・新興国市場の魅力や将来性について知りたい
・VWOってあまり聞かないけど、どんな特徴があるの?
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- VWOは、新興国23ヶ国の約5,000銘柄で構成されたETF
- 中国と台湾で半数以上を占める
- 新興国市場は先進国市場よりも成長率が高い
VWOはアメリカの資産運用会社であるバンガード社が提供するETFで、「新興国市場」を投資対象としています。
VWOのチャートを見る限り、激しい値動きをしていますが、今後の投資対象としておすすめなのでしょうか?
この記事では、VWOに投資するうえで知っておきたい特徴や価格推移、構成銘柄や配当利回りなど余すことなく解説します。
VWOとは【基礎】
VWOは、 米国ETFの中でも「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」 に連動するように運用されるETFです。
カタカナとローマ字ばっかりでよくわからないや…
要するに、「新興国にある大型株・中型株・小型株の約5,000銘柄に投資しているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。
VWOの基本情報は以下の通りです。
項目 | VWOの基本情報 |
---|---|
名称 | バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF |
運用会社 | Vanguard |
市場 | NYSE ARCA |
ベンチマーク | FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス |
経費率 | 0.08% |
分配利回り | 3.38% |
基準価額 | 40.06USD |
純資産額 | 約725億USD |
取扱証券会社 | IG証券、SBI証券、楽天証券など |
VWOを運用しているのは、大手資産運用会社の「バンガード」社です。
VWOのほかにも、VOO(バンガード・S&P500 ETF)やVYM(バンガード・米国高配当株式ETF)などのETFを展開しています。
現在のVWOの価格は約41ドルであり、米国株は1単位から購入できるため、約5,000円あればVWOに投資できます。
VWOの配当利回り
VWOは四半期に一度、配当を出しています。
配当金はうれしいね!どれくらいもらえるの?
VWOの直近配当利回りは3.38%で、支払い日になると自動で指定口座へ振り込んでくれます。
思っていたよりも高い!
VWOは配当重視のETFではありませんが、配当利回りだけみると他の高配当ETFと同等の数値を出していますね。
とはいえ、新興国の企業は業績が安定していないから高配当投資としてはイマイチだワン!
ETFで配当金を狙った投資をしてみたい方は、以下の記事を参考にしてください。
高配当ETFについて詳しく知りたい方はコチラ
VWOの構成国
VWOはどんな国に投資しているの?
VWOの構成上位10ヵ国は、以下の表のとおりです。
国 | 投資比率 |
---|---|
中国 | 28.30% |
インド | 21.00% |
台湾 | 19.00% |
ブラジル | 6.80% |
サウジアラビア | 4.40% |
南アフリカ共和国 | 3.40% |
メキシコ | 3.10% |
タイ | 2.50% |
インドネシア | 2.20% |
マレーシア | 1.80% |
中国とインドだけでほぼ半分だね!
幅広い地域の国で構成されていますが、新興国の中心はやはり中国やインドです。
VWOの構成銘柄
VWOってどんな銘柄が含まれているの?
以下では、VWOを構成している上位10銘柄をご紹介します。
国 | 企業名 | 組入比率 |
---|---|---|
台湾 | 台湾積体電路製造(TSMC) | 5.31% |
中国 | 騰訊控股(テンセント・ホールディングス) | 3.06% |
中国 | アリババグループ・ホールディングス | 2.12% |
インド | リライアンス・インダストリーズ | 1.35% |
インド | HDFC銀行 | 1.24% |
中国 | PDDホールディングス | 1.15% |
インド | インフォシス | 0.84% |
ブラジル | ヴェイルSA | 0.78% |
中国 | 美団点評クラスB | 0.73% |
中国 | 中国建設銀行株式会社 クラス H | 0.72% |
5,000社近くあるのに、上位10銘柄だけで20%近く占めているんだね!
VWOが指数としている「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・イン デックス」は、構成銘柄の全てに均等に投資するのではなく、時価総額加重平均を採用しています。
時価総額加重平均ってよくわからない…
時価総額加重平均とは、時価総額が大きい銘柄には大きく投資して、時価総額が小さい銘柄には少しだけ投資する方法のことです。
つまり、時価総額が大きい大企業ほど「VWO」にたくさん組み込まれていることになります。
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VWOに対する海外投資家の評価
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)は米国ETFのため、アメリカなど海外投資家がどんな意見を持っているのか気になる方も多いはず。
アメリカ発の掲示板型オンラインプラットフォーム「Reddit(レディット)」で、海外投資家がバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFについて、どのような評価を下しているのか確認してみましょう。
テーマ:新興国ETFに投資する意味はあるのか?
参照:https://www.reddit.com/r/ETFs/comments/171libq/vti_or_voo/
- 新興市場は先進国市場や米国市場との相関性が比較的低いため、リスク分散のためポートフォリオの20%保有している。
- インドのような国に関しては、成長の可能性はすでに織り込まれている。
- 新興国経済全体の違いを考慮すると、情報の非対称性、地政学、各構成要素の非常に異なる経済状況に対処する必要がある。
- VWOだけに投資をすると中国の比率が30%程度もあり、リスクが高い。
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byu/heychirag from discussion
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新興国ETFについて、GDP成長率が先進国よりも高いものの、企業や政治のガバナンスに不安を感じる方がいました。
しかし全体としては、他の株式市場との相関が低いため、ポートフォリオの一部に組み入れられるという意見が多かったです。
VWOだけに投資するのではなく、各商品の持ち味を組み合わせによって最大限に引き上げるのが良いでしょう。
逆に、VWOだけに投資をしているという人は見られなかったワン!
VWOの株価推移【チャート】
ここからは実際に、VWOの過去5年間の株価推移を見てみましょう。
VWOは2023年、高値43USD、安値39USDでレンジ相場を形成しています。
2024年1月も中国の景気後退懸念から下落気味です。
値動きが激しいETFなんだね…
続いて、今後の見通しも確認しておきましょう。
VWOの今後の見通し【予想】
2022年から現在まで、米国ではインフレが深刻化し、急速な利上げが進んでいます。
2023年6月には利上げが一時停止したものの、7月には再度0.25%の利上げが決定しました。
これまでの利上げで株価は大きく下落し、2022年にはS&P500が約20%下落しました。
米国の利上げと新興国市場は関係があるの?
米国は世界の中心であるため、米国の景気が減速すれば基本的に他の市場でも悪影響が出ます。
そのため、VWOに投資する際も米国の金利・景気には注意が必要です。
しかし物価の上昇も落ち着きはじめ、米国内の景気も停滞が見られ始めたことから金利上昇は間もなく終了するという見方が強いです。
2024年には利下げも予想されており、景気にプラスに働くことが期待されます。
とはいえ今後の景気動向は依然として不透明で、各国の金融政策に注目が集まっています。
加えて、日本では急激な円安も進行していて、米国株投資が割高になっているワン!
じゃあVWOには、投資しないほうがいいのかな?
投資するかはそれぞれの判断となりますが、VWOが今後さらに上昇を続けると考えるならば、買い時かもしれません。
逆に値下がりすると思うのであれば、IG証券のCFD取引を活用して、売りポジションから入って利益を狙うこともできます。
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VWOに投資するメリット・デメリット【注意点】
VWOに投資するメリット・デメリットを知りたいな。
新興国ETFのVWOに投資するのであれば、知っておきたい特徴がいくつかあります。
以下で詳しく解説します。
新興国市場をカバーできる
VWOに投資する最も大きなメリットは、新興国市場に投資できることです。
米国や日本への投資に慣れてきても、新興国市場は情報が手に入りにくいため、なかなか投資ができない方もいたと思います。
仮に情報が入ったとしても、1社ずつ分析するのは時間がかかる…
VWOは投資対象となる企業が新興国市場の大型から小型まで含んだ約5,000社なので、VWOに投資するだけで十分に新興国市場をカバーできます。
細かい企業分析も必要ないんだね!
仮に5,000社のうち1社の株価が低迷しても、ほかの銘柄にも分散投資していることから株価が大きく下がってしまうリスクが減ります。
経費率が安い
VWOの経費率は年率0.08%と業界最安水準です。
経費ってどんなものなの?
経費とは投資商品(今回ならVWO)の運用に必要なコストのことで、自身が投資している金額に基づいて自動で支払われます。
例えばVWOに100万円投資している場合、1年間で800円の経費がかかります。
これを高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれですが、5,000社の新興国市場の銘柄に分散投資してくれることを考えたら、経費率0.08%はかなり安いと言えるでしょう。
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メインの投資先にするのは危険
VWOは先ほど紹介したように、ボラティリティが激しいETFです。
また、新興国市場は経済成長率が高い一方で、新興国市場特有のカントリーリスクもあります。
- 政治リスク:革命、政権交代による制度・規制や政策の変更など
- 経済リスク:急激なインフレ、通貨の急落、国債の債務不履行など
- 社会情勢リスク:テロ行為、紛争、内乱、経済制裁など
- 自然災害リスク:地震、台風、洪水など
そのため、あくまでもVWOはサブ枠として投資を行い、資産形成のメインは他のETFで行うのがおすすめです。
うーん。じゃあ資産形成のメインとなるおすすめのETFって何?
メインのETFはS&P500に連動するVOOや高配当ETFであるSPYDなどが挙げられます。
どちらも投資家から非常に人気のあるETFだワン!
これらのETFをメインにしつつVWOを分散投資の一角として組み合わせることで、バランスよく投資できているため、より安定感のあるパフォーマンスを発揮できるでしょう。
資産形成について詳しく知りたい方はコチラ
VWOに投資する方法
VWOに投資する方法には「現物取引をする」と「CFD取引をする」の2種類あります。
現物取引はわかるけど、CFD取引ってなに?
CFD(Contract For Difference)取引とは、株式、商品、経済指数、先物など、あらゆる金融商品を差金決済で行う取引のことです。
現物取引のように、現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。
現物を実際に保有しないため、証拠金を預けて売買でき、売り注文からの取引もできるんだワン!
VWOに投資するためにおすすめな証券会社としては、以下の3社が挙げられます。
証券会社 | おすすめ取引方法 | 米国取扱銘柄数 (2022年10月現在) | 取引手数料 |
---|---|---|---|
IG証券 | CFD取引 | CFD17,000銘柄以上 | 最低手数料16.5ドル |
SBI証券 | 現物取引 | 個別株5,500銘柄以上 ETF340本以上 | 約定代金の0.495% 最低0~最大22米ドル |
楽天証券 | 現物取引 | 個別株4,696銘柄 ETF355本 | 約定代金の0.495% 最低0~最大22米ドル |
それぞれ詳しく確認していきましょう。
IG証券
45年以上の歴史を持ち、世界中で約31万人以上が利用する大手証券会社のIG証券。
IG証券ではVWOを始め、17,000以上の銘柄のCFD取引を行えます。
CFD取引では現物を実際に保有せずに取引できるため、 下落相場でも利益を出せる売り注文からの取引ができます。
幅広い取引をしたい方におすすめだワン!
学習コンテンツ「IGアカデミー」や、ニュース分析レポートなども揃っているため、CFD初心者からプロまで満足できるでしょう。
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SBI証券はネット証券国内株式個人取引シェアNo.1を誇る人気のネット証券です。
2022年5月26日時点で56,000銘柄もの米国株式を取り扱っており、大型銘柄からIPO銘柄、中小型銘柄などバリエーションも豊富です。
VWO以外の米国ETFのラインナップも充実しているので、あなたが欲しい銘柄がきっと見つかりますよ。
また、米国株を毎月好きな日に自動買い付けできる「米国株式・ETF定期買付サービス」も利用できます。
時間がなくて定期的に買い付けるのを忘れそうという人も、はじめに「設定株数」または「設定金額以内の単元株」を設定するだけで手軽に米国株へ投資できますよ。
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ちなみに買付手数料が無料なのは以下の10銘柄となります。
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ティッカー | 銘柄 |
---|---|
VT | バンガード トータル ワールド ストック ETF |
VTI | バンガード トータルストックマーケット ETF |
VOO | バンガード S&P 500 ETF |
EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド |
QQQ | インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1 ETF |
SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF |
AGG | i シェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF |
VGT | バンガード 米国情報技術セクター ETF |
GLDM | SPDR ゴールド ミニシェアーズ トラスト |
IYR | i シェアーズ 米国不動産 ETF |
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SPYD | SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF |
VGT | バンガード 米国情報技術セクター ETF |
EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド |
AGG | iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF |
IYR | iシェアーズ 米国不動産 ETF |
VT | バンガード®・トータル・ワールド・ストックETF |
VOO | バンガード・S&P 500 ETF |
VTI | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
SPY | SPDR S&P 500 ETF |
RWR | SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF |
GLDM | SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト |
AIQ | グローバルX AIビッグデータ ETF |
FINX | グローバルX フィンテックETF |
GNOM | グローバルX ゲノム&バイオテクノロジーETF |
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【まとめ】VWOとは
VWOがどんな商品なのか、よく分かったよ!
VWOについて、株価推移や構成銘柄、配当利回りなど解説してきました。
最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つ振り返ってみましょう。
- VWOは、新興国23ヶ国の中から5,000銘柄で構成されたETF
- 中国と台湾で半数以上を占める
- 新興国市場は先進国市場よりも早く成長する
VWOは新興国市場を中心にポートフォリオを作成しており、資産形成のサブ枠として新興国市場へ投資を考えている方におすすめです。
ただ、投資の世界では何が起こるか分からないため、VWOが大きく値下がりする可能性も大いにあります。
そのため、値下がり局面でも利益を狙える「CFD取引」ができるIG証券での口座開設がおススメです。
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