読者のギモン
投資信託が高いときに買ってしまい、今は少し下がってしまっています。
これから大きく価格が下がる前に売ってしまった方がよいのでしょうか。
そもそも株価が高いときの投資って大丈夫なのでしょうか。
編集部が回答
長期運用を考えるのであれば、株価が下がっても問題ありません。
相場は上がったり下がったりを繰り返すもので、今の株価が「高い」か「安い」かは誰にも分かりません。
そのことを理解できるよう、これまでの株価の推移や、投資初心者の方におすすめの投資法をご紹介します。
株価が「高い」って思い込んでいるだけかもしれないね!
長期運用を考えているなら問題ない
価格が高いときに購入してしまったとのことですが、投資信託で長期運用を考えているのであれば、基本的には問題ありません。
投資信託などの商品は、必ず値下がりするときが来ます。そこで焦って売るのは一番NGな行動です。
投資信託で長期運用していくのであれば、おすすめなのが毎月同じ金額を購入する「積み立て投資」です。
積み立て投資ではドルコスト平均法の効果により、長期的に運用する際の平均買付金額を抑えることが可能です。
ドルコスト平均法の効果を知る為のシミュレーションとして、「毎月同じ口数を買う」方法とドルコスト平均法により「毎月同じ額を買う」方法を比較してみましょう。
毎月300口購入 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1口あたりの価格 | 100円 | 60円 | 150円 | 100円 | – |
購入口数 | 300口 | 300口 | 300口 | 300口 | 1,200口 |
購入額 | 30,000円 | 18,000円 | 45,000円 | 30,000円 | 123,000円 |
→1口あたりの平均取得価格は102.5円
ドルコスト平均法 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1口あたりの価格 | 100円 | 60円 | 150円 | 100円 | – |
購入口数 | 300口 | 500口 | 200口 | 300口 | 1,300口 |
購入額 | 30,000円 | 30,000円 | 30,000円 | 30,000円 | 120,000円 |
→1口あたりの平均取得価格は92.3円
ドルコスト平均法をやっていれば、「株価が高い・安い」タイミングは関係ないんだよ!
投資信託を長期的に運用していきたいのであれば、ドルコスト平均法で積み立て投資するのがおすすめです。
iDeCoやNISAでは、ドルコスト平均法で積み立て投資できるワン!
2023年~2024年は世界的に株高
2023年~2024年は世界的に株高であり、いまが「高い」か「安い」かを判断することはできません。
以下は、過去2年間の日経平均株価の推移です。
日経平均を見てみると、2023年前半までは25,000円~30,000円の間を推移しており、2023年に34,000円付近まで上昇しました。
当時はこのときが最高値だと考えていた投資家も多くいたはずです。
ところが、2024年には一時40,000円を超える動きとなりました。
2024年4月時点では反落しているようにも見えるけど、今後はどうなるか分からないね。
次に、日経平均とS&P500の過去10年の推移を見てみましょう。
上記のグラフでは、オレンジが日経、青がS&P500です。
過去10年間見ると、赤丸の箇所では「高い」、「安い」といくらでもいうことができます。
ただこれは今、過去を振り返っているからいえるだけで、当時の投資家はそこが「高い」か「安い」かを正確に判断はできなかったでしょう。
相場の予想をするのは時間の無駄
投資の世界では、プロの投資家や専業投資家が毎日、仕事として株価を予想して売買しています。
そうしたプロの投資家であっても予想を大きく外すことはよくあります。
それを考えると、プロの投資家や専業投資家でもない方が、今の相場が高いか安いかを考えるのは時間の無駄と言ってもいいでしょう。
ドルコスト平均法を活用した積み立て投資であれば、今が「高い」か「安い」かを気にする必要がありません。
毎月コツコツ積み立て投資をして、売り買いのタイミングを考える時間を自分の給料を上げるために使う方がリターンは高いですよ。
投資の基本的な知識はしっかり身に着けて、後は楽な投資をするんだワン!
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【例外】暴落時には買い増しを検討しよう
ただし、リーマンショックやコロナなど、市場の暴落は必ず定期的にやってきます。
長期投資前提であれば、こうした市場の暴落時に買い増しするのは例外的におすすめです。
色々な株が落ちる「暴落局面」では、世界中の投資家がパニックになって株を売っている状態です。
後々株価は戻っていくので、暴落局面のために余剰資金を残しておくのは良いですよ。
10年間の推移を見ても、株価は長期的右肩上がりになっているよね。
日々の株価は気にせず、暴落時に買い増すことだけ意識すれば大きなリターンも期待できるよ!
筆者の見解まとめ
2024年になり日経平均株価は一時40,000円を超え、4月時点ではその後反落する動きを見せています。
一方、過去の相場の動きを見てみると、反落後に再び上昇することはいくらでも起こっています。
もちろん、このまま下がり続けていく可能性もあるでしょう。
今の相場が「高い」か「安い」かを判断することは誰にもできません。
プロの投資家や専業投資家でない方は、長期投資を前提にドルコスト平均法により積み立て投資するのがおすすめです。
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