前年同期比11.2%の増収、同49.4%の経常減益。
新作ゲームソフトの販売好調やオンラインゲームの寄与で家庭用ゲーム関連事業の売上が前年同期比で76.6%増と大幅に伸びたものの、業務用ゲーム関連事業、アミューズメント施設関連事業の売上がアミューズメント施設市場の低迷により減収。結果として同11.2%の増収となった。
利益面では、家庭用ゲーム関連事業の売上構成比上昇(30.2%→48.4%)による利益率改善で売上総利益が増加したものの、家庭用ゲームソフトの海外販売拡大に向けた先行投資が負担となり営業利益が同14.4%減少した。加えて、匿名組合投資利益(135百万円)がなくなる一方、為替差損が拡大(50百万円→103百万円)したため営業外損益が悪化。事業撤退損や減損損失など特別損失2,374百万円を計上したため、2,152百万円の四半期純損失となった。
尚、特別損失の主なものは、モバイル媒体システムの交換に伴う除却処理や旧型となった保有業務用ゲーム機器廃棄にかかる固定資産除却損143百万円、投資有価証券評価損134百万円、アミューズメント施設関連事業の固定資産にかかる減損損失468百万円、業務用ゲーム関連事業からの撤退に伴う損失(事業撤退損)1,504百万円等である。
国内は、新作ゲームソフト「デビルサマナー 葛葉ライドウVSアバドン王」(PS2)や「女神異聞録 デビルサバイバー」(DS)の販売好調に加え、連結子会社(株)シーアンドシーメディアが運営するオンラインゲームの課金収入も増加した。一方、北米は英語化(シナリオ翻訳・ボイス吹替え)したゲームソフト11本を発売したものの、「ペルソナ4」の販売が計画を下回る等、景気悪化の影響を受けてほぼ前期並みの売上にとどまった。
国内 売上高1,977百万円(前年同期比 265.4%増)、出荷本数365千本 |
「デビルサマナー 葛葉ライドウVS アバドン王」(PS2) |
期初計画:12万本⇒販売実績:約18万本 |
「女神異聞録 デビルサバイバー」(DS) |
期初計画:10万本⇒販売実績:約11万本 |
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北米 売上高1,818百万円(前年同期比1.0%減)、出荷本数620千本 |
「ペルソナ4」(PS2) |
期初計画:15万本⇒販売実績:約10万本 |
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オンラインゲーム 売上高1,317百万円(前年同期比49.2%増) |
「パーフェクトワールド -完美世界-」及び「夢世界 -武林外伝-」が順調に拡大した他、「LEGEND of CHUSEN -誅仙-」の課金を開始した。また、新規2タイトルの日本国内におけるサービス提供及びパブリッシング事業を行う独占ライセンスを取得した(課金開始時期は未定)。 |
カードゲームは堅調だったが、主力のプライズ等の苦戦が響いた。
ゲームセンター市場全体で低迷が続いている事を踏まえて、マシン投資や運営コストの見直しを進めたものの、ロードサイド型店舗を中心に既存店売上高が前年同期比89.4%となる等、売上の低迷が響いた。
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー
大幅な四半期純損失の計上を余儀なくされたものの、バランスシートのスリム化が進むと共にCFが改善した。
第2四半期末の総資産は、前期末比5,877百万円減の15,126百万円。借り方では、売上債権の回収が進んだ他、事業廃止により棚卸資産も大幅に減少、短期貸付金や有利子負債の削減等で現預金も減少した。一方、貸し方では、仕入債務の決済が進んだ他、長短期借入金が減少した。尚、有利子負債は2,352百万円と前期末(3,813百万円)比1,461百万円減少した。
売上債権の回収が進み、営業CFの黒字が拡大。アミューズメント機器投資の抑制と貸付金の回収により投資CFも黒字を確保した事でフリーCFが大幅に改善した。このため、有利子負債の削減を進めたものの、現金及び現金同等物期末残高はわずかな減少にとどまった。
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