毎週火曜日に更新する『FX投資家向け注目ニュース』では、いろはにマネー会員様に向けて、先週の振り返りや今週の注目トピックを分かりやすくお伝えします。
今週は、現役トレーダーの山本がお届けします。
日本のGDP、ドイツに抜かれ4位になる見通し
内閣府が15日に発表した7月〜9月期のGDP(国内総生産)は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値が前期比0.5%減、年換算で2.1%減でした。
これまで、ドル換算した名目GDPではアメリカ、中国についで3位を維持してきました。
しかし、IMF(国際通貨基金)は今年の名目GDPがドイツに逆転されて4位になるという見通しを示しています。
マイナス成長は、3四半期ぶりです。
長期的には日本の成長力の低下があるものの、最近の円安も今回の下落の理由として挙げられます。
マイナス成長は生産が縮小し、景気が下降していることを示しています。
7~9月期のGDP増減率 | 実質 | 名目 |
---|---|---|
GDP | -0.5(1.1) | -0.0(2.5) |
年率換算 | -2.1(4.5) | -0.2(10.5) |
個人消費 | -0.0(-0.9) | 0.4(-0.5) |
設備投資 | -0.6(-1.0) | 0.2(-0.1) |
民間在庫 | -0.3(-0.1) | -0.5(0.2) |
2023年の日本のGDPは4兆2,300億ドルとなる見込みとなる一方で、ドイツは8.4%増の4兆4,200億ドルになる見込みとなっています。
世界最大の経済大国であるアメリカは26兆9,400ドル、続いて第2位の中国は17兆7,000億ドルになると予測されています。
初めてでもわかりやすい用語集
- GDP
“Gross Domestic Product”の頭文字。国内総生産と訳される。
国内で新たに生み出されたものやサービス「付加価値」の合計。 - 名目GDP
物価変動の影響を考慮せず、国内の「付加価値」を単純に合計したもの。 - 実質GDP
名目GDPから物価変動の影響を取り除いて国内の総生産額を出したもの。
GDPはその国の経済の見通しをはかる目安として利用され、GDPが増えて経済成長率が高まることは、その国の景気が良いことを示します。
こういったニュースを知っておくのは大切です。
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ドル/円150円割れ【世界経済めぐる懸念で】
今後「アメリカは利下げをするのではないのか」という見通しからドル売りが入り、150円を割りました。
米10年債利回りは4.379となり、2ヶ月ぶりの低水準をつけました。
ドル指数は9月1日以来の安値まで下落し0.49%下落、週間では約1.8%安で7月中旬以降で最大の週間下げ幅になっています。
しかし、円が強くなったわけではないので、このまま円高に進むかどうかはわかりません。
実際円高に進んでいますが、日本国債10年ものの金利は低下しており、今後の円の動きに注意が必要です。
理由としては、依然として日本銀行がマイナス金利を解除しないなど、金利上昇に対して積極的に動けていないからです。
このまま円高方向に推移していくのか、慎重にみていきたいですね。
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ヘッジファンドが円に対し弱気!円はショート・それ以外の通貨はロング
ヘッジファンドが円に対し、一段と弱気な姿勢に転じています。
円安の長期化がウォール街の一角で想定されていることが、米商品先物委員会(CFTC)のデータでわかりました。
CFTCによると、レバレッジファンドは14日までの1週間に円のネットショートポジションを6万5,490に増やしました。