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ヤマダ電機はなぜ潰れないのでしょうか?

読者のギモン

家電量販店の店舗にほとんどお客さんがいないのに、なぜヤマダ電機は潰れないのですか?

ヤマダHDの株を買おうか迷っているので、業績悪化による倒産リスクなどないか参考にしたいです。

編集部が回答

結論としてヤマダ電機が潰れないのは、在庫のリスクをメーカーに押し付けている不採算店舗が出にくいからだと言えます。

前提として、ヤマダ電機が単体で倒産する可能性はかなり低いです。

ヤマダ電機はヤマダHDの傘下であり、資金繰りに困ったとしてもヤマダHDより資金が注入されます。

したがって、ヤマダHDが存続する限り、ヤマダ電機が倒産を理由に潰れることはないと言えるでしょう。

一方で、採算が取れずに赤字が続けば、ヤマダHDもヤマダ電機を廃業させるという選択肢を迫られます。

一見お客さんが入っていないのに、ヤマダHDがヤマダ電機を廃業させないのはなぜでしょうか。

その理由を一つずつ見ていきましょう。

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【理由①】在庫のリスクをメーカーに押し付けている

ヤマダ電機が黒字で経営し、廃業を免れている要因の一つに、在庫のリスクをメーカーに押し付けている点が挙げられます。

ご存知の通り、ヤマダ電機は家電量販店の経営から利益を生み出していますが、ビジネス上売れない在庫を抱えてしまうリスクを負っています。

これに対してヤマダ電機は、在庫の価値低下を全てメーカーが負担するよう取引契約を設定する事で、そのリスクを回避しています。

いくら安く商品を販売しようが、価格の低下分はメーカーが補填することになるため、ヤマダ電機は卸売から必ず一定の粗利が得られるというわけです。

在庫が売れなかった時、簡単に価格を下げて処分することができるんだね!

また、ヤマダ電機が多くのメーカーとリベート契約を結んでいる点も大きいです。

リベート契約とは?

  • 卸売した取引高に応じて、仕入代金の一部をメーカー払い戻す契約
  • メーカーはリベートを設定することで、自社商品を扱ってくれる取引先や取引量を増やすことができる

上述した理由からヤマダ電機は在庫を抱えるリスクがほとんどありません。

したがって、在庫のリスクを無視し、大量に商品を仕入れることで莫大なリベート(払い戻し)を得ることができます

ヤマダ電機は在庫のリスクをメーカーに押し付けながら、莫大なリベートを受け取ることで家電小売業の安定的な黒字化に成功しています。

契約条件を大幅に変えるメーカーが増えない限り、ヤマダ電機が廃業する事はないと言えるでしょう。

【理由②】不採算店舗が出にくい

また、ヤマダ電機の黒字化を助けているもう一つの要因として、不採算店舗が出にくい経営設計が挙げられます。

不採算店舗が出にくいポイントは以下の3点。

  • 自社社員ではなく他社の社員や派遣社員を店舗スタッフとして採用している
  • 店舗の売上高に応じて社員数を増減させている
  • 店舗の大多数を賃貸として利用する事で、莫大な固定資産税し回避している

店舗維持のコストを下げるために色々な工夫をしているんだね!

以上の施策を導入することにより、ヤマダ電機は日本全国に実店舗を持つことのデメリットを低減しています。

特に、家電量販店はメーカーの営業社員を店舗スタッフとして採用することも多いため、ほかの小売業と比べて人件費が浮きやすいです。

また、この他にも、店舗屋上での太陽光発電コック倉庫の導入によって、ヤマダ電機は販管費を極限まで減らしています。

優れた経営によるコストカットも、ヤマダ電機の黒字化を支える要因の一つであると言えるでしょう。

筆者の見解まとめ

ここまで、なぜヤマダ電機は潰れないのか、その理由をみてきました。

改めて要点をまとめると以下の通りになります。

  • 在庫の価値が低下するリスクをメーカーに押し付けている
  • 在庫リスクを無視した大量入荷により、莫大なリベート(払い戻し)を得ている
  • 人件費削減や節税などのコストカットにより、実店舗を維持するコストを極限まで抑えている

しかしながら、上記の内容は現状の潰れていない理由であって、将来的にヤマダ電機が潰れないことを保証するものではありません。

実際、ECサイトに顧客を奪われたことで、ヤマダ電機の売上高や利益額は年々低下しているワン!

ヤマダ電機の業績悪化に伴って、近年ではヤマダHDの株価も右肩下がりに推移しているため、購入には慎重な検討が必要です。

ここまでご覧になって、もっと安心して投資できる高配当株を知りたいという方も多いことでしょう。

おすすめの高配当銘柄について知りたい方は、ぜひ以下の記事も併せてご覧ください。

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執筆:いろはにマネー編集部
執筆:いろはにマネー編集部

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