ブリッジレポート:(5162)朝日ラバー vol.32
(5162:JASDAQ) 朝日ラバー |
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企業名 |
株式会社朝日ラバー |
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社長 |
渡邉 陽一郎 |
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所在地 |
埼玉県さいたま市大宮区土手町2-7-2 |
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決算期 |
3月 末日 |
業種 |
ゴム製品(製造業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2015年3月 | 6,059 | 114 | 122 | 328 |
2014年3月 | 5,677 | 286 | 296 | 160 |
2013年3月 | 4,789 | 135 | 139 | 76 |
2012年3月 | 5,010 | 243 | 211 | 72 |
2011年3月 | 4,806 | 161 | 117 | 21 |
2010年3月 | 4,667 | 125 | 91 | 41 |
2009年3月 | 4,904 | 46 | 14 | -80 |
2008年3月 | 6,284 | 414 | 325 | 211 |
2007年3月 | 5,314 | 399 | 375 | 176 |
2006年3月 | 4,578 | 366 | 353 | 209 |
2005年3月 | 4,057 | 251 | 251 | 147 |
2004年3月 | 3,449 | 233 | 211 | 112 |
2003年3月 | 3,154 | 172 | 159 | 75 |
2002年3月 | 2,907 | 98 | 85 | 10 |
2001年3月 | 3,582 | 315 | 336 | 189 |
株式情報(8/7現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
グループは、同社の他、ゴム・プラスチック等の研究開発を行う(株)朝日FR研究所、米国の販売会社ARI INTERNATIONAL CORP.、及び工業用ゴム製品の販売を手掛ける朝日橡膠(香港)有限公司、10年7月に設立した工業用ゴム製品の製造・販売を手掛ける東莞朝日精密橡膠制品有限公司、及び12年1月に設立した工業用ゴム製品の開発・設計・販売を手掛ける朝日科技(上海)有限公司の連結子会社5社からなる。 【事業内容と主要製品】
事業は、自動車のスピードメーターや内装照明の光源向けの「ASA COLOR LED」や各種センサ向けのレンズ製品「ASA COLOR LENS」、或いは弱電製品に使われる応用製品、更にはスポーツ用ゴム製品(反発弾性、高摩擦抵抗等を追及した高品質の卓球ラケット用ラバー)等の工業用ゴム事業、点滴輸液バッグ用ゴム栓や真空採血管用ゴム栓、プレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)向けガスケット等、使い捨てのディスポーザブル用ゴム製品の医療・衛生用ゴム事業に分かれ、15/3期の売上構成比は、それぞれ80.8%、19.2%。 今後は、RFIDタグ向け新製品、マイクロ流体デバイスなどの新製品の販売拡大が期待される。 ・ASA COLOR LED
ASA COLOR LEDとは、LEDの光と色のばらつきを解消する商品。青色LEDに蛍光体を配合したシリコーン製キャップを被せることで、自動車内装照明用に10,000色以上の均質な光を提供。ASA COLOR LED ・医療用ゴム製品
点滴輸液バッグ用ゴム栓、真空採血管ゴム栓、薬液混注ゴム栓、プレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)向けガスケットなど、医療現場で用いられるディスポーザブル商品に使用さる。安全性の高い材料を開発し、独自のコーティング技術で“漏れない”と“滑る”を両立し、注射速度の微妙な調節が可能。プレフィルドシリンンジ向けガスケットのイメージ ・マイクロ流体デバイス
今後、分子接着・接合技術を応用したマイクロ流体デバイスの販売拡大を目指す。分子接着は、ゴムと樹脂を接着させる技術で独自の積層流路を形成し、複雑な分析に対応可能。マイクロ流体チップのサンプル ・RFIDタグ用ゴム製品
溶剤を使わずに接着させる“分子接着技術”を応用し、IC チップやアンテナ部をゴム素材で覆い、折り曲げに強く、耐水性、耐熱性に優れた、柔らかい小型のIC タグを提供。RFIDタグ用ゴム製品イメージ |
中期経営計画 |
AR-2020VISION
・技術革新を基盤に、新しい価値を創造し続ける企業になる。
・現在の仕事に慢心せず、常に変革を求め、経営環境の変化に応じ継続的に磨きをかける。
・人財こそが、事業運営の要とし、人材の育成を行う。
このビジョンの実現に向けて、最初のステージである15/3期~17/3期の中期経営計画(V-1計画)を作成。中期経営方針として、①既存事業の質・量の持続的成長、②新市場・新分野への事業展開、③2020年に向けた事業基盤の強化と整備と定め、最終年度である17/3期に数値目標である、売上高80億円、営業利益8億円の達成を目指す。 (1)今後の事業戦略
自動車分野
主力ASA COLOR LEDは、16/3期第1四半期まで受注の調整がされるものの、下期以降は受注の増加による売上の増加を見込む。また、新タイプによる材料費削減で利益率を改善させる。加えて、接点ラバー、Oリングは、スイッチ用ラバー、スイッチ用防水カバーなどの売上拡大を目指す。17/3期の売上高目標は37億円であるが、既に40億円への引き上げを検討中。
医療分野
プレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)用ガスケットなどの拡大を図る。前期までに設備投資を行った分野であり、V-1計画では新製品の開発期間と位置付け、今後の成長に向けた要素技術の深堀を進める他、ライフサイエンス分野とのシナジー効果を生み出す。17/3期の売上高目標は13億円。
ライフサイエンス分野
卓球ラケット用ラバーは、顧客の要求に着実に応えていく。マイクロ流体デバイスは同社の柱と位置付け拡大を目指す。16/3期のマイクロ流体デバイスの売上高は1億40百万円を予定(うちNEC向けのポータブル型DNA解析装置向け製品は1億円の売上を計画)。今後も分子接着技術を活かした新製品の開発に努める。17/3期の売上高目標は16.5億円。
その他分野
主力RFIDタグ用ゴム製品は、顧客の在庫調整と新タイプの生産準備で16/3期の上期は受注の調整局面に入るものの、16/3期の下期以降に回復に転じる見込み。コア技術の深堀りと新しい製品、新しい分野に挑戦する。
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2015年3月期第1四半期決算 |
前年同年比6.0%の減収、同47.2%の経常減益
売上高は、前年同期比6.0%減の13億96百万円。売上面では、RFIDタグ用ゴム製品において新機種対応で海外向けの受注調整があったこと、卓球用ラケット用ラバーにおいて顧客の在庫調整があったこと、ASA COLOR LEDにおいて前期後半からの自動車メーカーの販売・生産計画調整が継続したことなどから工業用ゴム事業で同5.2%減少した。また、プレフィルドシリンジ用ガスケットや採血用・薬液混注ゴム栓で一部顧客の生産調整があったことから医療・衛生用ゴム事業も同9.4%減少した。営業利益は、前年同期比52.2%減の26百万円。工業用ゴム事業のセグメント利益は、同57.5%の減益となった。RFIDタグ用ゴム製品やASA COLOR LEDや卓球用ラケット用ラバーなどの売上減少に加え、マイクロ流体デバイス関連の増産に向けたコストの増加が影響した。一方、医療・衛生用ゴム事業のセグメント利益は、同412.9%増加した。プレフィルドシリンジ用ガスケットや採血用・薬液混注ゴム栓の生産調整の影響を受けたものの、前年同期に計上した一部の製品における品質管理に係るコストが減少した。RFIDタグ用ゴム製品などの採算性の高い製品の売上減少により売上総利益率は、24.0%と前年同期比0.8ポイント低下。人件費の減少があったものの、管理費が上昇したことから、売上高対販管費率は同1.0ポイント上昇した。 |
2016年3月期業績予想 |
前期比7.9%の増収、同145.3%の経常増益予想
16/3の会社計画は、売上高が前期比7.9%増収の65億40百万円、経常利益が同145.3%増益の3億円の期初予想が据え置かれた。売上面では、ASA COLOR LEDとマイクロ流体デバイスの受注が増加する見込み。上期の売上は前期の第4四半期に始まった得意先の品質総点検による新車発売の後ろ倒し、在庫調整、新規製品への切替が重なる影響により、自動車関連製品、機能製品、医療製品とも伸び悩みを想定している。一方、下期の売上高は、自動車関連製品のASA COLOR LED及びマイクロ流体デバイスの開発製品の販売が増加する見込み。 利益面では、前期に発生し役員退職慰労引当金繰入額の計上という特殊要因がなくなることに加え、売上の増加による利益の増加により営業利益と経常利益が大幅に増加。売上総利益率は、0.5ポイント低下の25.4%、売上高対販管費率は、3.7ポイント低下の20.3%の会社前提。この結果、営業利益は、前期比187.8%増益の3億円30百万円となる見込み。一方、当期純利益は、前期に受取保険金の計上があった反動により減益となる計画。 なお、前期に特殊要因がなかったと仮定した業績との比較において、各種利益指標とも今期増益の会社計画となっている。 また、1株当たりの配当も、15/3期と同額の年間13円(上期末3円、期末10円)の計画から変更なし。 今期の設備投資計画7億20百万円の事業分野別内訳は、自動車分野2億11百万円、医療分野77百万円、ライフサイエンス3億15百万円、その他分野1億16百万円。 |
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