年にはアメリカの利下げや日銀の利上げにより、金利差がなくなることでさらに円高方向に進む可能性もあります。
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分析とトレードを同時にできる環境を作っておき、いつでも流れに乗れる環境を作っておきましょう。