ブリッジレポート:(6050)イー・ガーディアン vol.3
(6050:東証マザーズ) イー・ガーディアン |
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企業名 |
イー・ガーディアン株式会社 |
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社長 |
高谷 康久 |
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所在地 |
東京都港区麻布十番1-2-3 |
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決算期 |
9月 末日 |
業種 |
サービス業 |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2011年9月 | 1,907 | 176 | 161 | 88 |
2010年9月 | 1,340 | 204 | 212 | 119 |
2009年9月 | 858 | 123 | 123 | 116 |
2008年9月 | 461 | 0 | 0 | -5 |
2007年9月 | 362 | 15 | 15 | -6 |
2006年9月 | 606 | -9 | -17 | 0 |
2005年9月 | 684 | 6 | 3 | -133 |
2005年3月 | 1,425 | 79 | 77 | 43 |
株式情報(11/9現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
<事業内容>
事業は掲示板投稿監視事業の単一セグメントで、「投稿監視業務」(11/9期売上構成比76.4%)、「CS(カスタマーサポート)業務」(同11.8%)、「派遣業務」(同3.2%)、「オンラインゲームサポート業務」(同8.6%)の4業務に分かれる。「投稿監視業務」は、本来、NG(削除対象のコメント等)の検出を目的としたものではなく、サイトの活性化を目的としたものであり、「CS業務」や「オンラインゲームサポート業務」もサイトの活性化という目的は同じ。このため、各業務間のシナジーは高く、サービスの基盤となるナレッジやノウハウの共有が可能だ。また、「CS業務」は、いわゆるコールセンター業務だが、大手コールセンター事業者が電話対応のサービスを中心としているのに対して、同社は(サイトの参加者がより利用しやすい)メール対応中心。メール対応となると、大手コールセンター事業者は既存の経営資源を十分に活かせないしコスト面でも無理がある。一方、中小の事業者は、コンプライアンスに対する意識の高い大手のサイト運営者から見た場合、信用力や組織体制等で課題が多く現状では同社を脅かす存在とはなっていない。
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2011年9月期決算 |
東日本大震災の影響等で売上が伸び悩む中、先行投資が利益を圧迫
薬事法や景表法等にかかる広告審査業務の寄与やソーシャルメディア・ソーシャルゲーム市場向けサービスの本格化で売上が大きく伸びた。ただ、東日本大震災の影響によるキャンペーンの中止や一部大口顧客向けの売上と新規案件の獲得が予想を下回ったため、人員の投入や監視センターの新設・増床等の先行投資を吸収できず、2Q時予想を下回った。
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2012年9月期業績予想 |
前期比0.6%の増収、同81.4%の経常減益予想
売上高は前期比0.6%増の19.2億円。ソーシャルゲームの伸びやソーシャルメディアのサポート業務の拡大等で下期にかけて投稿監視業務、CS業務、及びオンラインゲームサポート業務の売上の伸びが加速する。利益面では、売上が伸び悩む中、前期に体制の整備を進めた事に伴い増加する労務費・人件費が負担となり、経常利益が同81.4%減少する見込み。尚、上期は大口顧客向けの売上減少が響き損益分岐点売上高に届かないが、下期は上記要因による限界利益の増加で経常損益の黒字化が見込まれる。 (2)12/9期の施策
①新規顧客の開拓と既存顧客の深耕
新規顧客の開拓と既存顧客の深耕により大口顧客に依存しない収益体質の構築に取り組む考え。新規顧客の開拓については、ソーシャルゲーム市場の拡大に合わせたサービス設計により、2次対応に特化すると共に多言語対応を進める。また、ソーシャルメディア市場において主導権を握るべく、アクティブサポートや運営運用など多種多様なサービス展開を進める。一方、既存顧客の深耕では、未提供サービスの提供やニーズに合わせたサービスのカスタマイズで取引の拡大を図ると共にリレーションシップを強化する。
②ソーシャルメディア関連の需要の取り込み
FacebookとTwitterは世界的に普及が進む2大ソーシャルメディアだが、未だ日本では十分に普及しておらず成長余地は大きい。同社は、ソーシャルメディア関連の需要を取り込むべく、11年4月に(株)電通の100%子会社である(株)サイバー・コミュニケーションズが展開するソーシャルメディアにおけるマーケティング支援に参画した他、同年8月には、(株)博報堂DYホールディングスの連結子会社であるデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(株)及び(株)リクルートが出資している(株)メンバーズとFacebookページ運用において提携。企業ページの企画からプロモーション、運用・監視に至るまでの包括的なマーケティング活動を、顧客にワンストップで提供できる体制を整えた。
(同社資料より、出典:三菱UFJモルガンスタンレー証券「ソーシャルゲームの正体を探る(Ⅲ)」)
(3)高付加価値監視システム「E-Trident」
11年6月に、ソーシャルWebサービス向けの次世代型運用システム「E-Trident」初期機能版の提供を開始した。「E-Trident」は、同社が蓄積してきたノウハウを活かし、投稿監視を効率的に行うツールとしてだけでなく、分析やレポーティング・ベイジアンフィルタ(注)等の付加価値の高い機能も実装(開発完了は12年2月を予定)。これまでは顧客毎に個別システムを構築していたが、今後は汎用性の高いシステムに顧客・サービスを集約していく。コストパフォーマンスに優れた高付加価値システムの提供で競争優位性を確保したい考え。
①「E-Trident」の特徴
・マンパワーに頼ない効率的な監視体制の運用が可能
・ベイジアンフィルタ機能で、自己学習により監視の制度が自動的に向上 ・分析/レポーティング機能、Facebook対応、多言語対応等による差別化 ・柔軟・高速なワークフローエンジンを搭載 ・顧客の要望ごとにカスタマイズ可能な接続性 ベイズ理論を応用したフィルタ。対象となるデータを自動的に解析・学習して分類し、振り分け対象のデータが増えるほど学習量が増えて精度が上がる(処理するほどに判断精度が高まる)。 ②競合状態
③開発スケジュール
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