ブリッジレポート:(7866)アトラス vol.3
(7866:JASDAQ) アトラス |
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企業名 |
株式会社アトラス |
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社長 |
猪狩 茂 |
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所在地 |
東京都新宿区神楽坂4-8 |
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決算期 |
7月 末日 |
業種 |
その他製品(製造業) |
項目決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2008年7月 | 23,305 | 1,401 | 1,636 | 587 |
2007年7月 | 7,984 | 258 | 300 | -844 |
2007年3月 | 21,340 | 759 | 785 | 425 |
2006年3月 | 16,730 | 327 | 285 | -2,764 |
2005年3月 | 17,846 | 30 | 147 | -23 |
2004年3月 | 17,160 | 189 | 497 | 37 |
2003年3月 | 16,290 | 151 | 496 | 256 |
2002年3月 | 17,850 | 782 | 1,114 | 480 |
株式情報(3/10現在データ) |
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今回のポイント |
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会社概要 |
現在、事業の軸足を家庭用ゲーム関連事業に移し、アミューズメント関連事業の構造改革を進めている。
主な家庭用ゲームソフト(同社Webサイトより)
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2009年7月期第2四半期決算 |
新作ゲームソフトの販売好調やオンラインゲームの寄与で家庭用ゲーム関連事業の売上が前年同期比で76.6%増と大幅に伸びたものの、業務用ゲーム関連事業、アミューズメント施設関連事業の売上がアミューズメント施設市場の低迷により減収。結果として同11.2%の増収となった。 利益面では、家庭用ゲーム関連事業の売上構成比上昇(30.2%→48.4%)による利益率改善で売上総利益が増加したものの、家庭用ゲームソフトの海外販売拡大に向けた先行投資が負担となり営業利益が同14.4%減少した。加えて、匿名組合投資利益(135百万円)がなくなる一方、為替差損が拡大(50百万円→103百万円)したため営業外損益が悪化。事業撤退損や減損損失など特別損失2,374百万円を計上したため、2,152百万円の四半期純損失となった。 尚、特別損失の主なものは、モバイル媒体システムの交換に伴う除却処理や旧型となった保有業務用ゲーム機器廃棄にかかる固定資産除却損143百万円、投資有価証券評価損134百万円、アミューズメント施設関連事業の固定資産にかかる減損損失468百万円、業務用ゲーム関連事業からの撤退に伴う損失(事業撤退損)1,504百万円等である。
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー
大幅な四半期純損失の計上を余儀なくされたものの、バランスシートのスリム化が進むと共にCFが改善した。
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今後の戦略 |
(1)中期経営ビジョン
日本国内において、クオリティの高い IPの開発と IPマルチユースを推進すると共に、北米において、 IPの英語化(シナリオ翻訳・ボイス吹替え)を進める事でクオリティの高いIPを世界に配信する。尚、IPとはIntellectual Propertyの略で、例えば、ゲームキャラクターのアニメ化等、マルチユースを促進する観点から「コンテンツ」と言わず「IP」としている。 (2)同社グループの基本戦略 -資産の再構築と世界市場への進出-
現在進行中の中期経営計画(09/7期~11/7期)において、損失の発生を抑えながらアミューズメント関連事業(業務用ゲーム関連事業及びアミューズメント施設関連事業)の構造改革を進める一方、コンテンツ関連事業(家庭用ゲーム関連事業)において積極的に投資を行う事で、クオリティの高い「 IP(知的財産)」を世界へ広げる。具体的には、この3年間において、アミューズメント関連事業の資産圧縮に取り組む一方、コンテンツ関連分野での積極投資を行い、資産効率と収益性の向上を図る。この一環として、09/7期は、アミューズメント関連事業の資産を徹底的に見直すと共に、世界に通用するIPの開発に着手し、10/7期以降の業績拡大につなげる。 (3)業務用ゲーム関連事業の廃止(09/2/6発表)
前期はヒット商品に恵まれ、営業利益を計上した業務用ゲーム関連事業だが、景気減退による消費マインドの冷え込みにより急速に事業環境が悪化し、今期に入り受注が急減した。このため、ゲームセンター市場の市場環境、同社業務用ゲーム機器関連事業の現状、更には中長期的な成長可能性等について改めて検討を行なったが、09/7期の営業損失計上が避けられない事、また、来期以降についても収益の確保が難しいと判断せざるを得ない事等から業務用ゲーム関連事業の廃止を決定した。消耗品等の一部サービスについてはメディア事業として継続するものの、資産効率(ROA)の向上を図るべく関連資産の圧縮に取り組む。また、アミューズメント施設関連事業についても、売却や閉鎖など資産の圧縮を進める。 |
2009年7月期業績予想 |
売上の面では、業務用ゲーム関連事業で見込んでいた下期の売上高約23億円を減額すると共に、厳しい事業環境が予想されるアミューズメント施設関連事業の見通しも下方修正した。また、利益面では、業務用ゲーム関連事業で見込んでいた約3億円を減額した。これら事業廃止に伴う影響に加え、家庭用ゲーム関連事業における海外販売の強化に向けた管理コスト増等の先行投資も負担となり、営業利益及び経常利益の大幅な減少が見込まれる。 |
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